悪魔は誰だのレビュー・感想・評価
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絶対に犯人を見つけんとする強い信念に惹かれる
第二の事件の被害者が真犯人ってのは意表を突かれて面白かった。ハギョンが捜査に奮闘し、祖父ちゃんを見つけて第二の事件の犯人に仕立てるのは頭いいなぁ。15年隠れてた祖父ちゃんまで行き着いた推理力と行動力、警察は見習った方がいい。
ハギョン演じるオムジョンファ、悲しみに暮れながらも絶対に犯人を見つけてやる、強い信念があり悲壮感あって好き。
常に泣き顔かつ地味なファッションだけど美人を隠しきれてない。妖艶な雰囲気があってエロさを感じる。
ハギョンと祖父ちゃん、どちらも「娘ため」というハッキリした動機がありブレないのが良かった。ただ、タイトルに「悪魔」ってついてる割にはそれほど極悪人は居なくて薄味な印象。
この映画です
この映画知りませんでした。しかも邦画の64(ロクヨン)とプロットとトリックが同一で男が女だったり、枝葉末節を変えていますが、しかも間抜けな話で64-ロクヨン- が2016年5月、6月の2部構成で公開で「悪魔は誰だ」の公開が2013年5月なので64-ロクヨン- がパクった様に一見、見えますが64-ロクヨン-の原作小説が2012年10月なので、あきらかに「悪魔は誰だ」がパックってる訳なんです。ようは悪魔はこの映画ですね。
64-ロクヨン- のあれだけ熱い俳優陣がいるのに誰一人文句、言わなかったのでしょうか?当時の状況やこの映画、今知ったので何とも言えませんが、韓国映画、好きなのでオケです。でも今回はパクリ映画なので評価「1」ですね。
真相がわかってからがよい
真犯人がわかってからの展開がよかった。普通だったら、そこで驚いてエンディングになってしまうが、そこからの人間ドラマがいい。
娘を失ってしまっただけではなく、公訴時効が成立したことによって、犯人を刑務所に送る望みが打ち砕かれたハギョンの心情を思うと、一番いい所に着地したのではないかな。
それにしてもよくできてるなこの脚本は。
原題の意味
韓国の原題は「몽타주(モンタージュ)」。
直接的な意味は容疑者の「モンタージュ写真」。公訴時効になった誘拐事件のモンタージュ写真を指している。
もう一つの間接的な意味は、メディアで使われる「モンタージュ理論」を指している(と思われる)。モンタージュ理解とは、複数の映像を組み合わせることで、前の映像がその後の映像に新たな意味(ストーリー)を持たせること。
新たに発生した誘拐事件の犯人は意図的にこの効果を狙っており、最後は別の人物がその「True Story」を完成させる。
不道徳な意見だが、動機は別にして完全犯罪は実行者にとってはひとつの「作品」なのかもしれない。
韓国製サプペンスのなかでは、どぎつい描写は少ないので安心して(?)観れるかも。
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自宅(CS放送)にて鑑賞。原題『몽타주(英題:"Montage")』。全篇に亘る濁った色彩が重い人間ドラマによくマッチしていた。韓流作品の邦題には「悪魔」がよく附けられているが、15年前の幼児誘拐殺人事件から始まるこの物語の“悪魔”とは誰を指すのか、邦題の示す通り、観る者によって変わるのではないだろうか。場面毎に印象が変わる“ハン・チョル”のS.ヨンチャンが素晴らしかった。終盤で真相が明かされた後、どこに着地点を持ってくるかと思ったら、余韻を残す拍手喝采の見事なウルトラCだった。75/100点。
・『コピーキャット('95)』や『模倣犯('02)』の様なイカレた動機による犯罪ではなく、共感出来そうな哀しい連鎖を描く。時系列を変えている構成も効果的。韓流は心の機微や闇を切り取るのが巧い。
・確執に凝り固まった鬼気迫る執念の母“ハギョン”のE.ジョンファ、それに引き攣られつつ動かされ、15年前の少女の死に際がトラウマな熱血漢“チョンホ”のK.サンギョンと、二人の説得力のある堂々とした演技に惹き込まれたが、本作は恐らくこの先の二人の代表作になるであろう。
・欲を云えば、リアルな反面、どうしても地味目な印象に映ってしまう事と、“知能犯”と呼ばれた犯人が裁判以降、妙に素直でしおらしいのがご都合的にも思え、もう少し悪足掻きがあっても良かった気もするが、本作のテーマと全体のバランスを考えれば、現状でいいのかもしれない。尚、ハリウッドでのリメイクも決まっている。
・鑑賞日:2016年7月1日(金)
とても面白かった
なるほどー!と思ったが、結局おじいさんも止むに止まれぬ事情で誘拐をしていて気の毒な面もあり、すっきりしない話だった。お母さんの執念と計画性の高さが凄まじかった。一人では無理な気もするけどとても面白いミステリーだった。
『殺人の疑惑』と同じくもうすぐ公訴時効を迎える未解決事件。まぁ、...
