夜に生きるのレビュー・感想・評価
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順当なノワール映画
殺しを好まず、どの組織にも属さないジョーはある組織のボスの娼婦と恋に落ちる。しかし、その事が彼の道をさらなる闇に染め…。
B・アフレック監督脚本主演作。禁酒法の時代を描いたノワールで最後まで予想の域は出ないが淡々とした雰囲気は好き。E・ファニングがとにかく可愛い。
アフレックの2流品
たぶん、導入部の写真をみるとアメリカ人はぐっとくると思う。
建国と正義と、そして義務と責任。禁酒法が悪かったとは思わない。ひとは右へ左へと右往左往する存在だ。国もおなじだ。禁酒法時代の話は、面白いし、ぼくも大好きだ。だから、たくさん観てきた(笑)それは、きっと日本的な管理社会と対局だったからなのかもしれない。
つまり、個人の自由度が高くて、起業のチャンスが高かった。当時はひとを殺し、いまは業態をAIとロボットで変革する。どちらも殺すことに変わりない。それが時代だ
ベン・アフレックらしくなくて、全体はどうでも良い映画になっている。演技は良いけど、映画はむずかしい。
大人のTHEギャング映画
近年の活躍が目覚ましいベン・アフレック。ゴーン・ガールやザ・コンサルタントなど、次々と面白い作品への出演や製作に関わっています。自らがメガホンをとり主演も務めた本作も、映画愛に溢れた上質な”THE映画”でした。とにかく映像が、どこを切り取ってもカッコイイ!時代感の演出、ギャングや宗教の世界観を怖くもあり美しくもある描き方をしていて、本当に素晴らしかったです。何よりストーリーが面白く、成功と墜落を繰り返しながら登り詰めていく波乱の人生にハラハラさせられながら、哀愁たっぷりの締め括りにジーンとなる終幕。あぁ〜いい映画観たなぁ〜という気持ちになります。主人公ジョー・コフリンを演じたベン・アフレックはもちろん、父親役のブレンダン・グリーソン、ロレッタ役のエル・ファニング、最愛の妻を演じたゾーイ・サルダナ(肌を青く塗ってないと、こんなに美しいお方なんですね笑)、そして相棒役ディオンを演じたクリス・メッシーナさんと、最高の演技を見せてたと思います。エンドロールで驚いたのは、製作にレオナルド・ディカプリオの名前が!大人のギャング映画、上映館数少なめですが、劇場鑑賞マストです。オススメです!
夜を生き、朝に生きる
オスカー作品賞に輝いた『アルゴ』以来となる、ベン・アフレック監督作。
と言う事で期待されたが…、今回は興行・批評共に撃沈。
でも、何の何の、今作も面白かったぞ!
監督デビュー作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(傑作!)と同じデニス・ルヘイン原作。
禁酒法時代のボストン。戦争から帰還後、警察幹部の父に反発し、犯罪の道を選んだジョー。
ギャングのボスの愛人と愛し合うが、それがバレて半殺しの目に遭い、女は殺され、自分も警官殺しの濡れ衣で逮捕される。
出所後、復讐を誓うジョーは敵対ギャングの一員となり、新天地フロリダで酒の密売とカジノ建設計画でのし上がっていくが…。
ギャング、禁酒法時代、抗争、クライム・ドラマ…大いに食指をそそる。これらが好きな方は見て損は無い筈。
犯罪の世界を生きる悲しい性、非情な世界…監督2作目『ザ・タウン』(これまた極上作!)とも通じる。
関わったが為に人生が狂わされていく。クリス・クーパー演じる警察本部長とエル・ファニング演じるその娘の運命は沈痛。
銃撃戦は勿論、復讐と野心と裏切り、哀愁やロマン。見応え充分。
正直、何故アメリカでは不発だったのか、不思議。
自分に見る目が無いのか…?
確かに、エピソード詰め込み過ぎ。前半部分だけで一本の作品に出来る。
骨太のクライム・ストーリー一本で話が進むと思いきや、ラブ要素やちょい宗教要素、着地は意表を突く感動的な終幕。
要は、てんこ盛りのエンターテイメント。
再び賞向けかと思いきや、エンタメに徹し過ぎたのが期待にそぐわなかったのか…?
