劇場公開日 2014年9月13日

  • 予告編を見る

「冷静な態度の下に隠された、ライムントの情熱を感じます」リスボンに誘われて 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5冷静な態度の下に隠された、ライムントの情熱を感じます

2014年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

ふとしたきっかけで手に入れた古書。内容に魅了されたライムントは、その著者の事を知るために、古書の舞台となっているリスボンに衝動的に旅立ってしまう。リスボンで、著者のことを知るにつれ、ライムントは自分探しをしていることに気がつく。

サラザール独裁政権下の出来事と、現在を上手く絡ませて描いている。頻繁に、過去と現代を行き来しているが、ストーリー・映像に違和感はなく、スムーズに物語に入り込むことが出来る。

いやぁ、それにしても、いい年をした大人が、衝動的にスイスからリスボンまで行ってしまいますかね?「それを言っちゃぁオシマイよ」とも言えますが。でも、ライムントが手に入れた本は、そんな衝動を巻き起こすほど、情熱的で心を震わせるような内容だったんでしょうね。

上記にも記しましたが、ある意味、ライムントの自分探しの旅になっています。そして、ライムントが、当時のアマデウの仲間から話を聞いていく度に、ライムントは自分自身のことが判っていき、最後は・・・。いや、最後はそれ以上書かないことにします(笑)。

ところで、映画の原題は『Night Train to Lisbon』で、原作と同じタイトル。何で、わざわざ邦題をそれと違うようにしたんですかね?

ライムントが、冷静に聞き込み(?)を進めていくのですが、その下には、情熱的なライムントが隠れているような気がしました。中々、良い映画だと思います。

コメントする
勝手な評論家