「ゾンビ映画としては完璧ではあるが…」アイアムアヒーロー 北極punchさんの映画レビュー(感想・評価)
ゾンビ映画としては完璧ではあるが…
『本気を出した和製ゾンビ映画』と評判だったのと、個人的に好きな有村架純が出てたので鑑賞。
全体を通せば面白かった。面白かったが、、、細かい気になる点がいくつか。
まず、大泉洋の彼女(名前が出てこない)がなぜZQNになってしまったのか…
それと、大泉洋は有村架純を守る為に迫り来るZQNを倒しているが、何故見ず知らずの有村架純を守っているかが全く理解出来ない。「可愛いから」という理由でもない(劇中で寝ている有村架純にキスしようとするが、それ以外は別に惚れてるような描写も無いし、素っ気ない態度を取っている)し、第一ZQNになったからって一回見捨てているから、無視しても良いと思うのに。タクシーで助けてもらったからでも無いと思う。原動力が謎のままワーキャーやってる気がしてならなかった。
あと、ZQNになり、言葉を発しなくなった有村架純が、迫り来るZQNとの闘いでようやく話すが、「いや、話すとこそこじゃなくね?」と思った。あとにも一言発するが、エンディングでも全く話さないし、結局よく分からない子になってしまって活かしきれなさがスゴい残った。
ただ、また細かい部分でいい描写、台詞が出ていた。
1番良かったのが、大泉洋が今まで「ひでおです。英雄(ヒーロー)と書いてひでおです。」と言っていたのに、最後に自己紹介した時には「ひでおです。ただのひでおです」と言った時、上手い脚本だなというのをヒシヒシと感じた。
有村架純を半ZQNにしたのも良いポイント。
ZQNと人間のドラマ部分を用いて群像劇チックにしたのも、これまた良かった。
あともう少しで、ゾンビ映画としても、物語としても完璧になり得たのに、勿体無さが残った。
ゾンビ映画としては完璧なので、それが好きな人にはオススメ。
ホラー苦手なら鑑賞はオススメしないです。筆者はホラー苦手なので結構苦行でした。