グランド・ブダペスト・ホテルのレビュー・感想・評価
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観ていて目が癒される映画だった
今作は芸術的センスの高さが見もの。建物、服、全部オシャレ、画面の隅々まで楽しめた。CGじゃなくてミニチュアで表現してる部分がどことなく幻想的で良かった。
ソリに乗っての追走シーンが遊び心満載で好き😁
回想シーンの画面が今作で登場するケーキの箱みたいに四角いのも可愛くて良いし、画面サイズまでこだわるのがすごいなぁと思った。ゼロのお菓子のように甘くて幸せな思い出なんだろなぁとしみじみ😌
でもそんな日々も続かないことを示す白黒シーンは甘く切ない気持ちになった😞
ウェスアンダーソン作品の常連を含む俳優がいっぱい出てきて豪華。オーウェンウィルソン誰だか気づかんかった笑。
その中で、若きゼロを演じるトニーレボロリ、観たことあるなと思ったらスパイダーマンのいじめっ子フラッシュかぁ。さらなる活躍に期待。
2014年6月鑑賞 前作を見逃してしまった事もあって、今回は公開早...
2014年6月鑑賞
前作を見逃してしまった事もあって、今回は公開早々に行く事に。 しかし予想以上に人気が高く、公開2日目に行った時は一日中観れない盛況ぶり。 結局翌週の仕事帰りにいってきたのですが、公開から一週間たった平日なのに、上映時間になると満席になっている事には驚かされました。 なんというか、ファンに愛されていますね。
ウェスの作品はとても色使いが目を引くんですが、今回は更に画面の作り込みが緻密で素晴らしく、そこに可愛らしいポップな色も多様していて、絵本の様にキュートな世界が広がっていました。 そんな丁寧な絵面に驚いていると、やたらチープなミニチュアセットを使ってきたりと趣向が豊富です。 全体的に可愛らしい空気感なのですが、時々指がもげたり等のブラックな描写も出してきます。 そうした相反するカットの挟み込みがうまく、全体的にメリハリがきいてるんですよね。 そしてそんな世界観にピッタリと合わせてくる音楽がまた素晴らしい。 実にセンスが良いんですね。 またキャスト陣もとても豪華で、主演のレイフ・ファインズをはじめウイレム・デフォー、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、オーウェン・ウィルソン、ハーヴェイ・カイテル、ジェフ・ゴールドブラム、エイドリアン・ブロディ、トム・ウィルキンソン、ジュード・ロウ、マチュー・アマルリック等そうそうたる顔ぶれです。 ハーヴェイは今でもそれなりに身体を鍛えているようで、喋る時筋肉が動くのが格好良かったです。相変わらず貫禄があるよなぁ。
話はヨーロッパの架空の国を舞台とし、コンシェルジュとベルボーイの友情を描いた活劇ドラマティックコメディー。 実に軽妙なテンポで、時折笑いを交えながらも一人の破天荒な人生をきっちり描いています。 その全体のまとめかたがとても絶妙で、多様な要素をうまく一つにしています。 キービジュアルを見ると「おしゃれ系映画」っぽいと敬遠する方もいるかと思いますが、上品なようで実は誰にでも観やすい作品となっています。 未見の人はこれをきっかけにウェス作品に触れてみてはどうでしょうか? 映像と音楽と豪華キャストが織りなす、とても素敵な映画でした。
芸術的センスとエンタメ性が融合した、ウェス・アンダーソン監督最高傑作!
ピンクを基調としたキュートな箱庭で展開される冒険活劇は、
ただのオシャレな映画にとどまらない、豊かなエンタメ性を有した素晴らしい作品でした!
