フューリーのレビュー・感想・評価
全316件中、281~300件目を表示
戦車とブラッド・ピットを満喫
よくある戦争映画のお約束通り
何かの間違いで配属された新兵が成長するお話を軸に
戦車と、ブラッド・ピットを魅せる映画なのかな。
ウォーダディーは自分の心の弱さや綻びを
無理矢理抑えて戦い続けて「頼れる男」を演じているけれど
ノーマンにそんな自分を重ね見て、生かす為に色々教えていく
もちろん仲間はウォーダディーを弱い人間だなんて思っていない
と言う関係性に見える。
最後の方でウォーダディーが聖書を暗唱するシーンを見て
やっぱりノーマンとよく似てる、自分の弱さを
ノーマンに見たからこそ、かいがいしく面倒を見たんだろうな
と思えた。ウォーダディーの人間くささと戦闘時の非情さとが
かなり魅力的で、ブラッド・ピットの演技とよく合ってる。
女性の視点から見ると、エマのくだりは
5分でロマンスなんか発生しないよ!としか…
実際、制圧した町で生活を共にした兵士と住民女性との
ロマンスはあったかも知れないけど、これは無いわ~
生きる為に身体を提供しても、心まで5分で明け渡さないでしょ
尺の問題でしょうが、モヤモヤ。
戦車の戦闘シーンは見事だったし、ほんと戦車かっこよかった。
それでも、ラストの戦闘は急にリアリティが失せていき
最後には
戦車の中に仲間の至ってキレイなままの死体を確認して
救助されて車に揺られるノーマンと同じ顔をしてしまった
取って付けたような映画的ラストシーンはともかく
戦車とブラッド・ピットを満喫出来たので
私的にはそれなりに満足できる内容だったかな。
反戦か、ヒローものか?
戦争映画というと「プラトーン」や「硫黄島から手紙」のように反戦を謳っているのか。それとも「ランボー」や「永遠の0」のように主人公をヒーローに祭り上げるのか。この「フォーリー」もそんな2極化した概念で見てしまう自分がいました。
主演にして、プロデューサーであるブラッド・ピットはことしのアカデミー賞をとった「それでも夜は明ける」で、アメリカの恥部ともいわれる黒人差別の歴史を勇気をもってプロデュースした男である。彼はなまじ戦争ヒーローものはつくらないだろう。そんな期待もあったのだが、戦争のうち最も激しい地上戦が行われるという戦車ものということころに一抹の不安も感じたのだ。
結論から先にいおう。
「フォーリー」はどちらでもあり、どちらでもない。逃げたようだけど、それがいまの結論である。「理想は平和だが、歴史は残酷だ」と主人公のウォーダディが言った言葉が象徴している。
戦争現場に行けば、殺すか、殺されるか。どっちかしかないのだ。
はじめのうち、理想を持っていてドイツ兵を殺すことをためらっていた新兵が、そのうちやっつけてやると叫びながら撃ちまくるとシーンがある。その新兵が、陥落させた街で、ドイツの女性と出会い結ばれる場面がある。まだ敵も味方もなく、男と女がこころとからだを通わせる。でも次の場面ではドイツの爆弾投下によって女性は粉々になってしまう。新兵は嘆き悲しむが、次にはドイツ軍と敵対しなければならないのだ。
戦争のむなしさともいえる場面ではあるが、300人のドイツ兵と1台の戦車と5人のアメリカ兵。この戦いには思わずアメリカ兵に肩入れしている自分もいたことも事実なのである。
戦争や喧嘩には嫌悪するが、プロレスやボクシングには人一倍思い入れが強い。自分でもやっていたという矛盾した存在、それが自分自身だし、多かれ少なかれ人間はそんな動物であるのだろうと思う。
予想通り。
観れて良かった
私が行った時間が朝一番だったからか、年齢層が高い気がしましたが、是非若い人に観て欲しいと思いました。
私は戦争を知りません。知らない世代です。映画やドキュメンタリーで観る程度です。惨さも知りません。
しかし、私のような戦争を知らない世代に伝えること、関心を持たせることは本当に必要であると思います。
立場や過去を振り返ることなど、大々的に伝えるのは勇気のいることかもしれませんが、この映画を観て少なくとも私は学ぶことが多々あり観て良かったと思いました。
映画の中でFURY号のベテラン兵士たちは戦争の惨さを言葉と実際の戦地での体験でノーマンという新入り若い兵士に伝えていきます。
ノーマンのみならず、私にまで戦争の惨さがズシンと届いた気がします。今まで観た戦争映画とは一味違う響き方な気がしました。
この映画は戦車がとにかくリアルみたいです。
戦車に惹かれて観ても、出演者の顔ぶれに惹かれて観ても何でもいいので、私のような若い世代にお勧めしたい、と感じました。そして、色々考えるそんな1日を作るのも良いかもしれないと思います。
4DX初体験‼︎
現存する動くタイガー戦車見たさに、密かに注目していた映画!