『殺人の疑惑』と同じくもうすぐ公訴時効を迎える未解決事件。まぁ、実際の話じゃない方が面白いに決まってる・・・被害者遺族である母親ハギョン(ジョンファ)は犯人らしき人物を取り逃がした現場で傘を見つけ、それを手がかりに独自に捜査を始めるのだ。
今度は15年前と同じ手口で女の子が誘拐されるのだが、刑事を辞めていたチョンホを呼び寄せ、所轄の違いはあれ、おかげで同一犯だと確信を持ったチョンホ。電話の内容や、現金の受け渡し場所などソックリだったのだ。駅のホームの柱にカバンを立てかけておくものだが、軍人が一斉に電車から降りて、金の行方がわからなくなるという作戦。それをソックリ再現していて、被害者の祖父も行方不明となる。そして、同じ手口ならと所轄刑事とチョンホが見事に犯人を逮捕!と思ったら、その男は被害者の祖父だった・・・
チョンホの意地を見たり、ハギョンの独自捜査を見てたら、普通にスリリングな展開だと思うのだが、今回の真犯人はハギョンだったのだ!15年前の脅迫電話を録音したテープをそのまま利用し、声紋鑑定でも15年前と一致。しかも祖父のものとも一致!
すっかり映像に騙されてしまったが、罪を問うことができない代わりに、今の誘拐事件で牢獄に入ってもらおうという復讐だったのか。出来すぎのような気もするが、見事なプロットだと思うよ。ちなみに原題のモンタージュは・・・モンタージュの似顔絵が犯人に全く似てなかったというオチだ(笑)
罰せられず、罪を背負ったまま…
これまた見応えある韓国サスペンス。
時効を題材に、事件捜査の醍醐味や被害者遺族の悲しみや執念など、これぞ韓国サスペンスの味とでも言うべき安定の面白さ。
15年前の少女誘拐殺人事件が時効間近。
娘の母親は今も事件に囚われ、担当刑事も最後まで諦めていない。
そんな時、母親や刑事や犯人しか知らない被害現場に一輪の花が置かれた事から、止まっていた事件が進展。
遂に、犯人と思われる人物が目の前に…!
ずっと進展していなかった迷宮入り寸前の事件がまさかの一輪の花で…。
ご都合的と言うなかれ。
暗闇に灯された一筋の光。
事件が動いたのは些細なきっかけなのは、何も珍しい事ではない。
が!寸での所で犯人を取り逃がしてしまう。
そして無情にも、時効が成立。
この時の刑事の悔しさは計り知れない。目前に犯人が居て、今まさに胸ぐらを掴まんとしていたのに…。
責任を取って、刑事を辞める。
それ以上に無念は、母親。全てが終わった。
そんな時…
15年前と全く同じ手口で少女が誘拐される…。
中盤までは事件捜査モノ。
テンポも良く、グイグイ引き込まれる。
ここから、意外な展開に。
再び、捜査に戻った刑事。
今回の事件の犯人を捕まえる。
その犯人は何と、少女の祖父であった…!
