天才スピヴェットのレビュー・感想・評価
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予想より少し下
予告を見ての予想はだいたい合ってて、それを上回ることなく、男の子が可愛らしかった。
これといった盛り上がる場面はないものの、小さな男の子の、いっぱいいっぱいで単純で複雑な心の中が少し読めた気がする。
キレイな童話
賢しい子供が好きなので見た。スピヴェット君は賢い中にユーモアがあってキュート。
スピヴェット家の会話に自立しようとする個人でありながらも、家族である''他者''を受け入れる姿勢を感じて心地よかった。その埋められない隙間を慈しむようにすら思えてスピヴェット家が好きになった。
嫌だ味の無い天才スピヴェットの成長譚に胸熱!!!
「ものすごくうるさくて、ありえないくらいくらい近い」の主人公+「ムーンライトキングダム」の主人公をさらに科学的に賢くしたようなT.Sスピヴェットが自身が発明した永久運動の機械の科学賞を受賞しに行くために自身が住む田舎から都会に旅する冒険映画であり、10歳の少年(と家族)が弟の死に対する自身の罪の意識と喪失感を乗り越える物語。
すでに天才であるT.Sスピヴェットは冒険の過程でのピンチもクールかつエレガントに対処するのだが、それでも彼は10歳の少年であり、心が柔らかく弱いところや甘えたいところがチラチラ見える。
それを見るだに涙なしでは観れないですよ。
もう最高!!
キッチュかつロマンチックな美術もかわいいし、脇を固める「イカれた」キャラが立ちまくりの家族、ユーモアな心理描写も最高!!
クライマックスの帽子をかぶるシーンには親指立てまくりでした!!
予想した天才映画とは違ったけど、まあ面白かった
警官に追っかけられて橋渡るシーンの警官が面白かった。
銃暴発で死んだ弟の話が不要な気がする。
天才でも個性的な家族と関係を再構築するのは大変だし、やっぱりなんだ...
天才でも個性的な家族と関係を再構築するのは大変だし、やっぱりなんだかんだ子供。いろんな人がいて、いろんな経験もするけど、コミュニケーションをきちんととって、とりあえず受け止めよ、っていうロードムービーなのかな。普通のヘレナボムカーターを初めて見てすごい違和感 笑
またもや愛すべきキャラクター誕生!
まず、個性的!とにかく個性的!ヘレナボナムカーターも良かったし、さすが『アメリ』のジャンピエールジュネ監督らしい作品でした!スピヴェットの子ども目線の世界観が楽しめました。例えば、ホットドッグのにおいは工場で作られたものだとか(今、意味不明って思った人映画を見れば納得します!)主人公のとても純粋な疑問が面白いです。ときどき主人公の死んでしまったお兄ちゃんが出て来るところなどたまに想像の世界に入っていってしまいますが、それが良いのです!最後のスピーチは切なかったです。3Dだったので、それも含めて良かったです。スピヴェットは幼少期のアメリと友達になれそうだなと思いました。主人公はとても勇気のある少年で最高のユーモアのセンスの持ち主なので本当に面白いです!オススメ!
小道具のセンスの良さと主人公の少年の表情が日が経てど記憶に強く残る...
小道具のセンスの良さと主人公の少年の表情が日が経てど記憶に強く残る。本来の才を認めてもらえない少年が栄光の舞台に立つべく都会へ向かうお話。だけでなく、弟を失った心の痛みと乗り越える家族の愛情で終わり良し。
スピヴェットって言いにくいよね
予告編を見て、これ絶対好きな映画だと感じ映画館へ。
監督のジャン=ピエールジュネは映像にとことんこだわる人だが、この映画はいい感じに力が抜けていたように感じた(3Dで見たら違った感想かもだが)
奇妙だが愛すべき人たちと世界、それを丸ごと受け止めよ。そんなメッセージがさりげなく伝わってきた。
TS・スピヴェット役のカイル・キャトレット君が素晴らしい。天才かつピュアなのを表現するのって普通は無理だ。
途中のロードムービー的展開もグッときた。ああいうのに弱い。
大作ではないが愛すべき映画でした。
まあまあ
ここのところ、かなりつまらない映画が続いたので、私自身の要求度がかなり下がっている。久々にまともな映画を観た感じ。通常の状態だったら、☆3つ半くらいかな。
まずは、家族全員が個性的なのがいい。遺伝的に、姉だけがちょっと浮いてるかな。軽妙なテンポに影を落としているのが、弟の死。その責任を一身に感じてしまっているスピヴェットが、家族を再構築していく話なのかな?場面場面でほっこりしたり、涙したりということはあるのだが、全体としてはスッキリしない。最後はざっくりハッピーエンドになったが、弟の死は一体なんだったのか?腑に落ちない観があったのは、私の理解不足か?
