ゴーン・ガールのレビュー・感想・評価
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犯罪劇ではない
犯罪サスペンスに見せかけた全く別の映画でしたね。レビューなどでそれは気付いていましたが、では何なのかが分からず、確かめるために観ました。結果、いい意味で裏切られましたし、とても楽しめました。二転三転する展開も面白いですが、それ以上に語られているテーマが興味深い作品でした。 他人から期待されている自分と、本来の自分とのイメージの違いが物語のテーマです。夫の望む妻、妻の望む夫、メディアの望む被害者像、読者が望む物語の主人公……それに従っているうちは幸せなのに、そこから少しでも外れた行動を取ると途端にトラブルになる。これは誰もが経験することなのに、ここまで端的に描いた映画は、もしかしたら初めてかもしれません。 怖い話というレビューが多く見受けられましたが、僕は、人の本性というものは多かれ少なかれこの物語のような要素を孕んでいると思うので、むしろこの視点を物語に持ち込んだことにとても感動しました。夫婦というものを劇的にデフォルメしていますが、同じような葛藤はどの夫婦にもあるのではないでしょうか。 そしてまた結末が素晴らしいのですが、これ以上は完全にネタバレになってしまうので遠慮しておきます。しかし、この結末が笑ってしまうほどあけすけで、しかし本質を突いていてドキッとしました。 デヴィッド・フィンチャー作品の中では、あらゆる要素が逆なだけで『セブン』に一番近い作品かもしれません。妻と鑑賞しましたが、二人ともとても楽しめて、その後の会話も弾みました。既婚者にはぜひ観ていただきたい作品です。
目が離せなかった!
展開と伏線が面白すぎて、目が離せなかった! 我を忘れて釘付けでした。 二度見ることは…たぶんないでしょう。 このモヤモヤした終わり方がいいのかなぁ。私としては、スッキリ終わらせて欲しかったです!
名作『サイコ』が霞んだよ…。
前半、見てて眠くなって、期待外れだって思ってたのに、完走した後そんな印象、チリもないほど粉々にされた…。ヒッチコックの名作『サイコ』が見終わった後脳裏をよぎって、それを越える戦慄が頭を上書きしていったし…。
最早サイコパスどころじゃ括れない、エイミーがとにかく恐ろしかった…。ただあれって社会病質的な人物ってことじゃないんだろうね…。「完璧なエイミー」があるように、エイミーの目的は理想の生活で、ニックは彼女が探し求めてた、ディズニーで言うなら「白馬の王子様」。それを実体にするために、周辺状況をコントロール、挙げ句警察は利用されて、判明したときの敗北感。警察のコンビがしてやられる展開を見ていたときは求めてたのに、終わった後に現れたのは憐れになるほど無様な姿で、同情すらしていたほど…。爽快な流れは全くなかった…。
『007』のボンドガールで初めて見た以来のロザムンド・パイクは、もう表現不能だった…。どんな演技プランがあれば、エイミーをここまで実体に出来たのか、それすら想像できなかった…。しかも悪役のカテゴリーじゃなくて、どっち側か分からない役…。前評判に偽りが、一つも最後まで見つけられなかった…。
でもそれと同じくらい驚いたのが、作品がエイミーの独壇場じゃなかったこと。その大きな理由の一つは、ニックが持ってる数パターンの「顔」を、最後まで出し続けたベン・アフレック。この間見た『ランナー、ランナー』もかなり強烈な演技だったけど、今回演じてる男性ニックはその何倍も上いってた。人当たりの良い顔、被害者の顔、浮気をしている時の顔、過ちを認める時の顔と、エイミーのインパクトが大きすぎるけど、それを真っ向から受け止めて、さらけ出してる演技見てて、結構戦慄込みだけど、共感すら感じてたよ。最初はディカプリオの『レボリューショナリー・ロード』みたいな役なのかなって思ったら、全然違うから驚いた…。でもホッとする役だったよ。表現不能は一人で良いから…。
