「うまいタイトル」サード・パーソン 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
うまいタイトル
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サード・パーソン…三人称。うまいタイトル。
というかタイトル自体が中身のネタバレになっている事に観終わって気付く。
この映画の「トリッキーな構造」の手がかりは、かなり早い段階で示されていて、そういう意味ではフェアだなと思った。
リーアムの濁った目がイイ。虚に潜ませた心情が悲しい。
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追記:
この映画、自分が許せない男(小説家)の壮大な言い訳なんだなあと思った。
自分を罰したい、でも許したい男の揺れ。
「 I (私)」の犯した罪(息子の死)に向き合えない。「He」「She」の話としてなら向き合える(自分の思いを、彼・彼女の話としてデフォルメして書き換える)。
そういうところが、ずるいというか、空しいというか、悲しいというか…。
主人公の空しさと、映画全体の「空」な感じがマッチしてるなーと、個人的には思った。
追記2:
私みたく「悲しいなあ」と思う人もいれば、いやいや希望を感じさせる終わり方だったよ(知人談)な人もいれば、技巧に走りすぎて白けるという人もいて、感想が千差万別・分かれるところも、映画の面白さだなあと思った。
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