「才能ある者の悲劇」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 はむっちさんの映画レビュー(感想・評価)
才能ある者の悲劇
ずば抜けた才能がある人は変人が多い・・・よく言われることですが主人公はそんな人。同僚がランチに行こうと誘ってる時に、何度も返事をするような・しないような言い回しにイライラした。「いま作業に夢中だから」と断りゃいいだけなのに、「えっ何て言った?」「もう一度言って」とかの繰り返しに一瞬、観る気さえ失いましたよ(苦笑) 幼い頃のエピソードで「なるほど」と少しイライラは軽減されたので一安心。K.ナイトレイの出現で少しは協力的になり一安心。そして美女に恵まれる運の良さに嫉妬したりした(苦笑)
念願のマシン(エニグマ)を完成されてからは、解読に成功したもののバレるのを恐れ、知らせるタイミングに苦悩する。特に研究仲間の兄が戦艦に乗っており襲撃にあうことをわかっていながら、最大の目的である戦争自体に勝つため死んでもらうしかない...そんな苦渋の決断が印象的だった。ただ、注文を付ければ、話し合ってるだけだったので、戦争の映像を散りばめてくれたらリアルに引き込まれたのに...と思ってしまった。 欲張りですみません・・・。
そして主人公は同性愛者という過去があり、婚約しているとはいえ別の苦悩を抱えることになる。仲間にスパイがいたり、トップは何もかも計算づく...もがき続ける果てに自殺という実話であった。
戦争は勝つためにあらゆる術を酷使することを痛感させられる映画ではある。想定外があってはいけないのだと・・・。
現代でも有能な人は組織に属している限り「利用」されていることに変わりはない。孤軍奮闘では限界があり一時な評価で終わるだろう。才能を生かし評価されるためには皆と協力する人間関係も大事になる。私なんか凡人だから何もないけど、仕事で成功しても私生活や心の中まで幸せの人は極少数なんだろうな...そんなこと考えましたね。
「コンピューター」という言葉は主人公の功績から生まれた言葉だそうです。