白鯨との闘いのレビュー・感想・評価
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ロン・ハワードが監督ならなんとなく安心。
Movix堺で映画「白鯨との闘い」(In the Heart of the Sea)を見た。
監督はロン・ハワード 。
個人的にはロン・ハワードが監督ならなんとなく安心。
しかし、米国の映画サイトでの評価は辛い。
AUDIENCE SCOREは58% である。
主演はクリス・ヘムズワース。
マイティ・ソーの人だ。
一等航海士オーウェン(クリス・ヘムズワース)と21人の仲間たちは、
捕鯨船エセックス号で太平洋を目指す。
やがて彼らは驚くほど巨大な白いマッコウクジラと遭遇し、
激闘の末に船を沈められてしまう。
乗組員たちが白鯨と遭遇するのは3回である。
巨大な白いマッコウクジラは群れを守っている。
白鯨が捕鯨船の乗組員から自分の群れを守るのは当然の役目だ。
日本での映画タイトルは「白鯨との闘い」だが、
人間が白い鯨と戦うことがこの映画の主題ではない。
原題は「In the Heart of the Sea」である。
海のど真ん中でというタイトルが示すものは、
遭難した船員たちのサバイバルである。
90日間の漂流で船員たちが生き残るためにとった選択や行動とは?
この映画の日本語タイトルからは想像もできないと思う。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
カミさんはこういう映画は嫌いらしい。
よかった
鯨との壮絶な戦いが見られると思ったら、やられっ放しで後半は漂流ものになってしまい、かなり眠かった。
捕鯨の場面はその時代にもしカメラが回っていたとしたらこうだったのかもしれないと思うほどリアルな感じがした。鯨の胴体に入り込んで油を取るなど、へえと感心した。
まさか『野火』『グリーン・インフェルノ』に続いて人肉映画でもあったとは、驚いた。『白鯨』の取材映画でもあり、『白鯨』を読んでみたくなった。
しかし、物語を語るおじさんは、10代であんな散々な目にあったせいでアル中無職みたいな人になってしまったとのことだが、それにしては結婚をしているし宿の経営もしている。すぐ酒におぼれたわけではなく、しばらく真面目に過ごしていたけど年々トラウマがひどくなっていったのだろうか。そこに噛みあわなさを感じた。
不都合な真実は隠せ
不都合な真実は隠せ。
でも、自責の念に駆られてる事は誰かに話して罪を償いたい。
事故や災害にあった人、戦争に行った人には心の傷となって残ってしまう事があるでしょう。
捕鯨に焦点を充ててますが、19世紀の世の中は鯨の油を宛にしないといけないほど現代と比べ不便だったのですね。
世の中便利になれど、その陰でこの映画の船乗り達のように過酷な状況に置かれている人達がいることを忘れてはいけない。そんな映画でした。
ただ、ジョーズのような映画ではないので期待しないように。あくまでも海難事故映画か。
魚心あれば海心
H・メルヴィル著『白鯨』のモデルになったとされる、
1819年の捕鯨船エセックス号遭難事故を描いたドラマ。
監督のロン・ハワードは毎回全く異なる題材に挑戦するが、
毎回小憎らしいほどにそつなくそれらを仕上げてくる。
本作の時代背景の描写や人間ドラマに関する部分も、
淀み無く分かり易い語り口だった。
船員どうしの友情や確執は後々の展開にも利いてくるし、
『白鯨』の著者メルヴィルと語り部ニカーソン、
それぞれの“闘い”の決着も胸にじいんと来る。
当時の生活や捕鯨に関する詳細な描写も興味深かった。
あの“採掘作業”なんてゾッとするね……。
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だが映画のメインはやはり、“白鯨”の恐ろしさと
船員達のサバイバルに関する部分。
邦題から、“白鯨”との息詰まるバトルが
何度も展開されるのかと思いきや、
“闘い”と呼ぶにはあまりにも一方的な展開。
体長約30mという巨躯の怪物は、主人公らの乗る
捕鯨船エセックス号をあっという間に沈めてしまう。
(なお、マッコウクジラは大きくても20mくらいだとか。
シロナガスクジラでは稀に30m超の個体もいるらしい)
物語の本番はそこからだ。
エセックス号を沈めた後も、“白鯨”はまるで人間の
ような不気味な執念で主人公らを執拗に付け狙う。
「小っぽけな貴様らなんぞいつでも殺せる」と嘲笑うかのように。
「追い回され殺された同胞の恐怖を思い知れ」と怒り狂うかのように。
あれだけの強大な生物が、裸一貫の人間に対して、
明確な知性と悪意をもって襲い掛かってきたら……
太刀打ちできる筈もない。
原題からの連想で、
『魚心あれば水心』ということわざが浮かんだ。
こちらが親しみを持って歩み寄れば、相手も
親しみを持って歩み寄ってくれる、という意味。
