「観る度に新しい発見がある奥深い作品」思い出のマーニー roseさんの映画レビュー(感想・評価)
観る度に新しい発見がある奥深い作品
観る度に感動の場・発見の場があるとても奥が深い作品です。
先日3回目の鑑賞。
種田陽平さんのこだわりの型ガラス、水、陰を観ていると、「ここ実写!?」と錯覚に陥ることがあります。
そして、杏奈やマーニーの心情描写の中で、アニメーションにもかかわらず細かく表現された表情や、発言の一言一言を追って行くと、何度観ても別の感情・感動がわき上がります。
杏奈は12歳だけど、歳は関係なく、いくつの人が観ても共感出来るところをみつけられるそんな作品です。
自分のルーツをみつけることの安心感、というのもこの映画の意図するところの一つかな、と思うのですが、それは、子供・大人・男・女には関係ないこと。
生きていれば、少なからず考える事だと思います。
そんなことにも気づかせてくれる作品です。
そして、もちろん愛についても…
美しい情景描写や緻密な美術を感じながら、そんな心の機微を劇場で感じてほしい作品だなーと思いました。
音楽も本当に素晴らしい。
村松崇継さんの心情描写の音楽には杏奈の心が反映されているし、主題歌のプリシラ・アーンさんの歌は、杏奈の心そのものです。
”作らなきゃ”ではなく、本当に心の奥底から生まれている曲だからなのでしょうか、エンディングでも涙が溢れてきます。
ちなみに、私はマーニーの気持ちへの思い入れが強く、村松さんのサントラ音楽集のイメージアルバムに収められた「マーニー」が大好きです。
言葉一つ一つ、表情、背景… その時々で、観る側も気持ちを注いで観たくなる、そんな映画でした。
コメントする