「何食べのケンジとシロさんに会いたくなった」チョコレートドーナツ 月子さんの映画レビュー(感想・評価)
何食べのケンジとシロさんに会いたくなった
1970年から50年以上経った今も彼等のような社会不適合者と思われてしまう事実はまだありますが、昔と違い大分犯罪として扱われることはなくなった。
ゲイカップルのルディとポールは育児放棄されたダウン症の少年マルコと本物以上に家庭的な家族となり無性の愛を捧げるようになる。
一人の少年を救いたいと躊躇なくマルコの手を取るルディの温かさに心震えた。しかし彼の笑顔を守りたいという気持ちが膨れ上がりその愛情が暴走し、茨の闘いに挑んでしまったのでないか。
後半はずっと裁判シーンが続き重い。マルコ少年が通う学校の女性教師だけが、ありのままの彼等を慕っていたのが救い。ただ意固地にマルコの親権を争うのではなく賢く寄り添える術を模索すべきだったのではと難しい問いに頭を巡らせる。
とにかく衝撃的な最後に心が苦しくて涙が止まらなかった。
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