マダム・イン・ニューヨークのレビュー・感想・評価
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なるほど、これがインド的か
予備知識なし、適当に借りてみた。
これ、インド映画なんだと、やたら歌が入るので気がつく次第。 Bollywoodですな。
前半はインドが舞台なので、女性蔑視社会への批判をこめたウーマン・リヴものか?と思ったが、そういう方向ではなく。
インドの割合リッチ層の奥さま、家事は完璧だし穏やかで優しく聡明な女性なのだが、たぶん「女に学問はいらん」という育てられ方をした人。
夫は彼女を大事にはしているものの自分の方が格上だと無意識に思っている。その空気がお勉強が得意な娘にも伝播して、母が英語が苦手なことをバカにしている。
そんな奥さまが、姪のウェディングの手伝いに NYの姉のところに行き、あんまり英語で困るんで思い切って ESL に飛び込む。
そこで、自我に目覚めて得意の料理で自立〜〜 という米画展開ではない。
奥さまは家庭を守ることを自分の軸にしている。その自覚もある。
ただ、家族にはちゃんと尊重されたい。
夫とは対等でありたい。
だから、ホントは英語なんてどうでもいいんだよね〜
主演の女優さんがとっても綺麗なんですが、映画撮影当時たぶん50歳。
1996年に同業者と結婚して映画は引退。
お子さんが2人。
本作が久々のカムバック、らしい。
なるほど。見事です。
勇気と自信をもらえる物語
インドの中産階級(上流階級に思えるけど)の母親である女性が、家族で自分だけが英語を話せず、なんの取り柄もない者として扱われていることに引け目を感じ、それを克服しようとする話。
家族は自分を矮小にさせたり、引け目を感じさせたり、劣っていると判断したりしないものだ…
自分で自分を決めつけずに、変わっていくこと。また、自分次第で状況打破できること。
最後のスピーチは家族と自分に向けたもの。とても勇気をもらえる物語だった。
主人公と家族のあり方を見ていると、差別意識やカテゴリー化された見方が家族間で身体化されており、自分が相手をどう扱っているのか、問題意識を抱くレベルに到底達していなかった。主人公が苦手な英語を克服することで初めてそれに気付かせ、尊厳を取り戻した。
主人公は克服できたが、努力では克服できない差違も世の中には沢山ある。自分が無意識に誰かを差別している可能性があることを、指摘されずとも自分で気づかなければならない。
王道感動ストーリー。
■ストーリーの流れが美しい
一度見ただけで、こんなエピソードがあってと時間が経っても細々と思い出せるくらい明確で印象的で素晴らしいと思った。
NYに行くまでに主人公が置かれている状況が小さなエピソードを積合せて理解でき、これからNYに行ってこの問題が解決しますよ、という作り手と鑑賞者の合意形成がうまいと思った。
特に英会話教室に行くまでの流れに無理がないと思った。たまたま飛行機で隣になったひとからアドバイスをもらい、NY観光で気分が高まったところで、たまたま座ったベンチの隣のひとが食べていたサンドウィッチを見て、行ってみたサンドウィッチ店で嫌なことがあり、たまたまバスの広告を見て英会話教室の電話番号を知り、たまたま市外局番を知り、といったこの「たまたま」の流れが素晴らしいと思った。
■主人公の演技に惹きつけられた
モノローグがない中で内面が伝わってきて、それも露骨にわかるような演技じゃなくて自然な感じでよかった。自信がついていく中で、街の歩き方が変わっていくのも良かった。
最後のスピーチは、朴訥と話しているんだけど、すごく気持ちが伝わってきて感動した。
■テーマがいい
無くして初めて持っていたものの価値がわかるというパターンは多いけど、新たな力を得て、持っていた価値をよりわかるというのが新しいと思った。
周りが自分のことを決めつけているようで、実は自分が一番自分のことを決めつけている。だから引け目を感じた時はチャンスだという、最後のスピーチを聞いたら、そりゃもう、映画館から出るとき、清々しい気持ちいっぱいだよ。
過去の自分の言動を反省した
劇場で初めてインド映画鑑賞
全くボリウッド映画について無知な私が初めて劇場で観ました。主演女優はインド映画史上燦然と輝くNo.1女優だそうです。その方が15年ぶりに結婚引退から復帰した作品とのこと。
確かに、私より年上と思えないほどの美貌と若々しさに驚くとともに惹かれてしまいました。
主人公シャシはお菓子作りが得意な専業主婦で夫や子供のために尽くしているのに、英語が苦手ということで家族に笑われていてそこにコンプレックスを抱いている。
そんな彼女が姪の結婚式出席のため単身ニューヨークへ。
不安な彼女を最初に助けてくれた飛行機での隣席の男性とのやりとりやカフェでの辛い体験とそのあとの展開は前半の見せ場だと思います。
ラストシーンはこういう展開なのだろうと思っていてもジーンときました。
素敵な映画でした。
頑張りたい時にオススメ
やる気でるー!