スピヴェットの天才ぶりは胸のすくものがあった。将に、役者としても天才かと思う。個人的には、それをもっと全面に押し出した方が良かった。
ハリウッド的(またはアメリカ的)価値観に喧嘩売ってる?
キャラがことごとく普通でない家族とかジュネ監督らしいのにどこか違和感あるのは舞台がアメリカだからか?よくある少年のロードムービー+家族再生話に見せかけてハリウッド的(またはアメリカ的)価値観に喧嘩売ってるように見えるのは気のせい?
楽しい
なんといっても主役の男の子がかわいすぎっ!!
表情がどれもこれもツボで、ほんとにかわいかった。
貨物列車の移動風景も冒険っぽくていい感じ。
アメリの監督だからフランスの街を期待していたのに、アメリカが舞台でそこだけ残念だけど、それを差し引いても見てよかった☆
意外にあっさり
2Dで鑑賞。映像がとにかく綺麗。
ダイナミックさとかを求めた映画の3Dは邪道だと思う派だけど、スピヴェットの脳内とかを表した演出は3Dで観た方がいいな、と思った。
とにかくスピヴェットが愛らしい、の一言に尽きる。
本当に可愛い。
ただ、物語としては消化しきれてないところがあって、どこか物足りない。
最後に父と和解した場面は涙を誘ったけれど。
置き去りの重大問題
初めての3D鑑賞。
これまでのジュネ監督の作品を観ると3Dは効果的かもしれないと思い、楽しみにして劇場へ赴いた。
アメリカのかなりな田舎の少年が、偉大な発明者として授賞式に出るため、ワシントンまで一人で旅をする。ロードムービーである。パット・メセニーの曲が似合いそうな、アメリカの壮大な風景は観ていて飽きない。
しかし、主人公の授賞式が終わり、家族の絆がもとに戻るというハッピーエンドだったにもかかわらず後味の悪さ感じたのはなぜだろうか。
セドリック・クラピッシュの「ニューヨークの巴里夫」でも映画全体ににじみ出てくるアメリカへの違和感。「ニューヨーク~」を観るまで思い至らなかったが、ジュネはフランス人なのだ。
映画の終わりで主人公の家族は、一人欠いたまま再生することになる。しかしながら、その一人欠けてしまった原因は残されたままなのである。一般市民の生活の中に銃器が当たり前に置いてある状況。自家の銃が暴発して子供を失う。これこそが家族をバラバラにしたきっかけを作ったのではなかったか。
この問題を解決しないまま、再びあの片田舎での暮しに戻っていく一家の後姿は、今のアメリカの人々を描いているのではないだろうか。
ワシントンで、一連の受賞騒ぎでかかわる博物館の副主任やマスコミの人間たちと、この一家とは水と油のごとく理解し合えない。映画ではコメディーに描かれているが、実は深刻なディスコミュニケーションなのではないだろうか。
広大なアメリカの国土と、そこに暮らす様々な人々が、お互いへの理解もなく一つの社会を形成している。そして、小さな生命が日常的に危険にさらされている問題を解決することもなく、心もとない感傷や連帯感によって、人々がつながっている様子を、ジュネは遠い地点から観察してる。
装わない不器用な家族がイイ!
すごく陰鬱になりそうな話を、安易に暗く描いていないのが良かった。
アメリカが舞台というのは、この監督では珍しいと思うが、映像はより明るく色鮮やかで、キラキラ輝いて美しい!
3Dで鑑賞したが、派手な演出ではなく、飛び出す絵本をじっと見るような映像も新鮮だった。
パッと見、明るく楽しげな雰囲気だが、何処となく寂しさや切なさを感じたのは、映像の中にほとんど人が出てこないせいだろう。
少年の旅立ちとその後の冒険にワクワクし、秘められ思いにジーンときたが、クライマックスが少し物足りない印象。
もう少し大きな試練と、それを乗り越える家族の奮闘が見たかった。
少年の発明品は、失ったモノの裏返しかな?
