劇場公開日 2014年12月13日

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「“青春”は“アオハル”じゃなく“せいしゅん”と読むんだよ」アオハライド 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0“青春”は“アオハル”じゃなく“せいしゅん”と読むんだよ

2015年6月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

萌える

咲坂伊織の少女漫画を、青春ラブストーリーに定評ある三木孝浩監督が映画化。
少女漫画を映画化する時、人気の~とか、バイブル~とかよく宣伝に使われるが、本作は本当に人気の少女漫画らしい。

昨今の少女漫画の定番と言えば、平凡な女の子が学校一のイケメンと恋に落ちて…と言う「君に届け」的展開。
本作は、ポジティブ女子とクール男子の恋。
お互い好きなのにすれ違い、ライバルが現れ、好意を寄せる相手も現れ…と言うトレンディドラマ的展開。
少女アニメで唯一記憶ある「ママレード・ボーイ」みたい。古いか!?

中1の時お互い恋心を抱きながらも、転校で離れ離れになってしまった双葉と洸。高校で再会するが、洸は別人のように心を閉ざしたクールな性格になっていた。が、時々かつてのような優しい一面がある。気持ちが再燃、双葉は洸の心を開かせようとするが…。

初恋相手と再会と言うトキメキ展開。
でも、どうしちゃったの? 何があったの?
必然的に空白の期間に何があったかが肝になるが、別にネタバレってほどの秘密でもないけど、敢えて伏せるとして…
確かに傷付く出来事だ。だけど、いつまでもそれを引きずり、そのせいで勝手に幸せを拒絶するなんて、どんだけウジウジヘタレくんなんだよ!
普通だったら、こんな“重い”男子は女子は勘弁…ってなる所を、そうならないのは、やっぱ顔がいいからであり、フィクションだから…と何だか卑屈な見方(笑)

前途多難な恋にはライバルが付き物。
仲良くなった友達が突然のライバルに!…と思ったら、関係は良好のまま。
このお友達、女子からはぶりっ子、男子からは人気高い穏やかな子みたいだけど、そんな可愛くないような…。もう一人の友達の方がサバサバしててクールビューティーでずっといい。
そんな時、思わぬ強敵登場!
洸の空白の期間を知り、洸と境遇が似ている。しかも、おしとやかな薄幸の女の子に見えて、かなり強か!
双葉も双葉で、イケメン優等生に好意を抱かれる。
好きだ好かれた、本命は問題ありで、高校生の恋愛って大変。何だか見てて疲れた。

透明感のある映像、瑞々しくキラキラした青春の輝きは、これぞ三木演出。
言うまでもなく、役者の魅力を引き出す。
本田翼の可愛さ大爆発!
制服姿で学校へダッシュする冒頭だけで早くもKO!
演技が下手とか、高校生役が似合わないとか、とりあえずこの際いい。
超甘々で、本田翼へポイントプラス。
東出昌大はいくら何でも高校生には見えない…。
彼の棒読み演技は何とかならぬものか。
高畑充希と並ぶと、その身長差ばかり気になってしまう。
出番はそんな多くないけど、クールビューティーな新川優愛にちょっとポイントプラス。

少女漫画なのでオチはハッピーエンド。
「ここまで来るのに遠回りした」なんて台詞がラストにあるけど、遠回りし過ぎ!
高校生の青春・恋愛も単純じゃないんだね。

近大