「実話を料理するのは難しい」ビッグ・アイズ lylycoさんの映画レビュー(感想・評価)
実話を料理するのは難しい
ティム・バートンもエイミー・アダムスも好きなんだけど、思いのほか「普通」な仕上がりで、肩すかしを食った感は否めない。唯一気を吐いていたのはウォルター役のクリストフ・ヴァルツで、一世一代の詐欺がうまくいかず妻子に逆ギレしまくるあたりはほとんど『シャイニング』並のホラーに仕上がっていてとても好い。その後の裁判シーンでは、今度はひとり法廷コメディを演じていて実に味わい深い。彼の演技のおかげで最後まで飽きずに観られたといってもいい過ぎじゃない。2度のアカデミー助演男優賞は伊達じゃないね。
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