家族の絆は発明出来ないんだよね
優れた映画監督というのは、誰でも、心のどこかに「コドモのココロ」を持ち合わせていると思うのです。本作の監督、ジャン=ピエール・ジュネ監督もそんな一人。大ヒット作「アメリ」はとっても斬新、新感覚のポップなフランス映画。その画の作り込みに、豊かな感性、想像力を認めない訳にはいきませんでした。
前作「ミックマック」も僕はスクリーンで大いに楽しみました。
本作では天才的な才能を持つ子役さんを主人公に据えました。
ジャン=ピエール・ジュネ監督の意図はもう明らかです。
本作はカイル・キャトレットという子役の魅力をどう引き出すのか?その一点に集点をしぼったようです。
舞台はアメリカ西部の「ど田舎」
そこに五人家族の一家がありました。
お父さんは100年前に生まれていれば、きっと幸せだっただろうと思われる、時代遅れのカウボーイです。暮らし方もそれなりにワイルド。奥さんとつまらないことで仲違いすると、きまって外で一日中馬に乗ったまま黙っている。食事も馬の上。雨が降ろうが馬の上。そんな自分の寡黙な姿に、男のかっこよさを感じている、ナルシストなカウボーイです。その奥さん。これがまたくせ者。昆虫を集めている博物学者です。ちなみに特技はトースターを故障させて丸焦げにする事。いままで10台ほどおシャカにしてコレクションしてます。
子供は三人。長女は年頃で、自分はいつかミュージカルスターになる事を夢見ています。二人の弟。これが二卵性双生児。その長男がT・Sと呼ばれている、本作の主人公です。
でも、お父さんとしては、双子の弟の方が大のお気に入り。というのも弟は、活発でオトコらしくって、身体も丈夫で、馬も動物もだいすき。ワイルドなところがお父さんそっくり。父親としては、彼をカウボーイの跡継ぎにと思っています。しかし、ここが盲点でした。
将来のカウボーイ修行のためと、ライフルの扱いさえ、お父さんは認めていたのです。ある日、お兄ちゃんのT・Sと弟が二人っきりのとき、ライフルが暴発。弟は不運にも亡くなってしまいます。T・Sとしては、弟が死んだのは自分のせいではないか? お父さんの希望も、自分が奪い取ってしまったのでは?と心の奥で自分を責める毎日。
それでも、彼が夢中になって遊べるもの、罪の意識を忘れさせてくれる唯一無二のもの。それが「サイエンス」でした。
彼の天才的な頭脳はある時、発明品を生み出します。それをスミソニアン博物館に送ってみました。やがて博物館からT・Sに電話がかかってきます。
「なんて、素晴らしい発明品なんでございますの!!ワシントンDCの当博物館まで、是非是非いらしてくださいませ、表彰式にご招待しますわよ」
ただ、問題がありました。スミソニアンの担当者は、当然この発明品は大人が作ったものだと思い込んでいたのです。やがて、意を決したT・Sは、西部の田舎町から、たったひとり、ワシントンD.C.を目指して旅に出ることになるのです。
という訳で、少年の旅という事では、「スタンドバイミー」を思い起こさせますね。旅の途中、T・Sもいろんな人に会い、いろんな体験をします。本作はそこにスポットを当てるのかな? T・Sの冒険談みたいなものかな? と予想していたのですが、ちょっと趣きが違いました。
もちろんアメリカ大陸横断と言う大旅行ですので、当然、大陸ならではの素晴らしい景色があります。その風景の中で、主人公T・Sがどのように成長を見せてゆくのか? また、いろんなスリルある場面を設定して、それを切り抜けてゆくのか?というのが、まあ、旅もの、ロードムービーの王道な訳ですね。
しかし、ジャン=ピエール・ジュネ監督はそういう面も「多少」取り入れつつも、わざとツボを外した「オッフビート」なネタや笑いをちりばめている様に感じます。この辺りの判断はもう、ご覧になる方の趣味の違いの領域でしょうね。
映画を最後まで観た方には、きっとこの作品は家族を大切に思ったジャン=ピエール・ジュネ監督の優しさが印象に残るのでは、と思いました。少なくとも、僕にとって本作とは、家族が「もう一度家族になる」お話だと感じました。思わぬアクシデントによってバラバラになりかけた家族の絆。その細い糸を寄り合わせ、もう一度、たくましい絆にしてゆく事。それは発明では解決出来ない。それを発見した事自体、T・Sにとって、家族にとって、もっとも大きな大発明だったのかもしれませんね。
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