上層部はこれで事件解決とするが、刑事は納得いかない。
そもそも15年前の事件では全く足取りも残さなかったこの犯人が、今回に限ってはボロを出し過ぎ。
引っ掛かる脅迫電話の音声など腑に落ちない点が多々。
その脅迫電話の音声がヒントとなり、刑事は思わぬ人物を真犯人として突き止める。
15年前、娘を殺されたあの母親だった…。
まさしく娘を失った母親の壮絶な執念。
たった一人で事件を調べ、たった一本の傘から遂に憎き犯人を見つけたのだ。
冒頭の録音テープや刑事の携帯にかけた留守電などの伏線も効いている。
15年前娘を殺した犯人は、今回誘拐された少女の祖父であった。
時効となり、もう法律で罰する事は出来ない。
ならば、自分が罰する。
同じ手口で、同じ苦しみを。
かと言って、少女を傷付ける事はしなかった。やはり、母親なのだ。
この母親の悲しみには同情する。
刑事に涙ながらに訴えるシーンは胸に迫る。
でもやはり犯罪だ。他に方法は無かったのか…。
刑事は15年前の事件の犯人と対面する。
罪を認めさせる。
その身勝手な犯行の動機。
自分の娘さえ助かれば、他人の母親や娘はどうなってもいいのか。
そのせいで、母親は15年も苦しみ、犯罪に手を染めてしまった。
この男を罰する事は出来ない。
が、罪を背負わせる事は出来る。
罰せられるより重く、永遠に、死ぬまでずっと。
母親が今回の事件の真犯人だった事は刑事だけの秘密に。
復讐を果たせ、一見ハッピーエンドのようだが、自分には苦い終わり方に感じた。
この母親も同じなのだ。
罰せられる事は無く、罪を背負ったまま…。
怒鳴り声
母親のハギョンが上西小百合 議員に似てる。そのことから、しょっぱなから胡散臭さを感じながら見る羽目となった。
以下ネタばれ。
時効を迎える15年前の誘拐殺人事件と同じ手口の誘拐が起こる、身代金受け渡しに現れた犯人とみられる老人は実は誘拐されたボウの祖父だった。老人は、犯人に指示されたと身の潔白を訴える。腑に落ちない刑事のチョンホは独自に捜査を進める。真犯人として浮上したのは、15年前に娘を失った母親のハギョンだった。ハギョンは時効後も犯人を追っていて、ついに犯人がボウの祖父と知る。(自分の心臓病の娘のために誘拐をおこし身代金で娘を直そうとおもったらしい。うっかりハギョンの娘を死なせてしまう)
しかし時効を迎えていた男に復讐するため、同じ手口で男の孫を誘拐したのだった。ハギョンに同情を寄せていたチョンホは、ハギョンの犯行を見逃すために、ボウの命と引き換えに老人にボウ誘拐の嘘の自白を促す。これにより、15年前の誘拐では罪おわせれなかった老人が、孫誘拐で刑をくらうことになり、ハギョンの溜飲も下がることとなりお咎めなしのハッピーエンド?
なかなかシナリオが巧妙に練られています。前半は少々かったるいですが、後半からのネタバラシはすっきり。母親が犯人かよ〜というガッカリさも、ハギョンの取引で老人に罪をきせることができスッキリ。でも現実だったらありえないよねーとか思いながら。
アジアの映画全てに言えるが、刑事が出てくると必ず怒鳴りあいの言い合いがある。そんなに怒鳴りあいしなくても...と耳がいたい。日本語も外国人から聞いたらガミガミ聞こえるのかしら...
落とし前の付け方は疑問が残る
見応えあった。
第二の事件が起こってから少しダラけたように思えたけど、最後まで楽しめた。
何となく今まで観てきた韓国映画からすると犯人はかなりの凶悪犯を期待してたけど、
なかなか犯人には犯人の事情などもあり誰も救われないラストになっていたように思う。
この落とし前の付け方は日本人の感覚からすると、ないなとは思ったけど、被害者の心情からすると仕方ないかなという感じだった。
途中で起こる少年の誘拐未遂みたいなのは何だったのだろう?
