「悪夢のカリフォルニア。」カリフォルニア・ダウン ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
悪夢のカリフォルニア。
チラシ時点でもう観ることは決めていた。
何たって神様仏様ロック様!の自分にとって災害時に救って
くれるのはもう彼、ドウェイン様しかいないでしょーが!?
かなりパーソナルなファミリー目線でのお話になっているが、
ディザスター映画としてのリアルな恐ろしさは娯楽映画の比
ではなく、日本人には震災の生々しい記憶から戦慄の映像が
次々と降りかかってくるので観ていて辛いのは否めない。が、
もう本当にこんな災害が目の前まで迫っているのは明らかで、
それを実証するかの様な検証映像には背筋が凍る思いがした。
もう絵空事でも他人事でもない。
同地に実在するサン・アンドレアス断層が通る場所を舞台に
選んだことも、より一層緊迫感を盛り上げる。
もし人間がこんなパニックに陥ったなら、人命救助はもちろん
だけど、まず自分が助かることを一番に考えてしまうだろう。
妻の新しい夫として紹介されるヨアン(えー!こんな役だとは)
が娘を置き去りにしてとっとと逃げていく様や、皆が避難する
方角と真逆へ向かう決断をする時の娘たちの動揺など、一瞬の
判断がどう作用するか読めない状況が、さらに恐ろしさを増す。
とにかくその災害映像が群を抜く恐ろしさなので、手のひらに
大汗をかきっぱなし!もちろん強大な父親(96時間に匹敵!)が
娘を助けてくれるだろうことは期待できるが、そんなロック様
ひとりで多くの人命を救えるレベルではない。この家族以外の
逃げまどう一員になるであろう自分を予測し、とにかく高い所、
平らな所、見渡せる所、なんて災害時訓練をリアルに連想した。
奥さん役C・グギーノも強演、ロック様とタッグを組み娘を救出。
(ラストに流れる「夢のカリフォルニア」に泣けてしまうほど怖い)