ヨーロッパ大陸の東端にあるという仮想の国ズブロフカ共和国を舞台に、
ある富豪の殺害容疑をかけられたカリスマホテルコンシェルジュと、
彼のお供をする見習いベルボーイの逃亡劇を描きます。
ウェス・アンダーソン監督は過去作と同様、
神経質なまでにシンメトリーにこだわった画作りや、
これでもかと散りばめた可愛らしい小道具など、
徹底的に「美」を追求した演出を全編に施しており、
スクリーンを眺めているだけで不思議な感動を覚えてしまいます。
それでいて、監督自身による脚本は非常によく練られており、
設定だけが面白い話にとどまらない、普遍的な魅力にあふれていました。
主人公たちの逃亡のロードムービー的面白さを堪能し、
彼らに手を差し伸べる「ある人々」の連携プレーに感心させられ、
過去を振り返る形で語られる物語の結末には、思わず切ない余韻まで感じさせられます。
この、芸術的センスとエンタメ性の高いレベルでの融合が、
監督の作品群の中でも特に高い評価を得ている要因ではないでしょうか。
冷酷な殺し屋役に強面が良く似合っているウィレム・デフォーなどの
ウェス・アンダーソン常連組に加え、
現在『ストーリーオブマイライフ』が公開中のシアーシャ・ローナン、
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でブレイクする前のルーカス・ヘッジズまで出演する、
豪華キャスト陣にもぜひご注目を!
見終わった後は、
この映画の元ネタとなった作家シュテファン・ツヴァイクについて調べ、
物語により一層の奥深さを感じずにはいられない、
まごうことなき傑作でした!
ウェス・アンダーソン監督作品の中でもダントツで見やすい一作なので、
普段はこの人の映画を見ないというアナタにもオススメ!
まるでおとぎ話
圧巻
オシャレ過ぎて困っちゃう!?
うーん。微妙。
えぇ…おもんな。
評価が良かったので見てみましたが、全くもって、信じられないくらいつまらなかったです。
確かに我が家ではアメリカ映画が主流で、家族もアクションもの好きが多いですが、自分は割とロシアやフランスの映画でもそこそこ楽しめる方。でも、やっぱり信じられないくらいつまらなかった…
何故つまらなかったつまらなかった連発しているかというと、実は内容ほとんど覚えておらず、めちゃくちゃ退屈したことしか思い出せないので…
ただ、皆さんがおっしゃる通り色彩は綺麗でした。
テンポが良いと書いている人もいるのですが、どうも自分には合わず、テンポも悪く間延びした感じがしました。盛り上がりも一切ありません。色々起きてはいるのですが、どうも迫力や緊迫感がなく、同じことの繰り返しを延々とやっているだけの印象しかありませんでした。
確か主人公ともう一人が人殺しの疑いをかけられて、誰かに追われてる話だったような(もはや記憶喪失)。
内容は何も記憶に残らないことを覚悟でなら、芸術的な映像が好きな人にはお勧めします。
一応(皮肉寄りの)コメディ?っぽいのですが、どこで面白くなるんだろう!と思っているうちに終わりました。
何かの風刺なのかなあ。まじで何もわからない(し覚えてもいない)映画でした…
絵本のよう
らしさ全開
雰囲気と構成はこの監督ならでは。一言で言うと「完璧主義」。
その性格故、好みはハッキリ分かれそうだが、
あたしゃあ好きだね。
「完璧主義」だから「~MR.FOX」をアニメでやった気がする。
アニメだと理想を具現化しやすいと思う。
例えば、画面上のシンメトリーとか拘りを感じる。
画面中心で事が起こり、その左右で(というか背景で)
構図上同じ事してたり、逆に違う事してたり、
その拘りが伝わるたびに感謝の念しか無くなる。
「気持ち良いです!ありがとうございますm(_ _)m」
他では、主要場面があまり変わらない事。
この中ではメインの2人は基本的にホテルに返ってくる。
そこは舞台演劇っぽいかなと。演劇好きだし。
アニメだからできた「~MR.FOX」の拘りが、
実写化しても伝わってくるから、
(寧ろ実写だけどアニメ観てる気分になる)
「~MR.FOX」を実写化して欲しいなあ。
結構エグい場面は多いかもしれないが。
「~ホテル」の話殆どしてませんが、
適度に笑いもあって、サスペンスは少ないけど、
話の展開はスムースで、作者のメッセージもチラホラ。
(ゼロとグスタブの初対面はめっちゃ笑った)
ウィレムデフォーの悪役の嵌り方も良いし、
Aブロディーの悪い息子も嵌ってた。
兎に角、これで100分少々なんて思えない程に大満足でした。
ウェス・アンダーソン監督のシンメトリーへの拘り
雪が覆う凍える墓地で読む西欧文化のレクイエム
あなたは建て替え前のホテルオークラ東京本館のメインロビーを知っていますか?