でも、ベンアフだって賞狙いじゃなく、往年の同ジャンルを彷彿させる娯楽クライム・ムービーとして作った筈。
それに、一人の男の生きざまとしても余韻残る。
“夜に生きる”という邦題がいい。
この“夜”とは朝昼晩の事ではなく、犯罪の世界の事であろう。
犯罪の世界でしか生きられない。
しかし、犯罪者ではあるが、決して悪人ではない。
自分の生き方に葛藤しながら、女を愛し、のし上がり、ケジメを付け…
そんな男が欲したのは…
“朝”を生きたかったのだ。
ベンアフレックがかっこよく見える病気
ゴーンガールあたりからベンアフレックがかっこよく見えるという謎の病気にかかっていまして、この作品もベンが見たくてみることにしました。病気ってゆっちゃうととっても失礼ですが、自分でもよくわからないのですが、なんかかっこよく見えちゃうのですね。
シエナミラーの化けっぷりがすごかったです。最後まで誰か分からんかったです。
禁酒法時代のギャングの話です。
この手の物語の素養がない私ですが、夢中で見ました。先の予想をしたり、時間配分を考えたりすることなく集中して見ました。グロ、バイオレンスは苦手なんですが、それでも見られる程度かと思います。
禁酒法時代のギャングものって、多分定番なんだと思うのですが、素養がないのでとても物珍しくみられました。
主人公は恵まれてる人ですね。
お父さんが弁護士を脅して、懲役3年で済んだとか、ズルに助けられてます。
ギャングとマフィアの定義の差異ってなによと思いました。
ジョーはギャングだけどマフィアじゃないってゆうてました。
まあ、ジョーがええ人に描かれすぎな気もしますけどね、一途で悪事は働いても信念はある、みたいなね。ずるくない?ってね。でも、面白かったです。
最近エルファニングの出ている映画をたくさん見ているのですが、ここでもよかったです(ほいで最近ダコタみやんけどどうしてるんやろね)。
ドラッグに溺れたことを父に責め続けられ、やがて堕落を悔い、布教に活路を見出したかと思いきや(それがジョーの計画を狂わせるわけです)、最終的には自殺してしまうという、哀しい少女でした。
南部のプロテスタントのちょっと行き過ぎた禁欲的な感じとか、KKKがなんかふつーの思想っぽく思われてた時代なんやーとか、いろいろ、そうなんやね知らんかった、ってことがあって、勉強になりました。
グランシエラの顛末はかわいそうでした。そしてグランシエラ役のかたとってもきれいな人でした。
ホテルでのイタリア系、アイルランド系のどちらのマフィア(ギャング?)にも狙われる羽目になったジョーが、地の利を生かして勝った(つまり殺しまくった)あたりは、趣味ではないのですが、悔しいかな面白かったです。
もうベンアフレックをかっこいいと思う病気だなんていわず、ちゃんと好きって認めてちゃんとファンになった方がいいなって思いました。
渋い
ジョー・コフリン(ベンアフ)は子供のころ、オペラ鑑賞の帰りに遭遇した強盗に両親を殺害されていた。
孤児となったジョーは執事に育てられ、表舞台では悠悠自適な富豪として暮らしていたが、街の平和を守るために自警団として犯罪者を私刑に処する裏の顔を持っていた。
やがてダークヒーローとしての活躍が自分や周囲の人間をも脅かしていく。そう、これは『夜に生きる』ことを決めた悲しい男の話であった…🌙
というウソはともかく、本作は禁酒法の時代のギャングの話🔫
法律なぞどこへやら、街ではマフィア・ギャングがしのぎを削り、一般人にまで被害の出る始末。
いつどこでだれが死ぬかもわからない時世の中、ベンアフも静かな凄みで夜を生き抜こうとする男を演じきりましたが、さいしょの緊張感が徐々に薄れてきてしまい中だるみを感じる映画でしたね😪
序盤は酒と男と女と銃と、って感じで裏切りと疑惑の錯綜する雰囲気にドキドキしたのですが、実のところ攻めより受けでしぶとく生き残る男の話であって、自然と地味な感じに。
ジョーの寡黙で落ち着き払ったキャラに対して、ディオン(C・メッシーナ)の飄々とした印象が対照的ではありますが、もーっとディオンがうるさいやつだったらよかったかなぁ📢
ただ衣装や美術はものすごく目をひかれました。
サスペンダー姿のベンアフですとか、壁紙やらがいちいちステキ。
エル・ファニングの透明感のある少女っぽさと白を基調とした衣装の相性とかも。
あ、悪役としてすごいバカがいるんですが、そいつの着ていたニットベストの色と柄がかわいくて字幕をムシして見つめてました🎽
バカだからどうせ大したセリフしゃべってなかっただろうし、たぶん問題なかったはず、うん。
カーチェイス中にも(車ピッカピカに磨いてあるなぁ…。もっと砂埃とかで汚れてるもんじゃない?)ってのも気にはなったんですけど。
変なとこばかり観てたなぁ💨笑
新宿ピカデリーにて観賞
話は巧くないし、盛り上がりにも欠ける。クライマックスの急な娯楽アクション展開も違和感がある。
アフレック自身の演技も知性よりナルシズムが優先している。