あと今回タイラー・ペリーの演技、初めて見たけどホッとした。それは前述のニックと同じで、表現不能じゃない側だから。しかもキリキリくるような展開の中で、貴重すぎる笑いの成分。コメディアンのこの人が、本当いなかったらグッタリだった…。それにしても女刑事が『インビジブル』の人だったとは。
もうとにかく疲れたけど、フィンチャー監督恐るべしだね…。『ゾディアック』と『ベンジャミン・バトン』から外れを聞かなくなったけど、これ見て余計にそう思ったよ。監督、ここでも外れナシだから。
昨日ナルトの映画見て、余韻に浸ってた数時間が、この映画を見たおかげであっという間にぶち壊された(苦笑)でも凄い映画を見たっていうのは、書いてる今でもそう感じるよ。結婚生活は甘くないって、教訓も得られたわけだしね(苦笑)これ見たら、したくなくなる気が…。
フィンチャーの作品で一番とは言わないが間違いなく代表作
とても気分の悪くなる映画 あと2度くらいしか観ないと思う。 鑑賞後にエイミーを擁護している女性がいて作品の出来のよさと、女性の本質を認識した気がする。
リトルピープル時代のリトルな人たちのサスペンスだ。
サウンドが気になり今回はシネマズ日劇で観た「ゴーン・ガール」。やはり音楽は面白い。結婚5年目のライター夫婦、一見セレブだが、共にライターだけにドラマは虚々実々。リトルピープル時代のリトルな人たちのサスペンスだ。
まあ、怖いですねえ
怖い怖い。奥さんの人生は、ストーリーがあったと言うのが伏線。 最初は親が。大人になったら、自分でストーリーを書く。職業はライターと言うのも伏線。 しかしながら、映画と言うのは、上映時間が書かれているところが難点。終わりに近づくと、おおよそ結末が見えてくる。どんでん返しは無かったような感じ。若干消化不良気味に終わるところが、怖さを増幅しているような気がする。
よくいるクソ野郎が地獄へ落ちる時
初めはベン・アフレック演じる夫を“このクソ野郎が” というイラついた気持ちで観ていましたが、「妻の失踪」は輝きを奪った怠惰な夫への徹底した復讐なのだと徐々に分かり爽快感すら湧いてきました。愉快爽快♪ と思っていたのも束の間、この妻、サイコパス…?
ただ、彼女が望んだのは金や名誉ではなく“幸せな結婚生活”だったわけですよね。それが叶わぬものとなった今、憎しみを昇華させるには彼女にとってあの計画と選択は最善だった…。
それにしても、あのヤバイ状況で尚女ったらし、ダサい地元の友達と〜とか… ほう、そんな分かりやすい嘘でバレてないとでも?と冷笑しつつ楽しく観させて貰いました。
弁護士がグミを投げるシーンは声が出るのを堪えるほど笑いました。
最高です。
非常に面白かったです。
面白いが疲れる映画です
結局は女が強いのか・・・・ 意外な結末であることだけを知っていたのですが、疲れました。 もう少し女優さんが好みであれば感じも変わったのかもしれません。 しかし、ここまで引っ張ることはないのに・・・と
支配し合うのが結婚
面白かった。だいたいこんなラストかなぁなんて予想の先の先へ行ってて早くラストを観せてくれと思った。極端だけど結婚ってそういう所あるよなと感心してしまうフレーズがいくつもあって少し怖くなった。子どもって夫婦仲の中和になってるのだなと子どもに感謝したい。そして妻の一挙手一投足に何か意味があるんじゃないかと注意深く見とかないと…
イニシアチブを取り合うより一層の事妻の理想の旦那を演じて取り込まれた方が楽だな。
良質な再現ドラマ
TV番組の「世界まるみえ」の類で見られる犯罪再現ドラマの超豪華版、といった感じかな。
見終わった後の感想は「そんな(サイコな)人がいるんだ」。
これも再現ドラマを見た後の感想と似ていた。