自宅には、第二次世界大戦時のドイツ軍戦車ダイキャストモデルが、現在15台あります。そんな詳しくはないのですが、高校生の頃、タイガー戦車のプラモデルを何台か作ったのを思い出します。
映画は、そんなにも観ないのですが戦争映画と潜水艦映画は、昔から好きでした。今回は珍しく公開2日目にタイミングが合い観てきました。4DXも何にも予備知識なく、遊園地とかにある椅子が動くやつくらいだろーと思っていました。上映開始前に、スマホからネット予約、ここの劇場も初。残念ながら、座席のピンポイント予約はできません。端席が良いのですが、発券してみるまで席はゾーンのみ指定できるタイプです。ネット予約するとポップコーンと飲料の無料チケットが同時に発券されるのは良いサービスでしたが、残念ながら11月末で終了みたいです。その他、ここの劇場はスパやエボウリング、インターネットカフェ、カラオケなどがあり、映画1本とスパ入場券3枚セットで2,000円なんてのも年度内売っていました。
肝心な4DXのホールは、4席一セットで、広々空間。足元も伸ばしてもゼンゼンOK。座面も高く背もたれも大きくイイ感じでした。座席と座席の段差も大きく前席の方の頭も全くきにならない程です。座席が揺れなくたって、このくらい広いと、もっと劇場に足を運ぼーって気になるかも!?4DXの料金は、通常だと+1,000円みたいですが、ここの劇場はモーニングサービスがあり、私は2,100円で観ました。朝一の回は安いみたいです。
上映開始10分前にホール到着。入口には、無料ロッカーがあります。荷物を預けなければならない程、揺れるのかと不安に。説明映画が初まり、座席の注意。ウォーターon/offスイッチが肘掛けにあります。説明映画のカーチェイス場面では、思っていたよりも座席が揺れる、風が来る、飛沫が出る、振動が来る、チョット乗り物酔いに心配になりつつ、予告映画は全くなしに上映スタート。全部の映画がこうだったら良いのに…。
戦車映画でしたので、座席の揺れは心配する程でもなく、ドンパチの度に壁横にあるライトがパチパチ、スクリーン前からスモーク、耳元から風、座面、背面から振動というような感じでした。これはこれでけっこうイイ感じ、何より眠くならなくてイイですね。
映画の内容は、観たかったタイガー戦車は5分程の登場で終ってしまいました。
フューリーと言うより、グリーフとかの方が良くないか?
第二次大戦終盤の、欧州戦線における戦車乗組員の戦いを描いた映画。
この手の戦争モノでは、新兵が、先輩からのシゴキ、戦場の不合理・不条理、出会いと別れを経験して、一端の兵士になって行くというストーリーが定番だったりしますが、この作品もそのラインを外していません。しかも、その新兵が、何らかの手違いで?送られてきた新兵だったりするという事も、有りがちな設定です。
ブラッド・ピットも良いんですが、意外だったのはシャイア・ラブーフ。トランスフォーマー・シリーズで、お気楽な大学生を演じていた人と同一人物とは思えないですね。若くも、戦場の経験を得て、少し達観した兵士を見事に演じていました。トランスフォーマーの時は、イモだと思っていたんですが、失礼しました。
何と言っても、ラストの戦闘シーンが圧巻。曳光弾のシーンは、空砲に曳光弾を混ぜて撃ったんですしょうか。あとから映像処理で付け加えたとは思えないんですけどね。戦場だと知らなければ、不謹慎ではありますが、赤や緑の光が飛び交ってキレイな光のイルミネーションに見えないこともないですね。実際には、死のイルミネーションかも知れませんが。
そのラストの戦闘シーンも(たぶん)含め、戦車を交えた撮影にあたっては、イギリス・ボービントン戦車博物館よりM4中戦車シャーマンの貸出を受けた他、世界で唯一走行可能なドイツ・ティーガー戦車を、やはりボービントン戦車博物館から借り受けて撮影に挑んだそうで、CGではなく本物の戦車での撮影は、偽物ではなく本物の迫力を感じました。劇中、シャーマンがティーガーに、一発でやられてしまうシーンが有るんですが、あれじゃぁね、苦戦すると思いました。ドイツの工業力恐るべしですね。
ネタバレなので、下の方に書いています。
上の方にも、過去の戦争映画との類似点と言うか、戦争映画でありがちな設定を書きましたが、その設定には書いていないことがもうひとつあります。結局、新兵は成長するんですが、一緒のベテラン達は亡くなってしまうんですよね。って言うか、新兵だけが生き残る戦闘が、一番新兵を成長させたりもするんですが、これもそうだと思いました。
