「.」アイアムアヒーロー 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
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自宅(CS放送)にて鑑賞。高速道路での事故迄は非常に良かった。その後の何でも揃う商業施設(本作ではアウトレットモール)での籠城、そこでの(私設)軍隊、或いは自警団での排他的な扱いからのイニシアチブ争いや内ゲバへ巻き込まれると、昨今では王道中の王道の展開。原作未読故か“ZQN”の設定や動機付けがイマヒトツで、機敏なのか鈍重なのか、喰らってる様にも思えないし、何の為に人を襲ってるのか判らない。クライマックスの戦闘時に切り札になると思ってた“早狩比呂美”の有村架純が中盤以降ラスト迄、唯のお荷物だったのも?65/100点。
・血糊が多いだけで、ゴア描写はワンパターン。ただ“ZQN”の外観やメイクは佳かった──特に片瀬那奈演じる序盤での“てつこ”こと“黒川徹子”が感染し、ベッドから起き上がりからの格闘シーンの動き方は独創的でとても佳かった。
・中盤以降のアウレットモールでのシーンは、私有地とは云え銃規制の法律に抵触する虞れがある為、富士山の裾野と云う原作の設定に近付けた装飾を施した韓国の金浦国際空港から車で1時間程度の距離に在る数年前に廃業した商業施設でロケが行われた。“鈴木英雄”役の大泉洋はトレーラーに附き、散弾銃の撃ち方や構え方の特訓を受け、このロケ地で実弾を使った撮影が行われた。
・韓国以外でも浜松フィルムコミッションのロケ地誘致に従い、静岡県浜松市にて、大勢のエキストラと交通規制を敷いた環境で行われた。
・昨今では珍しく女性の喫煙シーンがある。ラスト近くで登場するアルファロメオのジュリエッタが、地下に停めていたとは云え、数日経っているにも関わらず汚れや埃の無いピカピカだった事、更には残り弾たった96発で全滅してしまうのにも違和感を憶えた。
・鑑賞日:2017年9月3日(日)