「迫力は凄い」カリフォルニア・ダウン Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
迫力は凄い
仕事熱心で家族と離れてしまったムキムキ主人公。だが災害が発生し、娘がピンチになった途端、妻と協力して命をかけて娘を守るというザ・アメリカ映画で、安心できるプロット。登場人物が皆絵に書いたような「いつものキャラ」そのもので、本当に安心してしまう。主人公がダメ親父はど定番だが、ハイパーレスキュー所属というのは鍛え上げられた肉体を隠せないドウェイン・ジョンソンの為の設定だろうか。地震というワードを聞くと我々は緊張感を持ってしまうものだ。数多くの震災と対峙してきた日本人ならではなのだろうか。本作の原題にもなっているアメリカの超巨大断層、サンアンドレアス断層近辺に住む人々も同じ気持ちなのか?
本作でかなり追求しているのが、災害のシーン。「2012」の現実離れしたロサンゼルス壊滅シーンまで来るともうSFという見方になってくるが、ビルの揺れ方や崩れ方がかなりリアルであり、津波のシーンを含めて恐らく東日本大震災の映像などを参考に製作したのだろう。大きな災害は来て欲しくないのは皆同じだが、こうやって娯楽の面でも参考資料になるのは何とも言えない。
それでも映画なので、ご都合主義的な展開はやはりある。津波を遡上して小さいボートで登っていったり、津波が押し寄せたあとのビル内部に溜まった水が無色透明すぎる等、映画として仕方のない部分だが、ご都合主義展開はいくつか気になってしまう。一度物凄い映像で徹底的にリアリティを追求したディザスタームービーを観てみたい物である。
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