ジゴロ・イン・ニューヨークのレビュー・感想・評価
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ジョン・タトゥーロのあまり見ない一面
ジョン・タトゥーロといえばどちらかといえば3枚目役、ひょうきんな役、変わり者の役、そんなイメージだ。 そんな彼が自ら監督脚本主演で、ジゴロの役を演じる。一体どんな変化球が飛び出すのかと、変な方向に期待があった。 しかし蓋を開けてみれば、意外と(と言ったら失礼だが)標準的なラブロマンス作品で、ウッディ・アレンが演者として出ていることもありウッディ・アレン作品のような雰囲気すら感じるストレートな作品だった。 ただまあユダヤ人コミュニティを絡めているあたりは一筋縄ではいかない感じはある。 しかし、全くユダヤ教のことが分からなくとも問題ない程度のスパイスで、逆にこんなテーマも盛り込んでくるのかと、ジョン・タトゥーロの意外な一面を見た気がした。 映像は80年代のロマンス映画を思わせるようなレトロな雰囲気で色彩感覚もいい。 古く乾いた空気感が不思議と静かな恋愛とマッチし、大人のロマンスとして昇華している。 ジョン・タトゥーロの監督作としては2本目くらい?だが、もっと撮ってくれてもいいのにと感じた。 傑作ではないし、強い見所もないけれど、観て損はない堅実な一本。 私のようにジョン・タトゥーロ好きには、イケメンオーラを醸し出す意外な彼を見られるというだけでもオススメ。かもしれない。
こんな男に逢ってみたい
ウッディ・アレンが出てるけど、あくまでも役者としてであり ウッディ・アレン毒は溢れていないので、 それが好きな人にはもしかしたら物足りないかもしれないけど それが辛すぎる私にとってはとても素敵な映画でした。 ジゴロと言うと女を喰いものにしている様な印象があるけれど 実際のジゴロは、この映画の様に女心を熟知してないと なかなか勤まるもんじゃないんでしょうね。 セックスの技だけで女心が掴めるもんじゃ無いですわ。 ウッディ・アレン演じるマレーに ジゴロに仕立て上げられるフィオラヴァンテは 最初はすっごく戸惑っていたけど、実際にフタを開けてみれば 初めての男性に戸惑う中年女性の気持を揶揄するでなく とても暖かく自然にそう言う行為に持って行く。 そう、女性に対してとても誠実なのだ。 お金の関係とは言え、お金を出しても何かを求める女心を 見下したりぜず、丁寧に汲み取り、優しく寄り添うように 暖かい肌と肌のふれあいに誘い込む。 これは出来そうで出来ない。 こんな男となら、もう一度恋がしてみたいと思う。 私が客なら本気で惚れちゃうかも…。 ユダヤ教の事を知らないと解り辛い部分もあるんだけど そこはちょっと脇に置いても、 バネッサ・パラディ演じる未亡人アヴィガルの熱い涙の意味が 胸に刺さってしまう中年女性は多いと思う。 男性より、女性の方がこの映画を好きになるかも…。
アヴィガルが幸せになりそうでよかった
洒落ていてテンポがよく、中味もおもしろく、ほっこりさせられる。 フィオラヴァンティはイケメンで口数少ないけれど優しそうで、男っぽく、控えめで(これ大事かも)、ジゴロとしてぴったりのよい味わい。 彼とマレーとの組み合わせが絶妙で、二人のコンビがそれぞれの良さを引き立ていて、けっこう面白い。 マレーは、ちょこまか動き、おしゃべりで客を誘うという、ちょっとみっともない老人の役割だけれど、見てないようでちゃんと見ている。逆にフィオラヴァンティは私情を挟んで揺れてしまう、まだまだプロになりきれない味熟者だった。対比が楽しい。 彼らによりアヴィガルは目覚め、新しい人生を歩むきっかけを得る。この展開は女の私からみて好感がもてるし、なんだか暖かみがあっていい。
ウッディ・アレンの映画ではないのね
あんまりウッディ・アレンの映画が好きじゃない。 別に嫌いと言うわけではないけれど、岡村靖幸の良さが解らなかったのと同じ感じ。 でも、そもそもこの映画はウッディ・アレンの監督映画では無かったのね。 なんか苦手意識の思い込みってあるのかな? ロマンチックな大人の映画でした。
意外やほろ苦いジゴロ男のロマンス
