「特撮の技術はすごいが脚本はもっと頑張れたのでは?」アイアムアヒーロー ゴゴゴさんの映画レビュー(感想・評価)
特撮の技術はすごいが脚本はもっと頑張れたのでは?
長編コミックの映画化のためか、前半から中盤の展開にやや強引さを感じてしまった。登場人物の
キャラ付けに深みをもたせて欲しかった。タクシーやアウトレットモールという日本人に馴染みのある場所でのアクションや、生前の記憶を引きずるゾンビの生態に今までにない新鮮さを感じたが、冒頭で嫌悪感を感じていた殺戮シーンも、数を追うごとに何も感じなくなっていく自分に言いようのない虚脱感があった。映画の本筋とは関係ないが戦場で人が狂っていくのに近いような感覚なのかもしれない。特撮の技術は圧倒的で、この気持ち悪さをここまで美しく撮れることには感動。
この手のパニックムービーによくあることだが、世界の問題は依然として解決していないのにラストシーンのこれを安堵と言って良いのかわからない。京子ちゃんの半ゾンビ化の問題も謎のまま。映画としては一応のけじめをつける必要はあったのだろうけど、ややモヤモヤが残るため3点。
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