「フランスにもやらせてやろうではないか」美女と野獣(2014) よしたださんの映画レビュー(感想・評価)
フランスにもやらせてやろうではないか
フランスの大手パテ社の制作。なんだけど、BGMからCGからすべてがディズニー風味。「どうだ、こんなんだったらフランスでも作ることが出来るぞ」と言わんばかり。
主役のレア・セドゥとヴァンサン・カッセルは親子ほどの歳の差。今のフランスで世界に名前の通用する役者であることは確かだ。ただでさえ少女が野獣に恋をする説得力が求められるのに、随分と難しいキャスティングをしたものだ。
それもこれも世界に売り込めるフランス映画を作りたいという、フランス映画界の意気込みの結果ではないだろうか。文化の多様性の中では、もちろんハリウッド映画の方法論を採用した作品も可能性の一つなのである。良いではないか、フランスがこのような映画を撮っても。この映画が、私たち日本人にとってのフランス映画へのイメージにそぐわないことは、向うは百も承知で世界に放っているのである
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