劇場公開日 2014年12月12日

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「ストーリーがちょっと雑かな?」ゴーン・ガール げんさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ストーリーがちょっと雑かな?

2015年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

単純

デビットフィンチャー監督と言えば,ビジュアル系の作家で
出だしはエイリアン3.正直あまり評判は良くなかった.
しかし,その後成熟したのか,「ドラゴンタトゥーの女」の時の
レッドツェッペリンの曲を使った冒頭のクレジットからのスタイリッシュな展開には驚いた.傑作だと思います.

本作は,自意識過剰な「私を見て!」的な妻の行動が引き起こす
サスペンス.結末で,原作者の結婚に対する価値観も表明されているが,既婚者として言わせてもらえれば,この価値観は古い.
結婚が様々な意味で欺瞞に満ちたものであることは周知の事実でしょう.でなければ,こんなに離婚するカップルがいるはずがない.
最後に「子はかすがい」的に占めるところもアメリカっぽい終わり方ではある.

夫婦の欺瞞を描いたものとしては,
日本でもドラマになっていた「義務と演技」こちらの方がもっと深いと思う.

正直,ストーリーがクソすぎて感情移入ができなかった.

主役の妻を演じたロザムンドパイクは,無名と言われているが,
2005年の「プライドと偏見」で清楚で高潔な長女ジェーンを演じたことが記憶に残る.今回の役は真逆.
この人は目が何をしでかすかわからないものを映していて
なかなか良かった.
劇中で,図書館でパートナーのニックと行為に及ぶときに書庫の戸棚から取り出すジェーンオースティンとエリザベスベネットのくだりはこの作品を暗喩したものでしょうね.

ベンアフレック,生来のバカっぽくて人のよさそうな風貌が
ニック・ダンにはまっていた.ぴったりの配役だと思う.

主役の二人や,役者は良かった.
やはり問題は,作品のもつ社会観のストーリ的な見せ方が
魅力がなさすぎるところだと思う.
当たり前すぎる展開に感じます,

まとめます.
セックスと裏切りは結婚にはつきものであり,
それほど驚かなかったな.
ちょっとストーリーが陳腐過ぎませんか?

げんさん