「心が揺れる作品」思い出のマーニー プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
心が揺れる作品
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主人公の少女は喘息の療養でしばらく田舎で過ごす。
しかし不器用で友人も出来ず、自己嫌悪に悩まされる。
そんな折、長年誰も住んでいない洋館でマーニーという少女に会う。
マーニーは明るいがどこか寂しげな雰囲気を持ち、2人は意気投合。
お互いを最も好きな相手と呼ぶが、交流は2人だけの秘密の約束。
そしてある時期からしばらく会えなくなったり、
洋館に引っ越して来た別の家族によりマーニーが過去の人だと知ったり、
何者かもよく分からないなままに主人公はマーニーを愛する。
しかし置いてきぼりにされたり、幼馴染という男の名前で呼ばれたりで、
不当な扱いを受けた日、主人公は裏切られた気持ちで一杯なる。
しかしマーニーに最後の挨拶をされ、何かを悟ったように全てを許す。
やがて洋館の娘が見つけた日記や、絵描きのおばさんの口から真相が判明。
マーニーは豊かだったが放置されがちな子供で、女中からも苛められていた。
やがて幼馴染と結婚するも死別し、娘は家を出て行き、不幸な人生だった。
そしてその娘の子供が主人公なのだった。
こういった経験の中で、自分を育てたおばさんにも心を開くようになり、
また周囲の人達にも素直な自分で接することが出来そうになった。
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結局よく分からなかったし、あえて曖昧にしているのかも知れないが、
おそらく主人公はマーニー婆さんから色々な話を聞いた記憶が残っていて、
洋館にいたマーニーと交流したのも彼女の空想だったんだと思う。
2人の寂しい少女同士の心の交流がいじらしくも美しく、
涙が止まらないというほどではないが、心が動かされる作品だった。
西洋では割とポピュラーな話みたいやな。