「批判的な見方はあれど、実は情操教育向きの暗殺ムービー!!」映画 暗殺教室 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
批判的な見方はあれど、実は情操教育向きの暗殺ムービー!!
【賛否両論チェック】
賛:原作の知識は不要。グロいシーンもほとんどなく、家族やデートでも観られるのが嬉しい。仲間との絆や社会勉強など大切なことを教えてくれるので、案外情操教育にもイイかも。
否:「教育現場で暗殺を教える」という視点からは、どうしても倫理的批判は免れない。ツッコみどころも多数あり。
テーマこそ“暗殺”という物騒なものですが、その実態は心優しい先生と真っ直ぐな生徒達との交流を描いたハートフル・コメディです。それもこれも、全て先生が強すぎるお陰でもあるのですが(笑)。進学校の落ちこぼれクラスという絶望的な状況下で、何も一生懸命になれることがなかった渚達が、“暗殺”という1つの目標に向かって徐々に一丸となっていく様子には、胸にジンとくるものがあります。
当然ながらツッコミどころはメッチャありますが、先生が生徒達1人1人に合わせてアドバイスしていたことが、意外なところで役に立ったりするなど、伏線の張り方も見事です。そして最終的には、先生が教えてくれた暗殺のための知識や体験の全てが、実は生徒達の今後の人生の糧になっていることにも気づかされ、より感動を誘います。案外情操教育にもイイかと。
殺せんせーの声を演じていらっしゃるのが二宮和也さんというのも充分なサプライズですが、本作では今をときめく“あの方”も友情出演されていらっしゃいますので、是非その辺りも注目してみて下さい(笑)。
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