イーストウッドの後継者にしては滑り方も味が無いが、ブレンダン・グリーソンやエル・ファニングといった脇の演技の付け方を見ると次に期待は持てる。
単調なストーリーに光る、己を信じて生きていくことの儚さ。
【賛否両論チェック】
賛:混乱の時代の中で、自分の信念を貫こうと奔走する主人公の硬派な姿に、人生の儚さを見るよう。
否:展開はただストーリーを追うだけの単調なものなので、興味がないと眠くなってしまいそう。
戦後の混乱期にあって、自らの信念でアウトローを貫き、やがて成功を収めていく主人公の姿が、ニヒルに描かれていくのが印象的です。
そして後半では、どこからか徐々に道を違えてしまった主人公が、傷ついた1人の少女との出逢いから、また己の信じる道を歩み始める様に、生きていくことの厳しさと儚さを垣間見るようです。
ただ悪く言うと、単純にストーリーを追うだけの展開で、非常に淡々と進んでいくので、特に感慨もなく眠くなってしまうかも知れません。
良くも悪くも、結構重厚な作品ですので、気になった方は是非。
男たちを生かすも殺すも女次第
ベン・アフレック監督・脚本・主演の映画「夜に生きる」を観てきた
一人のギャングと彼に影響を与えた女性たち
男たちを生かすも殺すも女次第
希望も絶望も女性たちが運んでくる
面白かったなぁ
よくあるギャングものとは違って、賢い優男が主人公っていうのが、ベン・アフレックらしさかなと思った
よかった
女がみんな性格きつそうで、近づきたくない気持ちしかならなかった。最初の彼女をお父さんが「情婦にしかなれないタイプ」と本人の前で言っていたのがすごかった。
上手にまとまっているけどあんまり興奮しなかった。もっと血が騒ぐような映画が見たかった。
土曜日は子供と映画を見て、その後釣りをするというのはオレの夢だ。
製作、脚本、監督、主演。
アカデミー作品賞をとった「アルゴ」以来のベン・アフレック監督作品。
禁酒法時代のボストンからタンパベイが舞台のノワール的作品。
対立するふたつの組織のなかをうまく立ち回ってみせるジョー・コフリン(ベン・アフレック)。
その顛末やいかに。
カーアクションや銃撃戦の演出は、おそらくは一級品。こっち方面をもっとフィーチャーすれば傑作になったかも。
だが、この分野は偉大な先達がたくさんいるので、どうしても比べられてしまう。
映画の雰囲気はけっして悪くない。作り込んだというのがうかがわれて好感がもてる。
問題は、ベン・アフレックの芝居だ。
彼は、自分の監督作のときは監督に専念したほうがいいのではないか。
ただ、ベン・アフレックはあまり観ることができない分野の映画を作ってきている気がするので、このまま作り続けてほしい。
良い映画です、お薦めします。
善と悪の境界があいまいになっていく映画。まず、冒頭の語りがとても重要。戦争を経て国や世間にも裏切られて夜の道に入ったと。これが頭の隅にあるべき。
主人公は決して善良ではないが、極悪というわけでもない。アウトローの道に自ら自覚して入ったという点で、この主人公に相対する2つの団体とは異なる。1つはKKK。もう1つは盲目的な教会信者たち。
KKKは人種差別主義の秘密結社であり、そのメンバーはどんな仕事に就いていようが表向きは善良な顔をしている。そして、自分たちの主義に反することに対してはどんな手を使っても潰しにかかる。中には、主義などどうでもよく欲望の満足のために動く者もいる。悪のレベルとしては極悪に近い。
一方、教会の盲目的な信者たちは、穏やかで決して悪ではないが、神のお考えや御業という言葉にただただ従う。ひとりひとりの影響力は小さいが、カリスマ性のある指導者に容易に誘導されてしまい、指導者が非常に硬直した頑なな意思を貫こうとすればその方向への大きな影響力を持つに至る。こちらもKKKと同様に妥協点を見いだそうとはしない。KKKと異なるのは、隠れることもなく、清廉潔白な考えであるとしか自覚していない点。これはこれで厄介。
主人公は、人種にかかわりなく恋愛し結婚する。KKKのようではないことを明確に表している。カリスマ性のある教会指導者的な女性は、主人公に勝利するが、その頑なな考え方は、実は精神的な問題に起因していて親子共々悲劇的な最後に至る。こうして見ると、主人公は悪の側にいるけれども、極端に走らずバランスの取れた行動をしており、ピンチを大勝利に変えるスマートさも持っていて非常に魅力的(大勝利の箇所は観客もだまされるどんでん返しで最大の見せ場)。とはいえ、悪事の代償は軽くはなく深い悲しみも訪れる。その辺りのバランスもうまく描かれていたと思う。
お薦めします。
素直に楽めました
禁酒法時代のアメリカ、一匹狼を自任する主人公がギャング抗争の中でのし上がって行くストーリー。難しいことは抜きで素直に楽しめた作品でした。切れ者でないと生き残って行けないのはいつの時代も同じですね。
期待するものが違ったか
『ザ・タウン』、『アルゴ』の成功で監督としてその名を認められ、見事スクリーンにそのデカい顔と図体をカムバックさせた俳優ベン・アフレックの監督・主演最新作!
