劇場公開日 2014年12月20日

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「【”苦しみと恥辱が徐々に快感に・・。”「毛皮のヴィーナス」をこっそり読んだ事のある人には、面白くも妖艶な、吃驚二人演劇である。】」毛皮のヴィーナス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”苦しみと恥辱が徐々に快感に・・。”「毛皮のヴィーナス」をこっそり読んだ事のある人には、面白くも妖艶な、吃驚二人演劇である。】

2022年6月14日
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鑑賞方法:VOD

興奮

知的

難しい

■自ら脚本を書いた「毛皮のヴィーナス」の舞台の”ワンダ”のオーディションが不発に終わり、ひとり会場で頭を抱えている舞台演出家のトマ(マチュー・アマレリック)。
 そこへ無名の女優・ワンダ(エマニュエル・セニエ:因みにご存じの通り、「毛皮のヴィーナス」の美しき未亡人の名も”ワンダ””ですね。)が現れ、今からオーディションをやってほしいと厚かましく彼に迫る。
 渋々彼女の相手役を務めるトマだったが、意外にもワンダは、脚本を殆ど見ずに”ワンダ”の演技を魅力的に演じていく。
 その姿に、憑りつかれたようになっていく、トマ・・。

◆感想<Caution! 内容に触れています。>

・”ワンダ”を演じるエマニュエル・セニエが、背徳的な衣装を纏いつつ、トマが理想とする”ワンダ”を演じる様。そして、トマを”セヴェリーン”のように扱っていく。
 ”貴方を一年間、奴隷とする。”
 ”鞭で打たれたい?”
 - ヴェルベット・アンダーグラウンドの”Venus in Furs"が、頭の中を流れる・・。
   ”Shiny shiny shiny boots of leather・・”-

・が、その後の観る側の予想を裏切る展開に、驚く。
 - 舞台を支配する筈のトマが、ワンダによって、徐々に思想支配されていく・・。-

<無名の女優・ワンダと、演出家のトマの立場が、徐々に逆転していく様が面白い。
 ロマン・ポランスキー監督、上手いなあ・・。>

NOBU