キャッチコピーに“本年度アカデミー賞最有力”とあります。最有力かどうかはわかりませんが、アカデミー賞級の作品には思えました。中々渋いです。
腹に響く重低音
『フューリー』を観賞。
ブラッド・ピッド主演最新作。
舞台は第二次世界大戦ヨーロッパ戦線、独軍制圧に向かう米軍兵士の活躍を描く。
今作の見所は何と言っても現存する戦車を借り受けて撮影に使用した事によるリアリティ溢れる戦車バトル。
米軍のシャーマン戦車と独軍ティガー戦車のバトルは迫力満点で、劇中は激しい重低音が腹に響き渡る。
監督は元軍人というデヴィッド・エアー。
リアリティを追求したというだけあって、戦争を扱う映画としてはいたってシンプルな構成となっている。
敵軍は無条件で撃ち殺す。その理由は御国の為とかそんな思想的なものではなく、あくまで任務であり仕事だからである。
フューリーと名付けられた戦車の乗組員を統率するドンを演じるブラッド・ピッドの熱演も素晴らしいの一言で徹底して任務遂行を果たそうとする。そんなある意味単調になりがちな展開に、新人兵士ノーマン(ローガン・ラーマン)の成長物語という観客が共感しやすい展開を交えた点も良い。
「たった5人で300人のドイツ軍に挑んだ男たち」
販促で使われているこの文句だけを聞くとランボーのような非現実なファンタジー戦争映画をイメージしてしまうが、決してそんな事はなく、最初から最後までリアリティ溢れる見応え抜群な作品に仕上がっている。
戦車マニアのみならず戦争映画に抵抗がなければ是非劇場の迫力ある音響設備での観賞をお勧めする。
「フューリー」の意味が不明。
観る前の最大の関心事は、ブラッド・ピットが最後まで生き延びるのか否か、その一点でした。「ラストサムライ」のようにトム・クルーズだけが生き残っては目も当てられないよな・・・。などということを思いながら、上映に臨みました。観ているうちになんだかコッポラの「地獄の黙示録」を思い出していました。ブラッド・ピットがロバート・デュバル扮するキルゴア中佐に見え、新兵を演じている役者がマーティン・シーン扮するウイラード大尉に見えてきました。そして、ドイツ軍全体がマーロン・ブランド扮するカ―ツ大佐のように思えてきました。全体的には最近よくある糞リアリズムに徹した凡作です。「プライベート・ライアン」や「プラト―ン」が好きな人には好意的に受け入れられるでしょう。私が戦争映画で高く評価している岡本喜八の「肉弾」、マイケル・チミノの「ディア・ハンター」、イーストウッドの硫黄島二部作には遠く及びませんが・・・。
ところでタイトルにもなっている「フューリー(激怒)」とは一体、誰の、何に対する怒りなのでしょう。ナチスドイツに対する怒りなのでしょうか。だとするなら、連合国側が「善」で枢軸国側が「悪」という単純な線引きになってしまいます。戦争とは合法的な殺人です。国家が認めた殺人行為です。冷静に考えてみれば、そんな戦争に善悪などある筈がないのですが・・・。私にはよく判りませんでした。もっと、まともな邦題を考えて欲しかったです。
また、最初に書いたブラッド・ピットの消息ですが、最後に戦車の中で息を引き取ります。私はブラッド・ピットが死に、新参の兵士のみが生き残る、ここを評価して☆3.5にしました。もし、ブラッド・ピットだけが生き延びて、結果、英雄譚にでもなっていたら、☆1の評価を与えるつもりでした。
フューリー
タイガー戦車との3対1の戦闘シーンは手に汗握る場面だったと思いますが、戦車後部に肉薄し、回りこんで砲弾を撃ち込むところなんて、申し訳ないけどガルパンの最後のシーンに似てるな~ってのが正直な感想ですね。タイガー戦車側の照準や射撃の様子などの描写が無く、乗員の様子は音声のみだったのも残念。
斬新だったけど
プライベートライアンやバンドオブブラザーズとかを見てきて、戦車モノは新鮮でしたが、歴史的背景がわかってないと、???となると思います。いきなりSSは皆殺しとか言われてもSSって何?となると思います(SSはヒトラー親衛隊)。また冒頭で日付けが出てくるので、もうすぐ終戦だなとわかるのですが現在、ドイツに侵攻してきて、どの辺りの街に居るのかわかるようにして欲しかったです。
とにかくラストの戦闘シーンはプライベートライアンの最後のシーンみたく、ナチスの圧倒的な人数に対して5人と戦車のみで戦い、最後は味方が来てくれて助かる(一人だけだが)と言った感じです。
途中の街で出会う金髪の女の子はめっちゃ可愛かったです。
(-_-)マニアよだれものだが?
