「ドッペルゲンガー(自己像幻視)」複製された男 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
ドッペルゲンガー(自己像幻視)
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原作がノーベル賞作家と言うことに魅かれて鑑賞、ところが自分そっくりな男の存在を知ったばかりに、妻や恋人を巻き込んで人生が急変するというサイコミステリーでした。
普通はよくある「他人の空似」と思って流すでしょうに、主人公は異常なほど執着、最初は隠されていた双子と疑ったりもしたが後天的な体の傷迄一致はあり得ませんね。
そんな設定だから、摩訶不思議な蜘蛛まで出してミステリーと言うよりSFやファンタジーを臭わせて辻褄を併せていました。原作者のジョゼ・サラマーゴさんは段落が通常の小説の章の長さに匹敵するほどの長文を特徴としているようだが監督のドゥニ・ビルヌーブさんも極めて個性的、やたら、顔のアップや照明不足やピント外れの映像を多用、反して建物は俯瞰の緻密な撮影、必然性のない妊婦の裸身シーンなど違和感の方が先に立つし、そもそも中年オヤジの私生活など興味が湧かないから無駄に長いスローテンポな展開に疲れました。結局、何が言いたい映画なのか私にはさっぱりでした。
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