劇場公開日 2015年9月12日

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カリフォルニア・ダウン : 映画評論・批評

2015年9月1日更新

2015年9月12日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほかにてロードショー

大地震、ビル倒壊、津波が超リアルな3D映像で迫る これは悲劇の追体験だ

CGで描かれた作り物のディザスターであることは百も承知。そう分かってはいても、激しく揺れる建物、ひび割れ崩れ落ちる街並み、山のようにせりあがる津波が圧倒的なリアリティーで現れ、さらに3Dメガネを介して立体像を結ぶとき、まさにその現場に居合わせた1人のちっぽけな存在として、体の芯から震えおののき、肝を冷やさざるを得ない。

舞台は米西部カリフォルニア州。太平洋岸に1300キロにわたってのびるサン・アンドレアス断層が横ずれし、巨大地震を引き起こす。ロサンゼルスの高層ビル群が倒壊してがれきと化す様は9・11を、大津波が押し寄せ冠水したサンフランシスコの街は3・11を想起させ、今世紀私たちが遭遇した2つの悲劇を追体験させるかのようだ。

そうした過酷な状況の中、ドウェイン・ジョンソン扮する熟練のレスキュー隊員レイが、崩落寸前のビル屋上に別居中の妻が取り残されたことを知り、自ら操縦するヘリで駆けつけ間一髪で救出。次に2人は被災地をさまよう娘ブレイクを救うため、軽飛行機やボートを乗り継いで移動する。愛する家族を守るレイの奮闘が主軸に置かれ、ともすると一般市民の救助がオマケに見えるのが難だが(日本で震災時にレスキュー隊員が真っ先に家族を助けたなら、美談どころか大バッシングを浴びるはず)、この脚本にゴーサインが出るアメリカと日本の価値観の違いを認識させられるポイントでもある。

ブラッド・ペイトン監督は、「センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島」に続きジョンソンと2度目のタッグ。的確なアクション演出により、鍛え上げられたジョンソンの肉体を、スペクタクルなシーンで最高に輝かせる。

ポール・ジアマッティが演じる地震学者や、若手女優アレクサンドラ・ダダリオが扮するブレイクが、それぞれ知識と経験を活かして人々を救おうとするエピソードもバランス良く配される。理不尽で圧倒的な力に相対した時、いかに立ち向かい、どう乗り越えるのか。困難な時代を生きる私たちにとって示唆に富む1本だ。

高森郁哉

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