(ただ、こっちは再現じゃなくて作り話だけれど)
ストーリー中心に脚本が構成され、心理的な葛藤や、共感できるキャラの作りこみが少なく、加えてやや尺が長いので、私は途中でちょっと飽きてしまった。(感情移入がしずらかった)
ということで、人物描写は淡々と感じられた。
人間ドラマを描くというよりも、インパクトあるストーリー展開。
それにしても主人公役の女性がやたらと美しい!(それにエロい)
グレース・ケリーの生まれ変わりか?と思うくらい。
夫の描写(葛藤)をもっと掘り下げてしてもらいたかった。主体性が感じられず、あれほどの女性が魅力を感じ、最後にあれだけの危険を冒す、という設定に違和感を感じた。その辺り制作者も気にしたようで、インタビューの場を作り、それを見て「あれであなたを見直した」と言わしめたのだろうが、これはいかにもとってつけた感じのシーン。
結局は、「こう終わりたい」という監督なりの意図が優先された形で最後までストーリーを引っ張ったのかな。
字幕がちょっと分かりずらかった。
いや〜〜怖かった、、、
見終わって率直な感想、こえ〜〜wwwwww いやぁ怖い これから見る予定の方はレビューもあんま読まずにほんとに予告見るくらいで行ってください よくあるミステリーのどんでん返し みたいなのとはまた違うけどとにかく"ビックリ怖い"です 私は1人で見に行ったのですが、平日のお昼だったからかお年寄りの方が多くてですね、、話の内容もさることながら過激な描写が多かったのでお年寄り大丈夫かと心配になりました。そういう私も高校生ですが、、、。 R指定なってないけど、、これはいろんな意味でアウトじゃないですか?笑 兎にも角にも、色々驚かされる映画です。良かったです!
後味の悪さは1級品!
「セブン」ほどの衝撃はないけれど,それでも十分スリリングな作品。失踪したはずの妻の素性が徐々に明らかにされる過程は実に見応えがあって,とにかく怖い。 二転三転する展開に「最後はどうなるんだろう」と思って見入っていたが,結局問題は何ら解決されることなく大いなる火種を抱えたまま終わる。すっきり感は皆無で後味が悪いことこの上ないが,それでも消化不良という印象は一切ない。その意味では質の良いサスペンスに仕上がっていると言える。
演技の演技
夫婦とは演技である。
というか、家族とは演技である。でもいいかも。
そういう身も蓋もない(が、誰もが知っている)現実を突きつけてくれる映画です。
監督が提示しようとしているのは、謎でも、闇でもありません。
目の前にあるものをちゃんと見ろということです。
貴方の奥様は大丈夫ですか?
『ゴーン・ガール』を観賞。 「セブン」のデヴィッド・フィンチャー監督の最新作。 5年目の結婚記念日、突然妻エイミーが失踪した。 自宅には事件の形跡が見られ、妻を捜索する夫ニックに疑惑の目が向けられる。 果たして妻に何が起こったのか…。 何より先の読めないストーリーが魅力的な作品。 警察から失踪した妻に関する聴取を受ける夫がロクに答えられないくだりでは身につまされる方も多いのではないか。意外とパートナーに関しては知らない事が多いものである。 物語の展開は刺激の連続で、真実がどこにあるのか、観客は登場人物全員を第三者的な目で見守る事になる。 二転三転する予想外の展開は、149分もある上映時間を短く感じさせるには十分である。 デヴィッド・フィンチャー監督らしく結末の衝撃度は凄まじく、「セブン」には遠く及ばないものの、後味の悪さもかなりのもの。 男女では感想も異なるのかも知れないが、既婚男性にとっては正にホラー。 鑑賞後、今の生活がいかに幸福であるかを改めて実感できる事は間違いない。 かなりダークではあるが、ミステリー作品としては抜群の出来。 敢えて夫婦別々に鑑賞してみると面白いかも知れない。
面白い!
