複製された男のレビュー・感想・評価
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上手く作られているけれど
どんでん返しというわけではないが、ちょっとした秘密がある作品はそれなりに多い。それを大きく分けると、作品内で秘密がはっきりと明かされるものと、そうでないものに分けられる。本作は明かされないパターンの作品だった。
それで、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督らしい力強い構図と音によって、不思議で不気味な世界を楽しむ事はできたのだが、意味がわからなかった。
あまりにもわからなかったので解説されたものなどを読み、なるほどなと納得して、もう一度流しで観てみた。
カオスとは見解読の秩序である、とは作品冒頭の言葉だが、どうやら私は混沌とした状態を楽しんでいたようで、解読され秩序ある物語に変わったとたんに面白くなくなってしまった。
もう一つ作品内の言葉で、一度目は悲劇だが二度目は笑劇とある。まさにその通りで、スリリングで緊張感があったはずのものが、酷く馬鹿らしいコメディのように感じてしまったのだ。
これも全て製作者側の思惑通りなのだろうけど、私にはハマらなかった。
意味ありげに何度も登場するクモが作品の秘密と直接関係なかったのも悪かったように思う。どうしてもクモに意識を持っていかれて、そればかり考えてしまう。
【噂に違わぬ超難解映画。・・を勝手に解釈する。】
ー 一度、通しで観て細部が分からず、VODだからこそ出来るズル
”気になったシーンの再生”
をしても、ドゥニ・ヴィルヌーブ監督の意図が全て把握出来なかった作品。(悔しい・・)
だが、全編を通して静かに流れる不穏な音楽や、独特の映像美には惹かれた作品である。-
◆感想
・キーの一つは、外見、声共に瓜二つの、大学の講師、アダム・ベル(ジェイク・ギレンホール)と、ダニエル・シンクレアという芸名の役者、アンソニー・クレア(ジェイク・ギレンホール:二役)を見分けるのが、”左手の薬指のエンゲージリング”という点。
アダムは、”金髪の”恋人のメアリー(メラニー・ロラン)がおり、アンソニーには、妊娠六カ月の”金髪の”妻、ヘレン(サラ・ガドン)が居る。
冒頭の、謎のストリップショーのシーンで、裸体の女性を指の間から凝視している男の指には、エンゲージリングが、ハッキリと映っている。
という事は・・。
・アダムが、大学の講義で繰り返し、語っている事。
”「支配」・・時の権力者は、情報を制約することで、支配してきた・・”
- 成程。”情報の制約”ね・・。-
・アダムが、自分とそっくりのアンソニーが”少しだけ”出演している映画を観て、彼に近づいていくシーン。
ー 最初は警戒するアンソニーだが、アッサリとアダムと会うことを受け入れる。ー
・アダムの母(イザベル・ロッセリーニ:母は、イングリッド・バーグマン)は、冒頭、アダムに電話で御説教じみた話をし、物語の途中では実際にアダムに会い、御説教じみた話をする。
- ブルーベリーの話。
別のシーンではアンソニーが、妻に有機栽培で育てたブルーベリーが冷蔵庫に無い・・、という話をしている・・。-
・この物語のもう一つのキーは、”蜘蛛”。冒頭のストリップショーで、踏みつけられようとしている”蜘蛛”。それを凝視するアンソニー。
劇中、街中を巨大な”蜘蛛”が歩くシーン。
因みに、この映画では殆ど霞がかった曇天が覆っている。
この、”蜘蛛”は何を象徴しているのか・・。
・アダムに成りすましたアンソニーが、”指輪の跡”をメアリーに指摘され”貴方は誰!”と詰問されるシーン。
その後、二人の乗った車が言い争いの果てに、早朝の高速道路でクラッシュするシーン。
ー その後、二人の遺体は一切、写されない。-
<今作を、映画館で観たら、感想はどのようになっていたであろうか。
ココからは、個人的な感想であるが、(VODでキーになると思われるシーンを二度見した私は、)
1.アンソニーとメアリーは、アダムの脳内でアダムの欲望を満たす、もしくは現実逃避の創造物である。
2.実際にはアダムが、妊娠6カ月の妻ヘレンを持つ男であり、冴えない毎日を送るアダムの不安感や焦燥感が、アンソニーとメアリーを作り出した・・と勝手に解釈した。
だが、映画としては、面白くはあるが、余りに解釈を観客に投げ過ぎではないかな・・、と思った作品でもある。>
ジェイク・ギレンホールらしい作品
ラストにギェーとなり、なんのこっちゃ!となり、でも気になりネタバレ解説を読み、おぉそういう事かと一気に満足感を得られました
これはネタバレ解説を読まなかったら消化不良の思いだけが残ってました
こういう作品はジェイク・ギレンホール似合います
常にオレンジがかった映像でキレイなトロントなのがもったいなかったのが残念でした
でもこの作品はクリアな映像じゃ合わないのかも
この作品は後味良くないのが良いところと思います
全体的な雰囲気は韓国映画に似ているような
なんじゃこりゃぁ?
