「紙切れの幸せ」紙の月 everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
紙切れの幸せ
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制服は人の本性を隠す。
主人公が私服と制服に着替えることで、中身も変わるようでした。
一見優しそうだけれど、自己中で思いやりの欠ける夫。パート上がりの契約社員ということで、職場でもやや立場が弱いのか。常に周囲の顔色を伺い、自身を抑圧している主人公を見ていて、とてもストレスが溜まりました。身分不相応の生活に溺れて麻痺していく姿にもヒヤヒヤしました。法を犯してまで欲しいものなど自分にはないから、全く共感はしません。
お金持ちが使わないで余っているお金を他人が使う…。経済効果はあるかも知れませんが、主人公による独断の「金の分配」は独りよがりの正義です。彼女のお金じゃないのですから。
預金が一体誰の何の目的の資金になっているか、寄付金が実際どう使われているか、その先は不透明である点を上手く浮き彫りにしていました。「ニセモノでもいいのよ、いいじゃない、キレイなんだから。」そうでしょうか?
お金を使うべき人間が、資金繰りに奔走し、お金に使われる状況に。「お金じゃ自由になれない。」やりたいことをやることが幸せであると信じ、それを我慢する理由がお金である限り、自由ではないのでしょう。無理なくやれていることに幸せを見付けない限り、自分自身を自由にすることは出来ません。
いいよ、あげるよ、(拾ってくれてありがとう)と(言ったのか?)貰った青リンゴ。それこそがホンモノの好意であり、それだけがホンモノの善意でした。
隅さんのように重箱の隅をつついてくれる社員が居なければ、銀行になんて預けられません(^_^;)。
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