「中年男のメルヘン。」娚(おとこ)の一生 きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
中年男のメルヘン。
腹抱えて笑った。向井理くんとの決闘シーンとか。
法事での挨拶とか。
父親のように、あるいは教師のように、若い娘を見つめていたわるトヨエツ。
頭に浮かんだ言葉をそのまま遠慮会釈なしに突っ込むこの関西男に、巧くボケる器量もない榮倉奈々。彼女の身の強ばり(こわばり)は当然ですよね。
不躾・無神経に見える海江田教授のセリフなのだが、教授の生きざまと口から飛び出す爆弾発言が一致していること。相手に忖度せず裏表も、そして嘘もないことが新鮮に思えてくる。
マンガが原作だから、ここまで人の言動を縦横無尽にコミカルに描ける良い見本。
結婚未経験だったこの男、
早晩若い妻に振り回されるのは、目に見えているが、ま、それは後々の話(笑)
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枯れ知らず壁ドン要らず がぶり寄り
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「一枚のハガキ」(新藤兼人監督)で戦争未亡人のシリアスな情夫となり、
「蚤取り侍」でニヤッと笑う床上手な清兵衛となり、
今作ではマンガの主人公にも豹変し、
豊川悦司という役者はなかなかの人です。
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