やたらクモが出てくるし、最初のシーンもラストも意味不明だし、結局結論が分からず、モヤモヤします。
ジェイク・ギレンホールさんの演技力は間違いないものでした。
大学教授と三流俳優。
1人ずつ単体で見せられると、まるでどちらの話をしているのか分からなくなります。
でも、2人が一緒に映るシーンでは、2人とも全く別人に見えます。
途中かなり退屈ですが、そこそこ面白かったです。
ラストがここまで意味不明で笑った映画は初めてです。
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ここまでは観終わってすぐの感想。
流石によく分からなくて気になったので、ネタバレ解説を読みました。
すると…
ガラッと評価、世界観が180度変わりました。
なるほどぉ、すごい!
なんで、よく分からなかった皆さんも是非解説されている方のレビューやブログを見てみてください。
少なくとも星0.5個分くらいは評価が上がると思います。
これで、僕は星4ぐらいになりました。
でも、これは流石に分かりません。
せっかく面白いんだから、もう少し映画内でわかるようにしてくれるといいなということで、少し下げましたが。
全部分かった上でもう一度観てみたいです。
複製されているのか?同一人物なのか?
ネタバレをさらりと読んでから鑑賞。
全く知識なく見た場合、「?」で終わるでしょう。
しかし妻の言葉や態度など、一つ一つが意味深く感じられ、
よりこの映画の魅力が伝わってきたはず。
最後の突然の展開に意表をつかれましたが、どのような解釈を
すればいいのか。
主演のジェイク・ギレンホールが1人2役を演じ、「灼熱の魂」「プリズ...
主演のジェイク・ギレンホールが1人2役を演じ、「灼熱の魂」「プリズナーズ」のドゥニ・ビルヌーブ監督のメガホンで、ポルトガル唯一のノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説を映画化。
答え合わせは必要か?
この映画見た人のどのくらいの人が、
この話を即座に理解できたのだろうか。
自分にはちんぷんかんぷんでした。
すぐにいろんなネタバレブログを探しました。
ネタバレブログを経てようやく分かった映画の意味。
そこからやっと面白さが分かった訳です。
ネタバレというか、これは自分で意味を考える映画なので、
ここで述べる内容は自分の解釈です。
この話は現実を妄想に置き換えた話。
複製されたのは自分自身で、アダムなのかアンソニーなのか、
最終的にはアダムが残るから、妄想はアンソニーか。
アンソニーという遊び人な自分の妄想を殺して、
身重の妻ヘレンと真っ当に生きようとしたが、
エロ秘密クラブ(冒頭シーン)の招待が来て、
やっぱり快楽でしょ→冒頭シーンへループ、
最後は妻が蜘蛛になる。
秘密クラブの蜘蛛を踏み潰すシーンは、
「妻は身重なんだから遊んじゃおうぜ!」
という遊び人であるもう一人の自分の願望。
「結局人間は快楽に支配される」とか講義で言うのは、
自分の中の葛藤の表れ。
こう書いても完全に理解できてるかどうか怪しい。
まあ映画なんて解釈は人それぞれ。
その意味では、誰かと語り合いたくなる映画でした。
自分の敵は自分
出ました、全編宗教的メタファー映画。アメリカ好きですよねぇ。
人類史上初めてパパに反抗した男アダムと、縁結びや子宝に霊験あらたかと噂の聖アントニオの葛藤、ってとこみたいですね。
空の色を見るに全部脳内描写なので、1人の男性の中で罪人と聖人が葛藤しているのだと思われます。ミニードライバーのプリズナーをやりたかったのかな?だとしたら足元にも及んでないと私は思います。どうだろう?