航海士オーウェンは最後、怒りや意地や復讐心を
棄て去って“白鯨”に接した。それは単に生き延びる上での
選択だったのかしれないし、自然に対する人間の力など
小っぽけなものと思い知らされたからなのかもしれない。
いずれにせよ、彼の心を読み取り、“白鯨”は彼らを赦した。
あの大きな、全てを見透かしたような眼が忘れ難い。
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この映画の“白鯨”はいわば、
人間の命を容赦無く奪い去る自然の猛威そのもの。
本作の時代より遥かに技術が進んだ現代においては
時々、「自然は人間がコントロールできるもの」と
思い違いをしてしまう事がある。けれども、
地震や異常気象等の天災に見舞われた時に改めて我々は、
生身の人間がいかに非力な存在かを思い知らされる。
飲む、食べる、明かりを灯す、建物によって身を守る――
『生活する』という当たり前の行為が、実は
どれだけ困難で、そしてどれだけ残酷な事か。
日々を送る上で、我々は他の何者を犠牲にしているのか。
それを忘れてはいけないし、犠牲になっているものたち
に対して最大限の感謝と敬意を示さなければならない。
猛威を振るう“白鯨”と、その後に待ち受けていた
地獄のような展開を通して考えたのは、そんなこと。
本作で捕鯨業のトップ連中が批判的に描かれているのも、
敬意も感謝も忘れて金儲けに走る姿勢への批判だろう。
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前述通り、
ロン・ハワード監督の映画は毎回手堅い出来だが、
本作はいつもの彼よりも骨太でズシリとくる作品
だった気がする。それでもこんなヘヴィな
内容をこれだけ見易く撮れる辺りは流石。
新年からめでたい気分に浸れる映画ではないが(苦笑)、
良作でした。
<2016.01.16鑑賞>
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余談1:
「聞いたかね? 地面から油が湧いたそうだよ」
という、ニカーソンの終盤での台詞。
海上で命懸けで油を取っていた彼には、陸上で油が
取れるという話が何とも皮肉な話に思えたのだろう。
とはいえ石油採掘が加速した事で、この映画が批判する
自然軽視・営利主義的な姿勢も加速していったのかも。
余談2:
原題が『In the Heart of the Sea』なのに
邦題が『白鯨との闘い』とはこれ如何に。
とはいえ、原題のままだと名著『白鯨』に関連する
映画だという点を日本の観客に向けてアピールする
には難しいと判断されたのかねえ。
原題をどう訳すか考えてみるとなかなか難しい所。
鯨の目がすべて
序盤は家族と別れを惜しむとか嵐との遭遇など、海洋ものではお決まりのシーンで堅調に進行。いよいよ鯨との遭遇は教科書的な見せかたで、その後の展開へと見るものをいざなってくれます。さて、中盤は怒涛の映像描写で鯨との戦いを力強く描き、かなりのインパクト。後半の描写へとスムーズに移っていきます。そして終盤に訪れる鯨の主人公を見る「目」にゾクゾクしました。なんだこの目は!これがすべてを語る、この映画の最高のシーンです。何とも言えない気持ちにさせられた凄い作品でした。
”大人向け”海洋冒険
世界の文学全集などでおなじみの「白鯨」をハーマン・メルヴィルが
いかにして書いたのか?という話。
船長と一等航海士の確執と友情、壮絶なるサバイバルなど見どころ
満載なんですが・・・。
結局テーマは白人中心主義の反捕鯨映画。
なんせ人間よりも強く、賢い海の神は
アルビノ(白色個体)の”白い”クジラですから。
プロパガンダとはかくありき。
78点。
生死との闘いです…
白鯨も、迫力ありましたが
海の中、漂流生活でやつれきった俳優たちの姿も凄かったです。
実際は、もっと凄まじかったと思いますが…
綺麗に締めくくられていました。
チェイスが、残してきた仲間たちを島に迎えに行ったシーンも、映像化して欲しかったです。
迫力満点
鯨登場シーンは大迫力。
大海原を航海する様もリアリティ有り。
様々な困難に会い、それでも生き長らえようとするのは何故。重いテーマ。
荒くれ者が多そうなイメージの船乗りだが、仲間割れとか殆ど無いのは意外。
そんな事している暇無いのだろうけど。
壮大な映像を観たくて
より良い豊かな生活の為に、捕鯨という危険な漁に出る船乗り達。貧しい生活から抜け出す為に仕方の無いことは分かるが、鯨のオイルだけ?他は破棄?そりゃあ、鯨も怒るわな。船主側の強欲さが腹立たしい!鯨の目が悲しくて怖かった。
生きてこそ の海版
ソーのクリスへムズワースが大好きになんで
行ってきました。
前半、船長と航海士の確執とかで
イラッとしたりムカッとしたりハラハラドキドキで
あっという間なんですが、
後半は、まさに『生きてこそ』の世界でした。
迫力の映像!やりましたロン・ハワードカントク!
