「今の時代に見るからこそ、余計心に刺さる。」チョコレートドーナツ fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)
今の時代に見るからこそ、余計心に刺さる。
「泣ける話」という口コミと、長髪男子が微笑むポスターは知っていたけど。
マイノリティーな感じの話だし、ドーナツがどうしたの?。
と見逃していた自分に、喝!
まずポスターの青年が誰か気づいてませんでした。大好きなアラン・カミンとは。ますます喝!
いろんな人がいろんな生き方で、日々過ごしている今。
当たり前になりつつあるのは、過去にいろんな人が涙してきたからこそなんだな。
弁護士ポールは、最初ゲイであることを職場に隠し。ルディをいとこ扱い。
職場にルディとカップルであることがバレ(ここの上司が嫌味男)、クビに。
「偽りの人生を捨てて本当の自分に。今こそカミングアウトして、世界を変えよう」。
ルディの胸を張っている生き様が、かっこいい。
そんな二人とともに生活し、たくさんの愛情を受けてきたマルコ。
「寝る前にお話しして。ハッピーエンドがいい」。
健気じゃありませんか。
3人で過ごした1年間。多分8ミリで撮った記録が、胸をざわめかす。
「こんな幸せな日々は、そんなに長くは続かないんだろうな」って。
マルコを誰が育てるか。ルディたちなのか、それとも。
裁判の場面が多かったのも、意外な展開。
「深い愛って、なんだ?」。
今の時代に見るからこそ、余計心に刺さる。これを泣かずしてどうする。
実に奥深い作品。是非。
コメントする