なるほど、上手い。
なぜか韓国警察は常にマヌケな位置です。
今回そのお陰で丸く収まった感じです。
あれやこれやと予想しながら見てましたが
まんまとやられました。
確かに突っ込みどころもありますが、
それを上回る展開の上手さで納得させられました。
ストーリーとしては、とにかく不幸の連鎖で悲しくやるせない限りです。
韓国の警察って杜撰だよね笑
時効を迎えた15年前の犯人が、完全犯罪を再現するためにふたたび幼女誘拐に手を染める。追い詰めるのは15年前の被害者の母親と、15年間追い続け、あお一歩のところで取り逃がした刑事……。
というのがあらすじだが、15年前に犯人を取り逃がした大きな理由が警察官の大失態。韓国映画における警察って、驚くほどマヌケな失態をしでかすことがよくあって、それが事件を成立させてる要因になってる作品がしばしば見受けられる。
この映画もそうで、あのとき被害者の家に警察が詰めていれば、犯人からかかってきた電話によって確保できただろうに。なんで録音機材を置きっぱなしで引き上げるんだよ……。これが伏線となって母親が恨みを晴らすために誘拐に手を染めたことが明らかになる。警察がまともに仕事をしていたら、15年前の誘拐も解決していたし、15年後の誘拐事件も起きなかった。ぜんぶ警察が悪いのよね笑
あと母親役のオムジョンファさん、歌手時代と顔が変わりすぎてて最初誰だかわからなかった笑
悲しみの連鎖
悲劇の連鎖が生み出した悲しい事件でした。伏線が最後に回収されていく様は見事、15年前の時効を迎えた事件が再び、同一犯なのか模倣犯なのか、二重構造の事件が明かされたとき、泣けました…サスペンスで泣かされるとはね。傑作ですね
本格ミステリ
前半の時効寸前にわずかな手がかりから犯人に肉薄していく刑事の執念の場面は手に汗握る。黒澤明の「野良犬」へのオマージュと思える場面もあるし、ミステリとしては屈指の出来です。
真犯人の正体は大体予想ができるが、それでも真相が明らかになるとあっと驚かされる。
はまらなかったピースがぴたりとはまる。
原題は「モンタージュ」なので、邦題はいまひとつ。
練られた脚本さすが。
時効を迎えた誘拐殺人犯と、被害者の娘の母親、担当刑事、それに新たな誘拐事件の犯人、その被害者、と練りこまれた人間関係に驚嘆です。
被害者の母親が犯人見つけて復讐に手を染めるくだりかと思ったら全然違う展開でした。
作品みると邦題がずばり、な事がわかります。この解決が正解かどうか、は人によって違うところ。
女優賞に輝いた母親の熱演もみものです。
予告編はなるべく見ない方が良い。
これは予告編はあまり見ない方が良いかも。勘の良い人ならたぶんわかってしまうオチだと思います。
なので、とりあえず情報として入れるのは、内容と観客動員数200万人突破してることぐらいの情報で見た方がいい。レビューもあまり見ない方が良いかも…。映画.comの方が書いた評論は上手く書かれてるので読むとしたら、そちらを読んでください。
以下、ネタバレ
さて、今作、もし主人公の刑事の目線として描き、観客も混乱させられるようにするという監督の意図とするならばよく出来た作品と言える。
しかし、実話ではないのにオリジナルとしてリアル風にここまで描いたことに凄みを感じるが、感情移入ができない。
これはどんでん返しに比重を置きすぎてしまったかな。
とにかく、今作、回想の行き方が雑。まあこれは伏線なのだが、妻の部分が実は回想になっているという作りはやや反則。
作りとしても雑に見えてしまった。
オマケにご都合主義があってしまうため、ちょっと冷めてしまう。
結局は「どんでん返しをやりたいがための作品」に見えてしまい、母の執念からくる心の響きがなくて、普通の韓国サスペンスの出来として終わった感があって非常に残念。
どんでん返しの明かし方も「あっ!」という驚く感じではない演出も残念。
しかし、邦題がなかなか的を得ていて悪魔とは誰なのかを考えさせる作品になっていることはなかなか良い所だった。
ネタバレは以上。
とりあえず、犯人と追いかけるシーンはなかなかの見せるし、どんでん返しは人によっては驚ける作品なので興味がある方はぜひ見てみてください。
なんだかんだ、見て損はないおもしろい作品でした。
予定調和の展開と、予想外の真実。子を想う哀しき親心の悲劇。
【賛否両論チェック】
賛:途中で出てくる数々の意味深な描写が、ラストで全て1つにつながる様が見事。予想を遥かに超える意外な真相も圧巻。
否:ちょっと都合が良すぎる展開もあり、やや現実的ではないか。
前置きもなく、冒頭から割とサクサク物語に引き込まれる感覚が、個人的には好きです(笑)。途中で意味ありげな描写が結構出てきますが、それらが全て伏線になっていて、最後の最後でキレイにつながり、驚かされます。展開はある程度、「こうなりそうだなぁ・・・」と思った通りに進んだり、「いやいや、それは都合良すぎるでしょ・・・」なんて思ってしまうシーンもありますが、真実はそのさらに上を行く感じで、思わず納得してしまいます。あまり言ってしまうとネタバレになりますので、詳しくは実際にご覧下さい(笑)。
子供を守ろうとするが故の哀しき親心が生んだ、悲劇の連鎖です。是非チェックしてみて下さい。
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