「誰ー⁉︎ の笑撃」バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
誰ー⁉︎ の笑撃
ノーラン版のバットマンも、マンオブスティールのスーパーマンも、暗くシリアスな大人のシリーズってイメージ。
だから突然、おっぱいボーン、太ももぶりーんの、ファンタジー世界のセクシー甲冑の女戦士が突然出てきて、「私も助太刀いたすぞー(^_−)−☆」って…
「誰ー⁉︎」
って突っ込まざるを得ない。うすた京介の世界やん…。
剣と盾で戦ってはるわーw コスプレ感w
なんかこれだけで、この映画観に来たかいがあったと思った。
ストーリーは肝心なところの要がことごとく納得できず、わけわかめ。
①バットマンがスーパーマンを敵対視する理由
②スーパーマンがバットマンを敵対視する理由
③レックスは結局何したかったのか
④レックスの「俺を倒しても他の敵来るぞ」的なこと言った理由
①〜③は絡み合っていて、あきらかにこの映画のストーリー
は①〜③を描こうとしているのに、その決定的なものが欠けている。
①に関して、バットマンはスーパーマンの戦いのせいで人間が巻き添えになったと思ってるみたいだけど、あきらかに逆恨みなんで、納得感が薄い。
例えば、「スーパーマンの戦いは、スーパーマンが地球に来なければ起こらなかった」、とか、「スーパーマンを倒せば、地球が異星人との戦いに巻き込まれることはない」、とバットマンが誤解している、という描写を入れれば良かったのに。
②も中途半端で、バットマンが焼き印を犯罪者にやってるのくらいしか、バットマンが悪者だと認識される行動をしてない。
スーパーマンとバットマンの戦いってのは、2つの種類のヒーローのイデオロギーの対立を描けるという意味で、すごく魅力的だし、深い話にできると思うので、もったいないなー、と思った。
例えば、キング牧師とマルコムXみたいに、どちらもヒーローではあるが、両者の主張が決定的に対立している、という状況をこの映画では描けたはず。
でもこの映画って、結局はDC版のアベンジャーズシリーズを始めますよ、ってものでしかないのかな。
これから他のヒーローも探しましょう!な終わり方してたけど、もうノーランのバットマンの世界は完全に破壊されたわー、って思った。
最後、スーパーマンの葬式は、「どうせ死んでないんだろ」ってずっと思っててしまったんで、全く意外でも悲しくもなかった。
どうせ死んでないのに長いなー、とすら思っていた。
ヒーローやヒロインを殺すのは簡単に悲劇的な話にできるので便利だが、これまであまりに多用され続けてしまって、むしろシラけを誘う。
これからのヒーローものの脚本家は、死ぬ死なないとは別次元のドラマを描かなければならないんだと思う。
映像やアクションは良かった。
バットマンのスーパーマシンを駆使した戦いと、スーパーマンの超人的な力の戦いがうまく対比されてる。
バットマンの俳優もかっこ良かった。今までで一番バットマンっぽいと思う。