劇場公開日 2014年11月28日

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「重い、でもこれが戦争なんだな・・・」フューリー スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5重い、でもこれが戦争なんだな・・・

2015年10月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

興奮

物凄い迫力の戦車映画、いや戦争映画でした・・・。
しかし本物の戦車を使用して撮影しただけはあって、戦闘シーンのリアル描写は半端じゃなく、臨場感たっぷりのド迫力映像は圧巻の一言でした。
さすがは元軍人のデヴィッド・エアー監督が細かい部分にもこだわって作っただけはありましたね、久々に骨太な戦争映画を見た気がしました。

それにしても、戦争とはいかに残酷なものなのか、改めて思い知らされました。
序盤はブラピ演じる指揮官のウォーダディーやその部下の傍若無人な振る舞いや言動に、不快感すら抱きましたが、最後まで見ればそれも納得と言うか、そうでもしない限りは生きていけないってことだったんですよね。
殺るか殺られるか、まあ参加しなくても殺られる訳ですから、殺らない限りは死しか待っていない世界、戦場の実態をまざまざと見せ付けられると、本当に言葉も出てきません・・・。

そんな中に手違いで戦場に放り込まれてしまったローガン・ラーマン演じる草食男子の新兵ノーマンは、いわゆる我々と同じレベルの戦場素人、つまりこの映画は彼目線で戦争の現実を知る戦争擬似体験映画だった訳なんですね。
理想は平和、でも歴史は残酷、戦争は残酷、まさしくその通りとしか言いようがないぐらい、残酷な現場でした・・・。

この映画を見ていたら、改めて戦争に英雄なんていない、そして相手国だって皆同じ人間、憎むべきは戦争なんだと言うことを再認識させられました。
激しい戦闘が終わった後の静けさが、本当に虚しかった・・・結局何の意味があったのか、とにかく虚しいだけでした。
しかしアメリカ映画だけあって、いくらなんでもクライマックスの戦闘でのドイツ兵が間抜け過ぎた部分だけは若干?でしたが、でもまあここ数年では1、2を争うぐらい物凄く見応えのある戦争映画ではありましたね。

スペランカー