グランド・ブダペスト・ホテルのレビュー・感想・評価
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美しい!
ウェス・アンダーソン支配人のグランド・ブダペスト・ホテルで極上のおもてなし
初期の「天才マックスの世界」「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」などはまだ通な人気でしかなかったが、前作「ムーンライズ・キングダム」で一気にファン層を増やしたウェス・アンダーソン。
鬼才が再び贈る、作家性と娯楽性が絶妙にブレンドした極上作!
舞台は架空の国、旧ズブロフカ共和国。
1985年。作家がある物語のきっかけとなった出会いを語り出す。
1968年。かつては栄華を誇っていた“グランド・ブダペスト・ホテル”に宿泊していた若き日の作家はオーナーのゼロと出会う。ゼロは作家に伝説の初代コンシェルジュについて語り聞かせる。
1932年。まだ新人ベルボーイだったゼロは凄腕コンシェルジュのグスタヴに気に入られ、右腕となる。ある時、ホテルの上客マダムDが何者かに殺され、その嫌疑がグスタヴにかかる…!
ウェス・アンダーソンのビジュアルセンスが大爆発!
まずは真の主人公と言っても過言ではない“グランド・ブダペスト・ホテル”の豪華絢爛さ。お洒落で細部までにこだわった内装はじっくり見物したいほど。(次のアカデミー美術賞は確実!)
やたらとドキュメンタリー風のブレる映像が多い昨今、ほぼ固定カメラで、対象物を画面中央に配した左右対称の独特の画作りがこれまた印象的。どのシーンを切り取っても画になる。
コミカルな殺人ミステリーを軸に、個性的な登場人物が織り成すアンサンブル劇、ノスタルジックな雰囲気、グスタヴとゼロの絆、果ては脱獄サスペンス、スキーアクション&銃撃戦まで!(笑) テンポよく進むストーリーが軽快。(脚本賞も確実!)
アレクサンドル・デスプラのリズミカルな音楽も耳に心地良い。
個性的な登場人物に扮するは、個性的な超豪華キャストたち!
とてもじゃないけど全員の名を挙げる事は無理だが、よくぞここまで集めたもんだ!
中でも印象に残ったのが…
パーフェクトで少々ブラックなコンシェルジュのレイフ・ファインズがパーフェクト!
探偵?殺し屋?のウィレム・デフォーと囚人ハーヴェイ・カイテルは僅かながらさすが場をさらう。
メイド服のレア・セドゥーに萌え、ティルダ・スウィントンは「スノーピアサー」に引き続きびっくり特殊メイク。
そして、新人ベルボーイのトニー・レヴォロリが大健闘。
ストーリーを楽しみ、個性的な登場人物を楽しみ、ビジュアルセンスを楽しみ…。
ウェス・アンダーソン・ワールドはもう病みつき!
ミステリー >メルヘン >コメディ かな?σ(^_^;)
回想形式で進んで行く伝説のコンシェルジェとベルボーイの波乱にとんだ事件簿。
欲や金、権利や軍事司令部まで絡んである老婦人の本当の遺言の行方を紐解くまでを
ミステリー色濃い料理にウィット、ラブ、メルヘンチックの調味料をふりかけた感じ。
人も殺されたりするが、悲惨さはない。
由緒あるホテルの栄枯盛衰ではないが、外観、そして利用客の変わり様も興味深い。
主役の二人は天然ぽく?変わってはいたが共に師弟関係のような信頼でどこまでも繋がっていた。
富や地位が欲しかった訳ではない、
老いて尚、ベルボーイ時代の自分の部屋に宿泊するゼロの気持ち、分かるな。
カタチより想いが人を幸せに包む。
いつまでも宝物の面影を抱きたいんだね。
「イヴの総て」に比肩する珠玉の台詞
美しい映画
終わった後優しさが残る映画
可愛くて楽しい映画
独特のユーモアテンポ
映画冒頭の作家が自室で語る場面で、この映画のユーモアの一端を見せてくれる。そこで面白ければ、以降も楽しめる。
私が好きだったのは数々の支配人がボーイに「代われ」と言う場面。それから贈り物のチェックの場面。
色彩も素敵だった。
お話は誰がどういう関係なのかうまくつかめず、中盤までよくわからなかったが、簡単で分かり易いものだった。
群衆劇と思わないで、二人の主人公の友情や信頼のお話だと思うと楽しめる。
おもちゃ箱とジオラマに歴史をはめこむと
7月の映画の日。今回の選択は、ウェス・アンダーソン監督の“グランド・ブダペスト・ホテル“
理由はホテルの外観。
お菓子のケーキみたいにお洒落で可愛いんです♪
東欧っぽい景色や建物、途中でてくるケーキや箱、車も可愛かったですね。ホテルのエレベーターが真っ赤だったり、ケーキの箱はピンクだったり、全編そんなかんじでお洒落で可愛いです。
ロケ地はドイツ東部だとか。納得。
きちっと伏線を回収してくれる親切映画ではなかったので、私には不向きでしたけど(苦笑)
サスペンスコメディだけど、爆笑ってこともないかんじも吉。
派手さはないけど、動きが常ににコミカルで。
これ以上シュールだとついていけないけどね(笑)
ストーリーは、架空の東欧国で、ヨーロッパ一のホテル“グランド・ブダペスト・ホテル“。そこを仕切るコンシェルジュと彼に憧れるベルボーイが常連客のマダムが殺され、高額な絵を相続することになることから、争いに巻き込まれていって、、、という物語。
あと、音楽もよかったー。アラブっぽくもあり、ヨーロッパぽくもあり。エンドロールにもこだわりあり、スクリーンサイズもこだわりありで、細部のこだわり感も良。
ただ肝心のストーリーの理解度は今ひとつ。時間軸は3つ。現代、1960年代、1930年代。ここからわかってなくて。youtubeの解説観て、復習しよう、わからん。
DVD止めながら観たい気もする作品。
ちなみに監督のウェス・アンダーソンさんは、テキサス州生まれのアメリカ人。意外、なんだアメリカ人もこんな映画撮るのね、っていうのが感想。一番の驚きかも。
少しお勉強したところによると、舞台は1930年代のウィーンがモデルで、その当時のウィーンは、ヨーロッパ中のユダヤ人が集まっていて、様々な能力の持ち主が集積していて、共存共栄のウィーンの街を形成していたそうです。
今回の音楽が融合されたかんじがしたのは、こういう背景かな。
その一人に、シュテファン・ツヴァイクという当時の人気作家がいて、
その人が今回のコンシェルジュのモデルだとか。
ウィーンのあるオーストリアは、その後ナチスに攻められ、併合という歴史をとどっていきます。可愛くてお洒落な映画なんですが、背景にはこういったこともある作品でした。
映画って、ただ観るだけでは済まない、いやその後も楽しめるってこともありますね。
プレゼントをもらった気持ちになる。
シンプルでシュールで軽やか
映像は好きだけどストーリーが嫌い!
国際線の飛行機の中で観ました。
この監督の映画、映像のセンスは大好きなのですが、イライラするほどストーリーがつまらない…
映像は本当に良いです。おしゃれなショートムービーをずっと観ているような感覚でしょうか。
ストーリーもおしゃれなのですが、なんというか、クドい。
ムーンライズキングダムも気持ち悪かったのですが、今回の映画もなかなかでした。この監督の作品を観るたびに、「映画は映像だけじゃダメなんだなぁ」と思わされます。
死体等のグロをポップに描く表現は、Lady GaGaのPaparazziのMVによく似てます。意識してるのかも?
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