「阿部寛の存在感ハンパない」エヴェレスト 神々の山嶺(いただき) 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
阿部寛の存在感ハンパない
エヴェレストを描いた映画としては、昨年『エベレスト 3D(Everest)』がありましたが、エベレストを映画で描くのって流行りなんですかね。『エベレスト 3D(Everest)』の時も思いましたが、(邦画だと結構ちゃちい画になりがちですが)5200mまで登って撮影しただけのことはあり、山岳シーンが意外にリアル。それでも、ブリザードとかは、CGでしょうけどね。それと、ネパールでのロケも中々良いですね。やっぱりセットと本物は違うと思います。
ちょっとビックリしたのが、物語の舞台が1993年と言うこと。現代に設定しなおしても良いのではないかと思いましたが、どうなんでしょうね?20年以上前の事なので、車であるとか、その他諸々の準備が大変だったのではないかと思います。って言うか、ちょっと覚えていないんですが、1993年頃の女性の髪型って、あんな尾野真千子の様なストレートだったっけ?まぁ、居ないことは無いかもしれませんが、時代考証(と言う程では無いけど)に疑問を感じました。それと、日本側は1993年の雰囲気を出すのに苦労していましたが、ネパール側はきっと今のままですよね。基本的には、誰にも判らないでしょうから。そう言う、物語の本筋とは違う所が気になりました。
岡田准一も良かったですが、やっぱり阿部寛かなぁ。彼は古代ローマ人でも有るわけですが(笑)、孤高の山男の雰囲気も非常に上手く醸し出しています。濃い顔が、彼の演じた羽生丈二の孤独さを強く映し出していました。
ところで、夢枕獏ってファンタジー小説だけじゃないんですね。こう言う骨太の山岳小説を書く人とは思いませんでした。失礼。
悪くなかったです。