もっと単純なハッピーエンディングストーリーかと思っていたら、案外普遍的なテーマで思いがけずグッときました。
英語の勉強はめちゃくちゃ前向きになる!
海外生活経験者にはあるあるの苦笑いしちゃうシーンもちらほら。
でもそれだけじゃなく、この作品には誰にでも当てはまるメッセージが散りばめられてたと思う。
敬意を払う、自分の常識で他人を決めつけない...
当たり前のようでいて、なかなか。
人間関係における大切な事、親しき中にも礼儀ありという事をしみじみ考えさせてくれるお話でした。
そしてマダムの美人さ半端じゃない!
正にインド美人!!
脇を固める俳優陣も良かった〜。
理解があり大人より大人な姪に恐れ入りました。
あんな人が1人いてくれたら人生は救われるなー!
前向きになるいい映画でした!!
家族と自分
冒頭から、シャシの外見と人柄に見惚れた。彼女に一目惚れをする男性陣に納得の、素朴で、素直で、愛らしい女性。
彼女は、英語ができないことで家族から馬鹿にされ密かに傷ついていたけれど、教室で仲間と勉強を始めて、自信をもつことができた。家族を大切にして、家族と対等でなくなったら、自分が自分に自信をもてるように変わること。最後のスピーチはとても素敵だった。
マダムきれい
思いやり
ハッとさせられたり、同情したり、そうそう、とうなずいたり、マダムとともに、異国の地で、人との繋がりを、考えさせられた。
まず、家族について。どんなに尊厳が傷つけられたとしても、家族だから持てる愛情。これはきれいな話と理解できても、私にはできない、けど、ハッとさせられる。自分の我が儘さと、自由を履き違えた今の生活を改めて振り替える。
そして、恋と自分。自分を好きになれないときに、自分を取り囲むすべてを嫌いになってしまい、新しい生活を求めていく。まさに私の人生そのもの。いつまでも自分を愛せないでいては、人生に、申し訳ない。恋はいらない、自信を取り戻す助けになってくれてありがとう。なんと言う素敵な思考。コメディとは思えないほど、深い反省を、促してくれた。
そして、この映画の素晴らしいところは、マダム役の女優さん。後で見たら、このかたは、ボリウッドの大スターで、しばらく家庭に入って芸能活動はしていなかったとか。綺麗なだけじゃない、何かがにおいたつ素晴らしい演技だった。
インドというより、香港かなにかの青春映画みたいな爽やかな甘酸っぱさが感じられる、大人の青春映画だった。
でもしばらくして冷静になると、マダムの夫への愛情はどこにあったのか?インドも日本も封建的な社会であることで、女性は我慢する事ご美徳という固定観念に縛られているのでは?そこからしか幸せを見いだしてはいけない、またそうすることで四方丸く収まると、諦めの幸せのような気もしてくる。ただ、果たして奔放な恋愛や、生活にも幸せがあるとも考えられず、なかなか難しい問題。
【注意】すみません!私の鬱憤がちょいちょい爆発してますがお許しください。
男性が料理すればアートで、
女性が料理するのは家事で義務でしょ?
英語が苦手なインド人主婦 シャシ(シュリ・デヴィ)は、家庭でも夫や娘にその事を揶揄されて笑われていた。姪の結婚式でニューヨークを訪れたシャシは、英語が話せないことで嫌な経験をし、4週間で英語が話せるという学校へ入学することを決める。そして、学校の仲間達と英語を学ぶことを通して、女性としての自信を取り戻していく。
主役のシャシがもの凄く可愛い。濡れた大きな瞳で、前向きで元気でありながら、儚くセクシー!最強過ぎます!もう、お嫁さんにしたい!市毛良枝(古)なんか足元にも及びません。
夫に「会議中に電話してくるなんて」と咎められると、大きな目を見開いて首を傾げ「私の話は重要じゃないの?」って聞くんです。重要な話は、英語でしなくちゃいけなかった?