あまり期待せず映画館に足を運びました
寒くて外に出たくなかったのですが、息子がどうしてもと言うので渋々行った次第です。
ロンハワード監督の映画は今までも好んで観てきたのですが、この作品は期待しておりませんでした…鯨と戦うなんて…
しかしそこはロンハワード監督!やってくれました!
極限の状態で人間の感情をどう見せるかと思っていたのですが、見事に悲しみや恐怖そして感動を表現していました。
役者たちも時間を追うごとにゲッソリとしていく様がよくよく表現されておりました。
観ているコッチもゲッソリですよ。
とてつもなく大きい白鯨VSちっぽけな人間
という壮絶な戦い(言っておきますがドンパチではありませんよ。笑)を見事に描いておりました。
ただ前の席の人の座高が高く映像の一部が見えずらかったのが残念でした。映画館もそういう部分は昔から変わりませんね
あの座席と言うものはどうにかならないものですかね?
肘掛も左右どちらを使えばいいものか。
総評としては「好きな人は好きな映画」でした。
希望、挫折、葛藤、無力、限界、新たな歩み
家柄で新たになった船長と次は船長と言われた主役、いきなりの展開に想像力をかきたてる。どんな波乱がまちうけるのか。途中、いろいろな経過を経て二人は心から信頼できる関係となる、という流れ。
これはネタバレではありませんね。2Dでストーリーを味わう事が出来ました。
ほげー!な映像と事実
鯨油を手に入れるため海に出た船員と規格外の大きさの白鯨の戦いの話。
鯨に襲われるシーンはとにかく迫力満点!
船員たちの動きも緊張感があってハラハラしながら観れる。
鯨油の生々しい取り方とかかなりリアルで勉強になる。
極限状態のサバイバルってこういうことかと思った。
みんな生きるために必死なんです。
必死に生きるってかっこいいんです。
新しいスパイダーマンのトムくん可愛いかった、これからの活躍が楽しみ!
