「【ハーフリタイアした男が大小の喪失を乗越え、前を向き生きる希望を取り戻していく姿を朝原雄三監督が優しき目線で描き出す】」愛を積むひと NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【ハーフリタイアした男が大小の喪失を乗越え、前を向き生きる希望を取り戻していく姿を朝原雄三監督が優しき目線で描き出す】
山田洋次監督作品の助監督を長く務めた朝原監督が「武士の献立」(面白き、時代劇)に続き、手掛けた作品。
不況により、ハーフリタイヤした実直で不器用な男、小林篤史(佐藤浩一)は第二の人生を妻、良子(樋口可南子)と北海道、美瑛で過ごす事を決意。瀟洒な家を手に入れる。
良子はガーデニング・家の内装のアレンジを楽しむが、篤史は手持無沙汰。
そこで、良子は篤史に家の周囲の石塀づくりを頼むことに。
二人の間には、過去の出来事のため疎遠になっている娘聡子(北川景子)がいる。
ある日、篤史夫妻の家に悪友にそそのかされた杉本徹(野村周平)が忍び込むが、あっさりと捕まり、罪滅ぼしに石塀作りを手伝う事になり・・・。
徹の恋人、上田紗英(杉咲花)も良子を慕い、料理やガーデニングを手伝う事になるが・・。
篤史は諸事情を抱えた人たちとの交流も芽生えるが、ある日、良子が心臓の病が悪化し、入院する事に。
物語は分かり易く、ほぼ、想像通りに進む。が、分かってはいたのだが、感動を抑えきれなかった作品。
ベテランから若手まで、豪華な俳優陣たちの安定した演技と北海道、美瑛の美しい風景も印象的な作品である。
<主人公の年に徐々に近づきつつある近年、再見したら思いは更に募るのかなあと思いながら、レビューアップする。>
<2015年6月20日 劇場にて鑑賞>
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