海街diaryのレビュー・感想・評価
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静かに染み入る映画
鎌倉という言うこれ以上無い舞台の中、四姉妹と周囲の人々の織りなす人生の営みに、いとおしさを感じながら味わった二時間弱。身内の死や、鎌倉を一緒に良く歩いたパートナーとの離別がこの半年一気に来ていたせいか、感じ入ってしまった。
映画的には少しエピソードを詰め込み気味で、浸りたいシーンがさらっとしていたり、回収されてないエピソードが若干あったと思う。ただ原作漫画数話分しか見ていない自分でも、恐らく世界観は十分反映されていたと思う。
キャストも豪華だが、抑制の効いた演出で、四姉妹の魅力が際立っていたとおもう。
4人姉妹の女優が素晴らしい
父が死んだ時に感じた事は、人生とはA地点からB地点への移動だという感覚でした。この映画を見て、移動はテークオーバーゾーンがあるんだ、と思いました。直接的に父を知らなくても、父に関わった人が伝えてくれる、その人が魅力的な人なら、魅力的でなくても一生懸命生きた人なら必ず周りにいる人がその人の事を残された人に伝えてくれる、そんな事を強く示唆してくれる映画でした。
ほのぼの
四姉妹のやりとりがとても日常的で、それぞれの個性がでていて面白かった。
長澤まさみさんの美脚がすごく印象に残っている。
ドキドキハラハラはない分、物足りなさを感じないわけではないが、姉妹のやりとりがとても微笑ましく、なごむ映画だった。
何げに俳優陣が豪華だし、魅力ある方ばかりだった。堤真一さん、素敵です。
きれいな映像だけどちょっと物足りない
鎌倉を舞台に四季折々の景色や、レトロな木造住宅や、ゆかたなど
ちょっと前の日本を彷彿させる画像と、きれいな女優4名できれいにできている映像で、ほのぼのとした映画です。
でも、各人物の心の中の悩みや葛藤の発露の描写や
人物間の正面からの相克、衝突(conflicts)が弱くて、
姉さんが達が親切すぎで、感情移入がしずらく、
ちょっとものたりなかったです。
描写の薄さに共感できず・・・
作中繰り返される「アレ」という曖昧表現の単語は、ハイコンテクストな「察し合おう」文化の象徴だと思う。
今作はその描写力の薄さそのものがその「察し合う」ことを体現しているようで、つまり終始「あえて詳しくは描かないけど、この子達は大変なんです、まあ察してよ」という語り口で、他人に共感出来ない想像力乏しい現代人たる僕は退屈でした。
辛いならその辛いことを詳しく教えてほしい、悲しいならその悲しさを共有させてほしい、という歯がゆさに苛まれつづけました。
ただ、夏帆はやっぱり美人じゃない(設定の)役をやると可愛い。
時間を共に過ごす大切さを感じる作品。
特筆すべきは物語を織り成す四姉妹の自然さ。
長女の幸を演じる綾瀬はるか。
次女の佳乃を演じる長澤まさみ。
三女の千佳を演じる夏帆。
そして腹違いの四女のすずを演じる広瀬すず。
軸となる四姉妹の言動や仕草が不自然な程に自然。
連綿と続く日常の部分部分を切り取ったような自然さに息を呑みました。
脇を固める役者陣も総じて巧く違和感を覚える場面が極端に少ない印象を受けました。
また映像の配置/切り取り方も心地良かった。
派手で奇抜な事は殆ど起きませんが。
場面場面で其々の人物に共感して胸を打たれる。
登場人物の演技だけではなく画面全体の情報で素直にその気持ちに。
その監督の手腕に痺れました。
時間経過の演出も良かった。
文字情報で時間経過を知らせず、場面の切替と共に時間が経過している。
分かり易い見た目上の変化、直ぐには察知できない関係性の変化。
視覚的な情報で時間の経過を知り、彼女等の会話で関係性の変化を知る。
情報量の多い画面から、自身で変化を見つける喜びがありました。
時間を共に過ごす大切さを感じる本作。
描かれる四姉妹が非常に魅力的。
女性的な魅力の表現が豊か、かつ上品。
特に四女のすずは溢れる若さも追加され非常に良かったです。
自転車二人乗りの際の鼻から顎、そして浅い胸元を斜めから映した映像は印象的でした。
静かな雰囲気から想起される印象を良い意味で裏切られる作品だと思います。
オススメです。
45点
感情の起伏が思ったよりなくて、残念だ。もっと親と子供の気持ちをぶつけ合って人間の感情を幅広く見せて欲しかった。
姉妹達の恋愛事情も少しばかり入っていて面白かったし、それでそれぞれの個性や性格も分かった。
この映画、好きだわー。 空気感とか、湿度とか、とても居心地が良い。...