映画の冒頭の戦場のシーンM4シャーマンと恐らく4号戦車?の残骸、中盤の本物のタイガー戦車との死闘、捕虜なんか取らない両軍歩兵の戦い、超リアルな戦場描写。戦争になり接近戦になるとグチャグチャの殺し合いになり、皆殺しなんだと感じました。超リアルです。5台のM4で敵を防ごうと出撃するも途中タイガー戦車とパンツァーファウストで4台が撃破され、ブラピの戦車フューリーだけとなる。それもキャタピラが切れ走行不能。撤退するか、とどまるかで搭乗員と一悶着になるが結局とどまって戦うことに、、、、。途中までよかったのですが、普通ここは撤退でしょ。ここで戦っちゃうのは映画の世界だなと一挙に萎えちゃいました。
超大激戦で最後ノーマン(新任の副操縦士)だけが生き残り、フューリーは破壊される。あり得ねー!
この映画みるとクリントイーストウッドの『戦略大作戦』を思い出します。この映画は戦争映画だけど金塊泥棒の映画でこの映画でもタイガー戦車とM4シャーマンが対決。フューリー同様タイガーの背後をとってやっつける。シャーマンは拡声器見たいのをつけていてマジかっこ良い映画です。戦車長もイカす!それと『ガールアンドパンサー』!!最後 タイガーの背後を取るシーンはフューリー同様興奮!
ブラピ この二本の映画見てるかもね? マニア度0.5点追加で星3つです。
米国映画史上初めての本格的戦車映画!
博物館から引っ張り出した本物のティーガー洗車の
迫力は凄い! シャーマンM4の後期型A3も非常にリアル。
戦車ファンにとって垂涎の的である両戦車を生で(というのも
変だが)実感できるだけで身が震える。M4戦車内の操縦、装填、
発射などの状況がつぶさに味わえるのは資料としても貴重。
ま、そういうオタク的興奮はさておき、「プライベートライアン」でも描いていたが、この映画も観ると如何に米軍は
対ナチス戦でとてつもなく大勢の犠牲を出したかに
改めて思いを馳せてしまう。
ノルマンディー上陸以降の最前線では、米軍兵士の平均寿命が
7日間という中隊がいくらでもあった。
ナチス全体主義に対する民主主義を守る大義の為に命を捧げた
無数の米国の若者たちに敬意と弔意を心から表したい。
しかし、現場の最前線で殺すか殺されるかの修羅場に生きる
将兵は、綺麗ごとなどほざいていられない、すさまじい現実が
あった。
どの生き残り兵士も(国にかかわらず)戦場の記憶を語りたく
ないのは何故なのか。この映画を見て感覚的に、少しわかって
きた気がする。白眉。
上司、先輩と触れ合う新入社員の一日
戦争映画ではあるものの、反戦的メッセージなどはそこまで重要に描こうとはしていないように思えました。
純粋に少年の成長と戦争アクションだけに重きを置いているんじゃないでしょうか。
宣伝や評価では、擬似親子のような関係性で描かれていると言われていますが、自分はどちらかと言うと「恐い係長に怒られ、意地悪な先輩にいじめられ、文句言いながら仕事覚えていく話」みたいだなと、要するに痛いほどノーマンの気持ちがわかりました(笑)
社畜的に感情移入してしまったので、実際クーンアスには最初物凄くムカつきましたね。
なんかよくわかんないうちに和解してましたけど、多分ノーマン心の中では超嫌ってますよ(笑)
それとは逆にウォーダディー係長の厳しいだけでなく、厳しい裏にもある「こいつには成長してほしい」という思いやりが感じられるシーンはグッと来ましたね。
