「消化不良感は満載。想像力が試される世界観。」複製された男 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
消化不良感は満載。想像力が試される世界観。
【賛否両論チェック】
賛:「瓜二つの外見」という事件から起きうるべくして起こる悲劇を、赤裸々に描いている。変に全てを語らないのも粋な計らい。
否:「なぜ?」という疑問は最後まで解決されず。途中の不可解な幻覚や、登場人物達の行動など、共感出来ないと非常に退屈な内容。
設定はかなり斬新で、そっくりな人間に出逢ってしまった2人の苦悩が、ストレートに描かれていきます。半面、複製された経緯や方法など、肝心なことは何も語られません。あくまでも出逢ったその先の過程のストーリーです。なので、
「疑問点の残る映画はイヤ!!」
っていう人には、完全に不向きです。あくまでも、足りないところは観る側の想像力に委ねられています。
途中の不可解なクモの幻覚や、必然性に疑問の残るラブシーン、アンソニーの強引な欲求などに好みは分かれそうですが、一癖も二癖もある変化球映画です。気になった方は、ご覧になってみて下さい。
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