ゴーン・ガールのレビュー・感想・評価
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男は女の掌で道化を演じる
見終わった後、思わず苦笑いせざるを得ない映画であった。
つまらなかったからじゃない。
さすがデヴィッド・フィンチャー!
「ベンジャミン・バトン」「ソーシャル・ネットワーク」などヒューマンドラマでも才気を発するが、やっぱりこういうジャンル!と改めて思わせてくれる。
極上ミステリー!
苦笑いは、その内容に…。
結婚5年目の記念日に、突如妻が失踪。夫に疑惑がかかる…。
フィンチャーがこれまで手掛けたサスペンス/ミステリーはいずれもクセがあり、それらに比べたらおとなしめ…何の何の! 衝撃度もインパクトも引けを取らない。
単なる犯罪サスペンスと思って見たら、唖然とさせられる。
ある夫婦の闇。明らかになる驚愕の真相。
とにかくこの映画、色々語りたいのに、語り出したらネタバレしてしまいそうになるのが、嗚呼もどかしい!
あのオチは読めなかった。
とある批評で、本作はブラックコメディでもある、というのを目にした。
なるほど、客観的に見ればそう。だから苦笑い。
それでいてゾクッとするほど恐ろしい。
原作者(脚本も担当)が女性なのもまたリアル。
最初は夫ニックがベン・アフレックで合うのかと思う。しかし、見ていく内に彼でぴったりだと感じる。あの○○○面が。(失礼!)
妻エイミーのキャスティングが本作を成功させる最大の鍵。
それに関して言えば、ロザムンド・パイクは見事なキャスティングだったと言えよう。
柔和な美人のイメージある彼女が振り撒く魅力と、もう一つの顔…。
そのギャップが印象的で、これまでアクションやコメディの添え物ヒロインが多かった彼女にとっても、現時点でキャリア最高の役になった。
(当初キャスティングされていたリース・ウィザースプーンには悪いが…)
ニール・パトリック・ハリスやタイラー・ペリーを、それぞれ怪しい男や敏腕弁護士に配したキャスティングの妙。
ベンの妹役キャリー・クーンも好助演。
「ソーシャル・ネットワーク」から変わらぬ“デヴィッド・フィンチャー組”の手腕も注目。
映像、編集、音楽…全てが魔法のように素晴らしく、見る者を作品世界に引き込んでしまう。
この冬のベスト!面白かった。
いや、果たして“面白い”という感想が適しているかどうか…。
男性ならゾッとし、女性なら…?
アナタの傍に居る愛する人は、アナタと同じ気持ちですか?
開幕ワンカット目のエイミーの表情が、既にもう全てを語っている。
最初、思ってたストーリーと違ってた
人間、結婚の本質とは
プロポーズ前日に観て。。。
女性は怖い。観終わってまず思った感想。
女性上位時代。
別にこれが主題ではないのだが、それを通じて、ロザムンドパイクの演技力に映画の新しさも痛感。彼女の表情は同じなのに、最初と最後で見え方が変わのは視覚的には表現できない新たな次元を提示した演出だった。
あと前作の『ゲーム』に似た流れだなぁと少し怠惰してしまったが、それはそれで。全てをこの映画に集中させる流れには◎。
ベンアフレックは原題にピッタシだから、フィンチャーから選ばれたそうだが、マットデイモンがやってもいいのかもとも思った。
そんなこんなで映画の印象が脳裏に焼き付ける中、プロポーズも大成功◎。だが、この映画を見るたびに疑い深くなってしまう自分が嫌で星は4.5。
ケンカした時とかにまた観たい映画の一つなのかも。。
かなり面白い
奇跡的で緻密なミステリーに夢中になる
演じ続ける人生、、、
ベン・アフレックがよかった
ごーん!
いやはや…
身近に潜む恐怖
犯罪劇ではない
犯罪サスペンスに見せかけた全く別の映画でしたね。レビューなどでそれは気付いていましたが、では何なのかが分からず、確かめるために観ました。結果、いい意味で裏切られましたし、とても楽しめました。二転三転する展開も面白いですが、それ以上に語られているテーマが興味深い作品でした。
他人から期待されている自分と、本来の自分とのイメージの違いが物語のテーマです。夫の望む妻、妻の望む夫、メディアの望む被害者像、読者が望む物語の主人公……それに従っているうちは幸せなのに、そこから少しでも外れた行動を取ると途端にトラブルになる。これは誰もが経験することなのに、ここまで端的に描いた映画は、もしかしたら初めてかもしれません。
怖い話というレビューが多く見受けられましたが、僕は、人の本性というものは多かれ少なかれこの物語のような要素を孕んでいると思うので、むしろこの視点を物語に持ち込んだことにとても感動しました。夫婦というものを劇的にデフォルメしていますが、同じような葛藤はどの夫婦にもあるのではないでしょうか。
そしてまた結末が素晴らしいのですが、これ以上は完全にネタバレになってしまうので遠慮しておきます。しかし、この結末が笑ってしまうほどあけすけで、しかし本質を突いていてドキッとしました。
デヴィッド・フィンチャー作品の中では、あらゆる要素が逆なだけで『セブン』に一番近い作品かもしれません。妻と鑑賞しましたが、二人ともとても楽しめて、その後の会話も弾みました。既婚者にはぜひ観ていただきたい作品です。
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