劇場公開日 2014年9月27日

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「聴くことのできなかった名曲たち。」ジャージー・ボーイズ bashibaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5聴くことのできなかった名曲たち。

2014年9月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

 80年代、日本ではフォーシーズンズのレコードは極めて入手困難なものでした。いろいろとレコード店を捜しまくり、六本木のWAVEで、再発売専門のライノから4枚組のボックスセットを漸く見つけたときは、迷わず、購入しました。ビートルズやビーチボーイズやイーグルスなどの内紛劇は有名ですが、フォーシーズンズについての内紛劇については余り知らなかったので興味深く観ることができました。特にボブ・ゴーディオと共に多くの曲を書いたボブ・クリュー(映画の字幕ではクル―と表記されていましたが、クリューが正しい表記でしょう)がゲイであったことは全く知りませんでした。ちょっと、衝撃的でした。映画の終盤でロックの殿堂入りのセレモニー(1990年のことです)の際、彼らは往年の大ヒット曲「悲しきラグドール」を歌うのです。そして、その歌をバックに、それなりに年齢を重ねたメンバーの一人ひとりが、1990年時点の気持ちを述懐するのですが、この場面、胸に迫るものがありました。それにしても、イーストウッドはどういう人間なのでしょうか。とても80歳を過ぎた人間が撮った作品とは思えません。年をとっても逆に、作品がどんどん若くなっているような気がしてなりません。
 いい音楽というのは時代を経ても生き続けるのだ、と云う事を実感しました。現在、流行っている音楽とは比べ物にならないくらい生き生きとしています。
 尚、最初に書いた、LP4枚組のボックスセットは現在、CD3枚組のセットとして出されています。
 イーストウッドの次回作が楽しみです。

bashiba