やばい!可愛い!お嫁さんにしたい!
こんなに可愛くて、マイケル・ジャクソンのダンスの真似とかしちゃう。でもこのダメ夫は、こんな可愛いシャシの話を聞かず、「僕達に会話は必要ないだろ?」とか言って、エッチだけはしたがるんです。
ばーか!ばーか!ばーか!
シャシのアイデンティティの唯一の拠り所は、料理です。インドの伝統的なお菓子「ラドゥ」を作るのが、誰よりも上手い。夫に「うちの妻は、ラドゥを作る為に生まれて来たんです」と言わせる程に。この夫のダメなところは、それが褒め言葉だと思っていること。
可愛いシャシの才能は、それだけではない筈なんです。妻を見下すのも、いい加減にせい!と思います。
こんなシャシが一人でニューヨークに行くんですが、とにかく全く英語が話せないので、飛行機の中ではおどおど、カフェでは嫌なウエイトレスにドヤされる。
で、夫に電話すると、「今、仕事中、忙しい」みたいな。こんな可愛いシャシが一人でニューヨークで心細くしながらも、置いて来た子供達のことを心配してるのに、「はいはいはい」みたいな。一言「大丈夫だった?」って聞けないか?本当に、ダメな男!
シャシが決心して、勇気振り絞って地下鉄に乗って(凄い!)、英会話学校に入って、一番最初に覚えた言葉が「起業家(entrepreneur)」で、それを電話して、自慢げに夫に言うんです(可愛い)。
したら、「起業家?ニューヨークでもラドゥ売るのか(爆)?」みたいな。
シャシはインドで、ラドゥのケータリングをしてるんです。いや、それより。なにその小馬鹿にした態度は?本当に、腹立つこの男!
で、シャシは英会話学校で、フランス人:ロラン(メーディ・ネブー)と出会います。実はこのロランは、シャシがカフェで嫌な思いをした時、声を掛けてくれた人なんです。ロランはシャシのことを好きだと、素直な気持ちを伝えます。
それより。私だったら、こんな英語も話せない可愛い嫁さんを、一人でニューヨークになんか行かせないからね!他人の嫁さんなのに、ニューヨークで変な虫が付かないかと、ずっと心配している私がいました。でもやっぱり、ホラ来たよ虫が!
ロランに好きと言われて、久しぶりに女性として扱われて、シャシはちょっとはっとするんです。ええ、馬鹿夫の態度にです。
そこでホテルの料理人のロランに、シャシが言うんです。それが冒頭の台詞です。
夫が姪の結婚式が近付いてニューヨークに来るんですが、やっぱり、嫁さんへの敬意も、気遣いもなかった癖に、えっちだけはしたがるんです。
ばーか!ばーか!ばーか!
YOUこんな夫、捨てちゃいなよ!と何度も思いました。
結婚式で、スピーチをと言われたシャシを制して夫が立ち上がります。
「妻は英語が話せないの……」
そこでシャシの手が夫を掴む!やった!シャシ!やっちまいな!
シャシの最後のスピーチが感動的なんです。勿論、英語ですよ。そして夫をはじめ、英語が話せないと馬鹿にしていた娘を、ノックアウトする。
ちょっと泣けました。
シャシが欲しいのは、ほんのちょっとの敬意なんです。自分の弱いところを責めないで、守ってくれる家族なんです。対等な夫婦関係なんです。広い世界で、自分の小さな世界(家庭)を作れるのは、凄く幸せよって。
私が望んでいたラストとは、ちょっと違いました。が、シャシの可愛さ、英会話学校の生徒さん達の魅力にに免じて(凄くいい先生!)、許そうと思います。そしてインド映画って、やっぱチェックしないとダメだなぁと思いました。面白すぎます!かなり強めにお勧めします。てか、シャシを見ないとダメだと思う。最近の女優さんの中で、ダントツの可愛さです!
PS 勿論踊りますよ!
主演の女優さん、凄い綺麗
尊重の無い愛は‥
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