いゃあ、面白い!面白いが絶対にネタバレしたらあかんやつや。白紙に近い状態で劇場に行くべき。 そして、語り合いたいタイプのやつや。誰か、語ろうよ〜! わりかしゆるめの語り口から、ある人が登場してからの怒濤の展開はまさにフィンチャー節炸裂!人間の業の深さをユーモラスに見せてくれますね。 ロザムンドさん、最高! あと、ショウビス・カウントダウンで「タイラー・ペリーの…」て一杯見てたタイラーさんを実際に見たのは初めてかも…ww
軽薄嘘つき糞野郎の災難
なんなんですかね、このラスト。 この、ラスト。この、ラストですよ。「えっ?えっ?そうなの?えっ、マジで?マジにそれでいいの?」という幕切れ。下手なホラーよりよっぽどゾッとするというか、キ●玉縮み上がるというか。んー、んー。ねえ?観た方なら分かると思うんですけども、分かるでしょこの感じ。「うっわ!」てオトシドコロだったでしょ?感じだったでしょ? あ、いやすんません。初っ端でラストのことから語っちゃうのもアレですね。でもフィンチャー御大の過去作振り返ってみると、こういうイジワルなお話大好きな監督ですものね。あー、今回はそういうイジワルでキタか、と。 あらすじは「七月某日、ニック(ベン・アフレック)が家に帰ると妻エイミー(ロザムンド・パイク)が不自然なカタチで失踪してたんで、こりゃおかしいと警察呼んだら、即日マスコミが嗅ぎ付けテレビショーも参入しちゃっての収拾つかない大騒ぎになり、遂にはニックに妻殺害の容疑までかけられちゃう、という洒落にならない方向に事態は転げていく!」というのが大まかなアウトラインです。アウトラインなんですが、これ、映画を序盤中盤終盤で分けたとして、実は序盤くらいで一気に流れる展開なんですね。で、中盤辺りからまた別の展開が割り込んで来て、物語の向きがガラリと変わってくる。向きが変わるというか、観ていてテレビのチャンネルを強制的にザッピングされているような気分になってきます。我々一体どこに連れて行かれるのか全く予測不可能じゃね?というか。しかしこれがなかなか面白い感覚なんですよ。話としては絶対に怖い方へ怖い方へ進んでいるのに、何故かどこかワクワクもさせてくれてるじゃん?みたいな。一体どういう目線で見ればいいのか?一体どういう風に受け止めればいいのか……?的な。 そして、ここジレンマなんですけど、その中盤辺りからの展開をここで言ってしまうとね、書いてしまうとね、ネタバレになってしまうんですよ。とっても激しいネタバレ。ギリギリ難しいところでして、多くは語れないというね。言ったら即アウトなんで。ま、これは劇場で確かめてもらうとしてですね、それからそれから。それから終盤に向けてのキチ●イ染みたサイコパスな展開へ雪崩れ込んで。ラストで「えっ?えっ?そうなの?えっ、マジで?マジにそれでいいの?」で幕です。 間違いなく、男は震え上がる一本ですな。地に足つけて生活しましょうね。
中盤以降の怒涛の展開に圧倒される作品。
非常に良かった。 特筆すべきは話の展開。 5回目の結婚記念日から始まる妻の失踪事件を描く「現代」。 ニックとエイミーの出会いと幸福な結婚生活を描く「過去」。 この異なる時間軸が並行で語られる本作。 事件の真相を、この夫婦の真相を探ろうと躍起になり序盤から話に惹き込まれます。 凡百の作品であれば。 異なる二つの時間帯が繋がると同時に事件の切欠が、真相が明らかに。 この時点がピークであり話の終盤となるのですが。 本作は真相が明らかになった時点を境に。 話が急加速し、怒涛の展開に。 この展開にグッときました。 また話を成立させた役者陣の演技も良かった。 特に妻 エイミーを演じるロザムンド・パイク。 彼女の演技、表情は最高でした。 或る一点を注視しながらの表情の変化。 言い知れぬ違和感、異物感が画面一杯に滲み出ており痺れました。 また夫 ニックを演じるベン・アフレックも良かった。 彼が浮かべる笑顔が絶妙。 良い人にも悪い人にも紳士にも馬鹿にも見える。 笑顔が彼の性質を曖昧にし、話の展開に複数の可能性を与えていました。 中盤以降の怒涛の展開に圧倒される本作。 鑑賞後、結婚生活に必要なモノは(良くも悪くも)「緊迫感」ではと感じました。 嫌な笑いに溢れた楽しい作品でした。 オススメです。
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