「嫌いな部類の映画です」複製された男 うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
嫌いな部類の映画です
・ 腹の傷まで一緒で、二人の違いと言えば、指輪があるかないかだけ。
・意味不明なクモ。
・タイトルから、SFかサスペンスを期待してしまう。
・あまりにも単調で退屈なストーリー展開。
観なければよかった。と思ったし、繰り返し観る気になんか絶対になれません。
映画本来の魅力として、お話の伏線だったり、観る人に委ねて、あとは解釈の問題になったりする事があるのはよく理解できます。
だとしたら、この作品の『複製された男』というタイトルは全くの的外れか、掟破り。どちらにしても裏切られたな…との感想を禁じ得ません。
知人に勧められて観たのですが、観終わったあとの第一声が「分かった?」でした。「は?何が」という感じでしょうか。
多くのレビューや、HPのネタバレ(そんなことしていていいのか)からすると、どうやら過去の自分と、現在の自分、あるいは未来の自分がせめぎ合って、さも同時空間に存在するかのように描いてあるだけで、そう見えるところに主人公の悲劇がある。ということのようです。
それを分かるためには繰り返し鑑賞することが必須で、それによって作品の奥行が楽しめる。とでも言いたげな。
であるなら、もっと尺を短くしてエンドロールが始まる前に、もう一度冒頭に戻るとか、それなりの作話法があったはず。
現に、大学で講義をする主人公のセリフに「繰り返し」を指摘する行があるのだから、それを伏線として張ってあったと言うなら完全にルール違反と言えるでしょう。
この手の作品に共通する、「わからない奴は、頭が弱い」という価値観には本当にうんざりです。
分かるように表現できない脚本家なり、監督が無能なだけであって、それを観る人に委ねた挙句に、「何回も繰り返し見てください。」という提案は、馬鹿にされているようで本当に腹が立ちます。