支配とか教育の抑制とか言論の弾圧とか、後から効いてくるのかと思ったらそうでも無かったのも残念。
性欲をコントロールできないなら、日本に来て自転車借りてしまなみ海道をツーリングしたらいいのに、って思いました。
シュワちゃんのシックスデイが見たくなりました。複製された男って言えばアレですよね。
月に囚われた男も好きだなー。
なにこれ? ジェイクももっと作品選んだほうがいいんじゃないのっ。 ...
なにこれ?
ジェイクももっと作品選んだほうがいいんじゃないのっ。
鑑賞日:2014.12.27
のぞき部屋
冒頭が会員制の覗き部屋みたいな怪しげな雰囲気。日本だけじゃないんだな(笑)
アダムはアンソニーに会う約束を取り付けたが、アンソニーの方は逆にアダムの恋人を寝取ってやろうと計画するようになった・・・
話が単純すぎて、幻影のようにクモの映像も意味不明。最後にはアンソニーがアダムの恋人(ロラン)にバレて、帰り道に事故死するって感じの終わり方。黒沢清の『ドッペルゲンガー』よりは面白かったが、相手の女とやるだけという展開はシンプルすぎて・・・
ちょっとしたホラー?
陰気くさいけどなんだか惹かれる、他人と入れ替わるホラーかと思ってました。
前の人のレビューで解説してくれた方がいて、なんで蜘蛛が出てくるかわかりました。
なるほどねー。。。
ただのおぞましいくそエロ身勝手野郎の映画じゃねえか。。
身の毛がよだつわ。
初回鑑賞時→えっ終わり?いやいやエンドロール後にまだ続きがあるんで...
初回鑑賞時→えっ終わり?いやいやエンドロール後にまだ続きがあるんでしょ・・・終わった・・・
結局、巷の解説を読んで再度鑑賞。あらかじめ構えて見ると色々仕掛けに気づいて面白いタイプの映画。けど、これを1回だけで理解できる人ってどれくらいいるんだろう。数回鑑賞前提で作られているのだとしても、そうまでして監督の妄想に付き合うべきだろうか。
蜘蛛
どういうことー!?
最後の怪物の意味がわからん。
怪物はたまにも出てたしなぁ、意味があるんだろうけど。
彼女と俳優が死んでチャンチャンかと思ったのに。
しかし、一人二役だが、何故だか俳優の方はカッコ良く見えた。
それと!エレベーターの中での管理人との会話が意味不明。
何かよからぬ関係が二人の間にはあるみたいだけど、結局ハッキリせず。
ラストのカギもカギなんだろうけど…。
【二回目鑑賞】
よくわからなかったのでネットでネタバレ検索して再度鑑賞してみた。
同じ人間が二人存在するのではなく、同一人物なのを知って観ると面白かった。
どっちが本当なのかは結局よくわからないんだけど。
管理人とのやり取りも最初のシーンを頭に入れていたら理解出来ただろうに…いつもながら真剣に観ていない自分に反省。
よく観ていたらセリフにも付箋が貼られてるし。
最初は意味がわからず評価は★★★☆☆だが、★★★★☆に昇格。
自分は不適合者
うーむ、これ解説なしで分かる人は素直にすごいと思う。
最近みた「マジカル・ガール」も難解だと思ったけど
本作はそれよりも難しく感じた。
解釈の余地を多く残すって言えば聞こえはいいけれど
僕にはちょっと難しすぎる作品でした。
まぁ一種の知的パズルみたいなもんってことで
これはこれでアリだとは思いますが…。
あ、ジェイク・ギレンホールの演技がすごいってことだけは僕にも分かりました。
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