この映画、好きだわー。
空気感とか、湿度とか、とても居心地が良い。
疲れたときに、ぼーっと眺めたい映画です。
(欲を言えば、オクトパスの人間関係をもうちょっと描いて欲しかったな。)
『めがね』『かもめ食堂』『ハチミツとクローバー』に仲間入りしそうな予感。
そして。
エンドロールで音楽が菅野よう子であることを知る。
…納得。
素敵な映画には素敵な音楽がついているものです。
『キツツキと雨』で知ったomu-toneも、雨の日にはとても心地良い。
あー。
映画って、やっぱり良いねぇ。
ほっこり
姉妹っていいな〜って思えた映画でした。鎌倉には親戚のおじさんおばさんが住んでいるので見覚えのある景色が多く、鎌倉の素敵な場所にも、癒されました。ここ最近の映画で一番、リアルで違和感のない映画でした。ほっこりして、姉妹の絆を改めて感じました。
「で?」という気分は残る
綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずって出てたら、観てるだけで楽しいね。特に色んな組み合わせでやる一対一のシーンが楽しかった。
「こんな綺麗な娘ばかり産まれるなら、お父さんもうちょっと産ませてくれても良かったのに」と思ったね。あと「こんな綺麗な遺伝子はどこから?」と思ったけど、お母さんが大竹しのぶだから、まあ、そうかと。
逆光のシーンとか、ときどき綺麗なシーンがあってハッとしたなあ。
話はね、特別なことは起きないの。その濃淡のない話で、観たあと何かを残すには、もう少し深みがないと駄目なのかなあと思った。原作の漫画の限界なのか、そこから起こした脚本の限界なのか。
観終わって「是枝監督なにやりたかったんだろ。こんなに役者集めて」とか、「これカンヌに持ってくのは無理あるんじゃ」とか思ったね。
丁寧な暮らしぶりと、素敵な人々に引き込まれる
4人の送る丁寧な生活は、とても豊か。お金が豊かということではなく、その暮らしぶりが。また、4人の生活をとても身近に感じた。それはまるで、もう一人の自分が4人と一緒に生活しているかのような近さ。映像に関しては、構図も色味も美しい。登場人物の性格も素敵。(私はちかちゃんがすき。こんなふうに自由な心で暮らせたらと思う。)観ているこちらに感情の負担が少なそうな映画が観たくてこの作品を選んだ。正解だった。
心地よい時間でした。
ストーリーの展開としては、大きな山や谷があるわけでなく、日常的な時間の流れで落ち着いて観ることができた。4姉妹の複雑な関係も安心して観ることができ、心地よい時間が過ごせた。久々にもう少し見てたいと思えた映画でした。
是枝作品らしくほのぼのとした雰囲気の映画。何かすごい事件が起こるわ...
是枝作品らしくほのぼのとした雰囲気の映画。何かすごい事件が起こるわけでもなく、淡々と進んで行く。
それが心地よい感じがする作品。
傑作。四姉妹の四季彩る幸せの1ページ。
スクリーンに数々の四姉妹のシーンが映し出される・・・、
まるで四季彩るアルバムのように。
なんてナチュラル感漂う映画なのだろう。
人物だけではない、セリフ、言い方ややり取り等の演出、街の風景まで、至るところ、自然な日常に溢れ、違和感を感じることがなかったと言っていいのではないだろうか。
映画を鑑賞している感覚ではなく、見守っていたと思う。まるで、幼いころから知っている親戚の叔父さんか従兄のお兄さんのような、そんな目線、気分になっていた。
この映画には過去の写真を含め、回送シーンなど一切ない。身内の気分にさせられているくらいだ、セリフ、表情、雰囲気で十分自然に伝わる、それが、わざとらしい説明セリフになっていない所が素晴らしい!
出番は少ないが、リリー・フランキーが、物語の終盤、食堂のおばちゃんの葬式の帰り際にすずに言うセリフが印象に残る。
「お父さんのことを話したくなったら、こそっとおいで」
痺れた。私自身、ずっとこんな思いで鑑賞していたかのようなセリフに、目頭が熱くなってしまっていた。
そして、明るく答えるすずに微笑ましく安堵感。
身内気分になってしまって、時間は、完全に忘れさせられた。
映画鑑賞で、こんな幸せなことはない。
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