「まだ閉まったままの「パンドラの箱」」ソロモンの偽証 前篇・事件 しのたんさんの映画レビュー(感想・評価)
まだ閉まったままの「パンドラの箱」
何気に見た『ソロモンの偽証』。
入り込みました。
シネコンのゆったりした椅子なのに、身を乗り出して観ました。
映画の主人公たちは33名の中学生たち。
私、中学生は嫌いなんです。
残酷な年代。
物差しでお互いの距離を図り合い、びくびくして、ストレスを溜めている。
物差しに合わない子がいたら、ストレスのはけ口に生け贄にしてしまう。
中学、もっとも生きづらい頃だった。
『ソロモンの偽証』が、重苦しい気持ちから卒業させてくれる気がしている。
『ソロモンの偽証 後編』では、中学生たちが、裁判をする。
裁判で出てくる事実は、誰が殺したかというような単純なものではないだろう。
それは、パンドラの箱を開くようなもの。
パンドラの箱の中味は、人を苦しめる災いのすべてが入っている。
嫉妬や憎悪、病気、盗み、いさかい…悪の何もかもが晒される。
『前編』は序章に過ぎない。
『後編』に心から期待する。
パンドラの箱の底には、希望があった。
希望さえあれば、辛いことも乗り越えることもできる。
裁判の中から、希望が生まれますように。
ただ願っています。
かつて、中学生だったみなさん
今も、中学生が身の回りにいるみなさん
中学生たちの裁判から希望が飛び立つことを、一緒に見守りませんか。
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