致命的にダメなところが2つ
つまらないとは言わないが絶賛とは言いがたい作品
海の象徴として描かれる鯨のCGがいまいち。
大きさがいまいちわからないし、迫力もあんまり感じなかった。
船と並ぶシーンがあって何か大きいのかな?ぐらいはわかるが、大きいが故の怖さが感じられなかった。
オーシャンズとかの方が圧倒的に大きさ、迫力、怖さがある。実写に勝てないのは当たり前だが、これが現状のCGトップの出来とは思えない。
全編回想だが語っている人が知り得ない映像が多すぎる。そこが終始引っ掛かり乗れない。クリスヘムズワースが語るなら納得だが。
他にもいろいろ良いとこ悪いとこあるが続きはブログで
しかし、何を言おうとこの映画が反捕鯨=日本を狙い撃ちなところに代わりはないのか?…
ジョーズ的恐怖
予告を見ても特に興味をひかなかったが、この時期、観るものがなかったので・・・
白鯨と言えば、トムとジェリーにそんな題材があったな、という認識くらい。
日本人として思うのは、お前らもいいだけ捕獲しておいて、獲らなくなったからと言って日本の捕鯨にケチつけるなよ。と言うことに尽きる。
作品そのものは白鯨との闘いなのか、自然との闘いなのか、邦題はちょっとずれている気はする。
作中人物たちが問題視する部分については、日本人的には・・・最前線でもあったことらしいし、戦後でも話題になった人物がいたか・・・
映像の迫力や緊迫感から、やはりスクリーンで見るのがお奨め。
第一撃目はシートから跳び上がりそうになった。
ベテラン航海士、私的には「ラッシュ プライドと友情」のジェームスハントだな。
壮絶
嵐に鯨を追い込むシーン、巨大な白鯨。
海が舞台なので波のうねりなど映像はどれも迫力満点で凄かった。
白鯨との闘いがメインかと思いきや、確かにそれも見所なんですが、それよりも漂流の過程が凄まじすぎた。
ここまで深い内容だとは思ってもみませんでした。
個人的に興味をそそられたのが、メルビルを演じていた人。
どこかで見たことあるなと思ったんですが、髭をたくわえてたので気付くのに時間がかかりました。
「パフューム ある人殺しの物語」の主人公を演じてた人ですね。
パフュームのネタバレになるので詳しくは書きませんが、パフュームでジャン=バティスト・グルヌイユを演じた彼が、白鯨の物語の裏の隠された秘密を知る役を演じている事に奇妙な縁を感じました。
大海原との闘い
ロン・ハワード監督の海洋スペクタクル。
てっきりモビー・ディック対エイハブ船長の「白鯨」の新解釈映画化だと思っていたので、原作タイトルや主人公名が違ってあらびっくり。
「白鯨」の基となった19世紀に起きた捕鯨船エセックス号沈没の実話の映画化。
「白鯨」もリンクネタとして挿入、ちなみに「白鯨」はジョン・ヒューストンが手掛けた1956年の映画は昔見た記憶があるが、知ってるようで詳しくは知らないのが本音。
あちこちで言われている通り、確かに少々邦題ミスかも。
この邦題からだと白鯨との壮絶な闘いを描いたパニック・アクションを想像する。
勿論その醍醐味もある。
捕鯨シーンは臨場感満点。波しぶきが画面からかかってきそう。
遂に姿を現した白い悪魔。
他の鯨と明らかに違う体格差。
身体中には人間との壮絶な闘いとの証とも言うべき傷だらけで、その異形は不気味でもある。
出現すると一気に緊張感が高まる。
襲撃シーンは悪夢。
鯨ってこんなに恐ろしかったっけ?
迫力も存在感もゴ○ラ級!
そんな怪物を前に、人間は成す術もナシ。
“白鯨との闘い”より“白鯨の襲撃”の方がしっくり来る。
…実を言うと、“白鯨の襲撃”は中盤のみくらい。
骨太なドラマとサバイバルがメイン。
出港して一向を襲う嵐。
さながらこれからの苦難の洗礼。
ひと度海に出れば、帰港するのは年単位。
その間狭い船の中で、すし詰め状態のワケありの男たち。
何も起こらない訳が無い!
確執、傲慢…黒い人間模様。
怪物の襲撃で船は大破。
生き残った乗組員たちはボートに乗って…。
飢え、乾き、疲労、恐怖、絶望、死…本当の苦難が始まった。
全ては鯨油を手に入れる為。
自然を殺し、海を甘く見、欲深い者たちへの強烈なしっぺ返し。
自然に歯向かった者に自然は牙を剥く。
ソーにスケアクロウに3代目新スパイダーマン、船外にはQ…。
個性的な乗組員。
ロン・ハワードの演出も手堅く。
全米では批評・興行共に不発。特に興行的には大沈没。
日本でもランキング初登場7位、観て来た劇場はガラガラ。
序盤はちょっとタルく、全体的に重苦しいが、スケール充分で、後味は割と良く余韻が残り、なかなか見応えあった。
ついつい気になったのが日本の捕鯨問題。
史実を基にしたエンタメ作なので直接的な関係性は無いと思うが…
仕留められた鯨の無惨な姿、鯨を捕まえようとして返り討ちに遭う皮肉に、少なからず反捕鯨のメッセージが込められているような気もした。
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