あの独特の空間の空気を思い出す映画だ
本作は四つの時代で構成されている
1932年、1968年、1985年、そして現代だ
メインは1932年の物語で本作の大半を占める
1932年が西欧文化の絶頂期であり、そして戦争を経て劣化する一方であることを、その暗喩としてグランドブダペストホテルという記号が使われる
半世紀後の1985年は功なり名を遂げた作家が代表作をどのように書いたのかを語る
その物語を1968年に当時の当事者から聞いた経緯を説明するのだ
そして、そこから約30年後の現代にその作家の墓を、彼の書いたその物語の読者の少女が訪れるという構造
その少女は作家の墓に鍵をぶら下げる
その墓には柱のような墓石の上部に胸像があり、
墓石には作家、人間国宝と記されてある
墓石にはまるでホテルのフロントの壁のようにフックが無数にあり、そこにいろいろなホテルの鍵が掛られている
良く見るとホテルルッツの黄色いキーホルダも見える
彼女が掛けたものだろうか?
彼女の手にその作家の書いたグランドブダペストホテルの物語があり、墓の横のベンチで読み始めるという構造になっている
つまり全ては現代で、少女の登場するプロローグとエピローグ以外は全て彼女が読み進めている本の内容だ
西欧文化の精華を体現した最後の男グスタフ
それを受け継ぎ維持しようとするのは、西欧人ではない中東移民のゼロだ
それを第三者として本にまとめた西欧人と、その本の内容に感動して作家の墓に詣で、昨夜泊まったホテルの鍵を花の代わりに墓石に備える現代の西欧人の少女
1932年のまばゆいばかりに輝くホテルの偉容と1968年のホテルの有り様
単に古びたということでも近代的では無いということではない
文化的な劣化だ
グスタフやゼロのようなコンセルジュは最早いない
西欧文化の精華の頂点にいるのだというプライドは影も形もない貧乏臭い男が同じ地位にいる
そして壁にも柱にもエレベーターにも無数の表示板がついてしまっていることで、文化的な劣化を映像で描写している
火災時にはエレベーターは使用できません
その表示は1932年でも、1968年でも、21世紀の現代であっても必要性は変わらない
しかし1932年には無かったか、ごく小さくさりげなく表示されていて映像には見当たらない
1932年はそんなものは不要なのだ
常識をわきまえた紳士淑女達だけがホテルの客であり、プロフェッショナルかつプライドを持ったホテルマン達の働きがそんな無粋なことわり書きなど無用にしていたのだ
それが表示物だらけのまるでビジネスホテルに化してしまう
落ちぶれ果て劣化していく一方の西欧文化の有り様の象徴として表示物が扱われているのだ
そして西欧文化の残り滓であってもなんとか維持しようとして、商売抜きでホテルを経営しているのは移民のゼロなのだ
もちろん自身のノスタルジーでもある
しかしそれは西欧文化の精華へのノスタルジーと分かちがたく結びついているのだ
そのゼロも恐らくは1985年には亡くなっていたかも知れない
あのビデオを撮ったのはその知らせを受けたからかも知れない
ゼロのその後の西欧への移民達はもはや西欧文化を受け継ぐどころか、溶け込もうともしなくなった
それが21世紀の現代の西欧の現実だ
西欧人の作家はいい話だと圧倒され感心して話を聞くだけだ
少女はその本を読んで感動して墓を訪れただけだ
冒頭とラストシーンは21世紀の少女の時代だ
墓地の煉瓦の外壁は白いペンキでデカデカと墓地名を記している
それはグスタフが収監された刑務所の壁の刑務所名の大書きと同じセンスだ
つまり監督は現代は刑務所並みの文化レベルに落ちてしまったと述べている
世界は低きに合わせて平準化しようとしているのだ
もちろん雪が覆う凍える墓地は現代の西欧の暗喩だ
そこのベンチで少女はグスタフとゼロの物語を読む
それは喪われた西欧文化へのレクイエムとして読んでいるのかも知れない
エンドロールの最後の方
画面の右下にコサックダンスを踊るかわいいアニメが登場する
本編と同じく、本当のテーマに気づいた観客が重苦しい気持ちで劇場を後にしないようにおちゃらけてみせているのだ
考えすぎです、単なるコメディですよ、皆さん
そのようにグスタフがベルボーイに持たせた伝言のように監督が私達に伝えようとしているのた
役者陣はとても好きなキャスティング
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