原作が『ミスティック・リバー』や『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(こちらもベンが監督)のデニス・ルヘインということでも気になっていた作品です。
禁酒法時代のギャング映画という前情報とタイトルやらポスターやらで、クライムアクション満載、闇社会でのし上がっていくアウトローのサクセスストーリーを期待していました。
さて、本編はどうだったかというと...。
冒頭の舞台、ボストンでは20年代のファッションや街並みが再現され、当時のフォードによるカーチェイスが繰り広げられるなど、期待を裏切らない展開を見せます。ベンは堂々としてカッコイイ!シエナミラーもファムファタル的な美女がハマっています。
ところがそんな夜の世界から、舞台はカンカン照りのフロリダはタンパへと早々に移り、ベンはボスからのプレッシャーを受けながら密造酒ビジネスとカジノ建設にあくせく奮闘する日々に...。
ゾーイソルダナという妻も得て、頑張ってタンパを仕切るベンですが、KKKに嫌がらせされたり、信仰に目覚めた少女(エルファニング、かわいい)ひとりにカジノ建設を邪魔されたりと、悩みの種は尽きません。この辺り、中間管理職の悲哀を感じさせます。
一応、そんな中でも敵を殺したりはしているものの、観ているこちらが彼から受ける印象はギャングというよりビジネスマンです。なんだか情けないぞ、ベン!
最後には、それまでの不満が爆発し見事に鬱憤を晴らし、そこは流石に観ながらガッツポーズしたけれど...タメが長いよ〜!という感が否めなかったです。
そもそもは自分をボコボコにしシエナミラーを死に追いやった前ボスへの復讐として、新たなボスの元についたはずのベン。
しかし先にも書いたようにタンパについた途端ゾーイと付き合いだし、前ボスへの言及も大してないままに話が進んでいくので、復讐劇としての映画の推進力は薄れていってしまいます。しかもやってる事は上からの命令によるビジネスでそれ以上の野心も感じられず、観客としては主人公を応援する、ひいては映画を観続けるモチベーションが保ちにくいのです。
これが観ながら感じた不満のひとつでした。こいつ、何がしたいんだろう?という。これは監督としてのベンにも言えることです。
彼はこの作品をクライムサスペンスの映画ではなく、あくまでヒューマンドラマとして撮りたかったのでしょうか。
ラストの展開も、ここで夜の世界にカムバックするのかと思いきや、そうしない...。
不満は演出にも飛び火し、無闇に動くカメラワークや前後のフォーカス移動が気に入りませんでした。そんな事しなくても画面はつくれるでしょう。顔のアップは個人的に好きなのでよかったのですが、気になるひとは気になるかも。あとは時間の処理がまずくて、どの位の期間の出来事なのか私にはいまひとつわかりませんでした。
とにかく観ていてモヤモヤする一本、というのが観終わった直後の印象でした。
ただ、ベンアフレックは好きな俳優なので、バットマンなどよりかはこっちの路線で引き続き頑張って欲しいです。なので星はちょっとおまけ。
また、色々書きましたが決してつまらない作品ではないですし、あの時代にこういう生き方を選んだひとりの男と彼が愛した女性を描いたドラマとして観直したなら、違う評価になり得ると思います。
そしてなにより脇を固める俳優たちの渋さと女優たちの美しさ、ベンアフレックのカッコよさ(これは好みによりますが)は非常にうまく撮られていました。この辺は監督自身が俳優だからこそよく解っているのかもしれませんね。自分より美男を出さないのはご愛嬌。
よく第二のイーストウッドなどと言われるベンですが、監督としては『ザ・タウン』で意識していたマイケル・マンを継ぐような作品を撮っていってほしいと個人的には思っています。そういう私の勝手な期待が、今回の不満の一番の要因だったのでしょう。
最後に一言。ぜんぜん“夜に生き”てないじゃん!!
第二のイーストウッド?
「アルゴ」に続いて主演、監督も努めた今作品ですが、前半はややもたつき感がありますが、後半は一気に緊張感漂う内容の濃い作品となっております。
にしても才能があるね、ベン・アフレックは。監督もやって主演もやって。脚本もそうなのかな?確か。
第二のイーストウッドは彼で決まり?
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