「チューリング教授はマシーンでもモンスターでもない人間だ!」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 スモーキー石井さんの映画レビュー(感想・評価)
チューリング教授はマシーンでもモンスターでもない人間だ!
クリックして本文を読む
本作は天才数学者チューリング教授の活躍と葛藤を描く。
第二次世界大戦の暗号解読チーム時代を主軸に、不遇の学生時代、そして死の間際の3つの時代を劇中で往来するストーリー構成となっている。
秘密を抱え、秘密を背負わされた天才数学者の人生は不遇を極める。
そんな中でも敵国の暗号を解読するマシーンを作り、戦争を終結させた功績はでかい。
そのマシーンは後世のコンピュータや人工知能の先駆け的なものとなるわけだが。
そんな不遇な彼を支えた2人の理解者がでてくる。(もう1人加えてもいい気がするが・・・)
1人はチューリングに匹敵する数学の天才で社交性も兼ね備えているジョーン。
もう1人は暗号解読マシーンの名前にもなっている学生時代の初恋の相手クリストファー。
彼らがいなければ彼のひらめきや偉業は達成できなかっただろう。
「思いがけない人間が思いも寄らない偉業を成し遂げる。」
現代におかれても普通じゃない人はとかく勘違いされたり、「暴力」の的となる。
そうやって私たちを平穏に導いてきた才能やいわゆるギフテッドたちを私たちはどれだけ潰してきただろうか?
普通じゃないことは罪じゃない。
そもそも普通と言われている人たちが自分の中にある「当たり前」を疑わないことに天才たちの生きづらさがあるのではないか?
コメントする