「地味に素敵」はじまりのうた odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
地味に素敵
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いきなり飛び込み自殺の歌かよと疑心暗鬼、ダンもどん底だったから身に染みたのか奇妙な巡り合わせがおとぎ話のようなサクセス・ストーリーに花開く。
キーラ・ナイトレイさんは音楽では素人だし目つきがきついのでダンが持ち上げるほど素敵には思えなかったがオープニングの歌のリピートでバイオリンやピアノ、チェロが入ったアレンジを聴くと別物のようになり驚いた、ダンの音楽プロデューサーとしての才能を端的に表す名演出シーン、NYの街角でのライブ録音も良いアイデア、単にアルバムをリリースするのではなくネットで流すラストのひねりも今風、業界への痛烈なインパクトでしたね。
冒頭の飲酒運転や恋人の裏切りなどあったものの登場人物は基本、善人揃い、グレタを家に泊めるスティーブだが一線を越えなかったのはひょっとしてゲイだったのか・・、こんな男女の親友関係があっても不思議ではないが妙に気をまわすのはB級映画の見過ぎかもと恥ずかしい。
心を病んだ暗い映画かと思わせて気恥ずかしくなるようなベタなハッピーエンド、久々に気の晴れる映画を観ました。
イヤホンスプリッターのエピソードも素敵、ウォークマンが流行った頃はこんなカップルも多かったでしょう、音楽がつくと普段の街並みの風景が一変する効果は同感でした。
プレイリストを知られるのは恥ずかしいと言っていたがグレタのお気に入りに「カサブランカ」のテーマ曲「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」が入っていました、オールドファンには痺れる小ネタでしたね。
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