不況の本屋店主が花屋を営む友人を口説き落とし、男娼ビジネスを始める…というコメディ・ドラマ。 監督・主演にジョン・タトゥーロ、共演に自作以外への出演は久し振りというウディ・アレン。 まず思ったのは、これ配役逆じゃなくて良かった~。ウディがジゴロ役だったら有り得ないし(笑) かと言って、タトゥーロのジゴロ役もどうかと思うけど…。 ジゴロだからと言って女性たちと寝まくる話じゃなく、あくまで“癒し”の存在。 ある女性客に恋心を抱き…設定はナンセンスであっても意外やほろ苦い大人のロマンス・ドラマ風味。 タトゥーロの落ち着いた演出には好印象。 ウディの演技はやっぱりウディ。 作品的には可もなく不可もなく。 ウディと言えば… 昨今のハリウッドのセクハラ問題で大バッシング。 ウディは好きな監督の一人で、作品も好きだが、もし噂が本当なら絶対に許されない事だ。 でも、それを受けてのハリウッド俳優たちの反応もどうかと。 皆、ウディを尊敬し、作品に出たがってたくせに、「もう二度と出たくない」「出演した事を後悔してる」「気持ち悪い」と手のひら返し。 「ウディの作品に出演した事は今でも誇りに思ってるが、彼のした事は許せない」…どうしてこう言える人が居ないのだろうか。
タトゥーロでウディアレンで、ドタバタコメディかと思いきや、しっとり...
タトゥーロでウディアレンで、ドタバタコメディかと思いきや、しっとり切ないラブストーリーじゃないのー。 バネッサパラディの可愛さと、お客おばさま方のかっこよさ。タトゥーロは正統派いい男だしウディアレンは相変わらずだし、楽しかった。 脚本がちょいちょいウディアレン風だけど、やっぱりそうなっちゃうのかしら。
タトゥーロでウディアレンで、ドタバタコメディかと思いきや、しっとり...
タトゥーロでウディアレンで、ドタバタコメディかと思いきや、しっとり切ないラブストーリーじゃないのー。 バネッサパラディの可愛さと、お客おばさま方のかっこよさ。タトゥーロは正統派いい男だしウディアレンは相変わらずだし、楽しかった。 脚本がちょいちょいウディアレン風だけど、やっぱりそうなっちゃうのかしら。
ヴァージル&ボンゴ
キャラが濃い癖のある役から全く目立たない役など名脇役かと思いきやビシっと主演したりと目が離せない役者J・タトゥーロの監督作。 徹底して笑いに走るナイスキャラなW・アレンを相方に優しい雰囲気もあるが渋くダンディな色男を演じたタトゥーロがイイ男。 冒頭からJAZZが流れニューヨーク、ブルックリンの街並みの風景などタトゥーロのセンスの良さが伺える映画全体のLOOKも最高。 下ネタばりばりな序盤から徐々に優しさが溢れる大人のラヴストーリーに。 W・アレンとタトゥーロがチョットだけ「真夜中のカーボーイ」の二人に感じられたり!?
大人な映画。
とにもかくにもお洒落な、大人の映画。 何から何までお洒落だった!(音楽含め) お洒落だし、 おもしろいんだけれど、 私的にはガツン!とくる部分がなかった。 雰囲気は大好きなんだけどなー。
ウディアレン監督作品はいままで何度か観ていたけど、違う監督に出演し...
ウディアレン監督作品はいままで何度か観ていたけど、違う監督に出演している映画ははじめてだった。どんな気持ちだったんだろう、口出しはしたのだろうか、、、と気になる。 二人の「オジさん」はすごく味が良くて、アドリブの台詞やカットもあったんだろうなあ。すっきりとする作品。
ニューヨークならではのブラックユーモア
面白かった(^^) ニューヨークに存在するであろう、あらゆるタイプの雑多な人々を、デフォルメして描く感じがなんとも可笑しい。ウディらしいと思ったけど、タトゥーロが監督とは! ヨーロッパやニューヨークでは、本当に帽子をかぶってもみあげクルクルのユダヤ人の人たちを良く見かける。その人たちの生活を垣間見たような映画だったけど、本当に、あんな感じなのかな? ある種特殊な宗教と思われるユダヤ教を、自身もユダヤ教であるウディがあんな感じでいつもユーモアたっぷりに描くので、私は愛着すら感じている。
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