「頭が良いサイコパス女の話」ゴーン・ガール 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
頭が良いサイコパス女の話
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ストーリーの意外性が面白い映画。デヴィット・フィンチャーらしく映像の撮り方も美しい。
ニックの浮気を理由に、彼を社会的に抹殺しようとして失踪を偽装するエイミー。彼をエイミー失踪の容疑者に仕立てあげるために、日記の執筆、殺人現場や妊娠の偽装まで行う。浮気の復讐のためにそこまでするかと思うが、過去に付き合った男も彼女の被害に遭っている。そのため、彼女がサイコパスだと思ったら納得がいく。
『マインドハンター』という猟奇的殺人鬼に関する本を読んだことがあるが、連続殺人犯は「相手の威圧、操作、支配」を行う傾向があるのが共通した性質だと書かれている。彼女も似たような性質があるのだろう。ニックや世間を自分の思い通りに操作できる状態を楽しんでいるように見える。しかし、彼女がサイコパスなら、そのような人間になる背景(家庭環境が異常とか)があると思う。そこが分かるともっと面白いと思うのだが、両親との関係は良好そうに見えるので、何が彼女をサイコパスにしたのか良く分からない。
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