「目線の演技が上手い作品。」ソロモンの偽証 前篇・事件 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)
目線の演技が上手い作品。
内容は、1990年12月に起きた中学生死亡事件を中心に、その事件に関わる中学生と関係者による真相究明の独立裁判の一部始終を2014年4月に当事者の1人が伝説となった中学時代を回顧する物語。好きな言葉は『そういうのを口先だけの偽善者って言うんだよ』この言葉が物語の呪いに思えて怖かったです。それぞれの内面を描写する目の動きが上手く、間の演技が素晴らしいと感じました。1番驚いたのは、シャープのワープロ『書院』まだ動くものがあるのには驚きです。当時の車も懐かしく良い演出です。冒頭主人公涼子から語られる思い出話が安心される話の結末を保証する様で観ていて安心できました。別々の問題が個人的な問題と重なり絡れた意図が興味をそそります。前半では主人公の自意識過剰な寂しさがよく現れていた様に感じました。半分演出はホラーでした。最後の『樹里ちゃんっ!何これっ?!』は恐怖でした。これだと後半は観ずにはいられません。低予算映画だけに人的演出が多いので、だるく観疲れる人がいるかもしれませんが、面白い作品がです。
コメントする