難を言うならば、ノーマンどんだけ成長早いんだよってとこですかね。人撃つのあんだけ躊躇しといて、次のシークエンスではバンバン人殺してましたからね。
戦場という、やらなければやられるって状況だから仕方ないのかもしれませんが、順応早すぎだろと、お前どんだけ仕事できんだと、スピード出世すんのかと言いたくなりました。入社一日目なのにズルいわーって。
ていうか戦車の事おもいっきり「家」って言ってるし、監督は家族のように描きたかったと思うんで、この例え物凄く偏った見方ですけどね(笑)
いや成長の早さはどっちにしろ関係ないけども。
戦車アクションはけっこう迫力ありました。なんといってもあの要塞感、閉塞感が良いですね。潜水艦映画とか「エアーウルフ」に通じるものがあって個人的には凄く好きです。
ラストの展開とか実際の戦争でこんなことはありえないみたいな場面もありますけど、それは別にって感じです。
だって戦車とその乗組員をカッコ良く描きたいだけじゃん、この映画。
監督がやりたい事だけやってあとは知らんって、潔くていいと思うんですけどね。
だからフューリーの乗組員だけ死に様が綺麗すぎとか、お前生き残んのかよとか言わんといてあげよ(笑)
戦闘シーンは劇場で観る価値があった作品だと思います。
ブラビ死す 主役はしがないんじゃなかったの?
遠慮なしに戦争の残酷さ、冷血さ、無力感を感じる
長いんだけど短く感じた!
ネタバレ有注意。非常に惜しい作品
戦争映画好きなので公開初日に行ってきました。
結論から言うと非常に勿体ない作品です。
この作品を締めくくる後半部分、対戦車地雷で動けなくなったシャーマンが300人のSS部隊に囲まれるのですが
そこから急にリアリティ感が(自分の中では)落ちてしまいます。
手榴弾を投げ損ねて腹で抱えて爆死するゴルド然り、パンツァーファウストで装甲ごと腹を打ち抜かれて死ぬクーンアス然り、戦車内に手榴弾を2本投げ込まれて死ぬウォーダディ然りです。
どれもそれぞれの兵士の体の半分は肉塊になっていてもおかしくない訳ですが、そうは描かれてませんでした。
作品最初から非情に無惨に残酷に兵士が死んでいきます。
元の副操縦士は戦車内に顔が吹き飛んだ残骸すらあるのです。
戦争は非情で戦闘は残酷でウォーダディもそれをノーマンに説くのですが
他の一般兵はMG42や機銃で顔や足が吹き飛び、砕け散る無残なシーンとの対象でどうしても彼等の死に方が陳腐に見えてしまうのです。
使命感や勇気を持ってしてもどうにもならない、やっぱり戦争は残酷なのだ、それを最後まで描ききって欲しかった。
だからこそ任務や仲間の為に「死に方」を選んでやりきって死んでいった彼等は凄い兵士なのだと思えるのです。
しかし戦闘シーンは圧巻でした。最初の対戦車砲戦、市街戦、ティーガー戦
砲弾が車体をかすめる音、装甲をぶち抜く音、装甲が砲弾を弾きギュウウウウンという反射音
その度に劇場のスピーカーは震え、その振動が体に伝わってその戦場に居るようでした。
シャーマンの白燐弾のシーンとMG42を仲間の肩に担がせて撃つドイツ兵のシーン、ノーマンが最後空挺部隊に見つけられて衛生兵が話しかけるシーンも印象的でした。
観るなら劇場です。劇場で是非戦争の残酷さ、砲弾の音や戦車内の雰囲気(男が五人乗り込む暑苦しい雰囲気) 砲手バイブルの絶頂射撃、ノーマンの成長を是非体験してください。
プライベートライアン以降、第二次世界大戦物を劇場で観る機会は減ってます。
お金を払って損はないと思っています。
全316件中、281~300件目を表示