「いやあ、「かっこいい!!」としか叫べない!」コードネーム U.N.C.L.E. 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
いやあ、「かっこいい!!」としか叫べない!
最近の映画は、とかく派手にドカン!とやってびっくりさせ、超未来的な機器を駆使してあっと言わせ、まあ、そういう意味でハリウッド的なものばかり。
この前の「キングスマン」もそうだ。
いくらレヴューがよくたって、この映画だってどうせそうなんでしょ?・・・と、高をくくって観てみたら、はじめの古臭いシーンでどきりとした。
なにせ、米露冷戦時代の60年代が舞台なのだ。日本で言えば、「Gメン’75」か「キーハンター」の焼き直しが始まっちゃったぞ!って仰け反りそうになったのだ。
だけど、立ち姿がクールでイカしてる。そう思ったあたりから、いつのまにか、だんだん引き込まれていった。
音楽も、セルジオ・メンデスとか、ナイル・ロジャースを思わせるちょっとラテン系のリズムセクションが効いた洒落たメロディ。
小道具も、当時はハイテクでも今見ればどんくさいものばかりなのだが、なんかいいのだ。アナログな盗聴器やら、ツィッギーを思い出せるようなファッションやら、タイヤもハンドルもやけに細い当時の車も、遺物のような核爆弾も。もうそんなものがみんなオシャレに見えてきて、映画の雰囲気にはまってしまった。
さいごまでスリリングで、キャストも皆しびれるくらいの名優にしか見えない。
こういうスパイ映画を待っていたのよ!
続編、大いに期待してます。
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