劇場公開日 2014年9月27日

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ファーナス 訣別の朝 : 特集

2014年9月22日更新

“映画好きこそ見るべき”屈指の本格派キャスト&製作陣──
“重厚”“良質”“見応えに満ちた”《極上のアメリカン・クライムドラマ》

「クレイジー・ハート」のスコット・クーパー監督と「ダークナイト」のクリスチャン・ベールという、“本物”の才能同士がタッグを組んだクライムドラマ「ファーナス 訣別の朝」が9月27日に公開される。リドリー・スコット、レオナルド・ディカプリオが製作に名を連ね、メインキャストにはウッディ・ハレルソン、ウィレム・デフォーほか本格派俳優しかいないという本作は、映画好きこそ見るべき作品と言っても過言ではない。

家族も恋人も失った男が、絶望からはい上がるために銃を手にする!
家族も恋人も失った男が、絶望からはい上がるために銃を手にする!

■本物の俳優C・ベールと本物の監督S・クーパーだからこそ実現──
 “実力派だけ”が集結したプロデューサーとキャストの顔ぶれ!

誰もがその製作陣と出演者の顔ぶれに驚かずにはいられない、恐るべき映画が誕生した。

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2009年のアカデミー賞2部門受賞作「クレイジー・ハート」で、一躍その名をとどろかせたスコット・クーパーが監督と共同脚本を手掛け、脚本にほれ込んだクリスチャン・ベールが主演。「ダークナイト ライジング」の撮影が運悪く重なり、出演を見送ろうとしたベールを、スケジュールが空くまで待ったという相思相愛の布陣が決定すると、ウッディ・ハレルソン、ウィレム・デフォー、フォレスト・ウィテカー、サム・シェパード、ケイシー・アフレック、ゾーイ・サルダナらハリウッドを代表する名優が次々とキャストに名を連ね、プロデューサーには、レオナルド・ディカプリオ、リドリー・スコットがクレジットされた。

クリスチャン・ベールが主人公を熱演!
クリスチャン・ベールが主人公を熱演!

アカデミー賞に絡む作品を生み出した“本物の監督”クーパーと、アカデミー賞を受賞した“本物の俳優”ベールだからこそ実現したこのスタッフ&キャスト陣。

オールスター・キャストといえば、その布陣に内容が伴っていない作品も少なくないが、本作は違う。屈指の実力派たちによるクライムドラマは、見事に、見かけに違わない重厚さと良質さと見応えに満ちているのだ。



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何気ないカットにも本格派の香りが漂う
何気ないカットにも本格派の香りが漂う

3度のアカデミー賞監督賞ノミネート、4度のアカデミー賞主演男優賞ノミネートと、監督業、俳優業それぞれで輝かしい功績を誇るスコットとディカプリオだが、2人は、名プロデューサーとして数々の野心的作品を生み出していることでも知られている。本作の製作初期には、監督&主演候補として名前が挙がっていたという2人が、そのまま製作として残ったのは、本作が持つ高いポテンシャルを感じとっていたからこそ。本物の映画人は、その匂いを嗅ぎとっていたのだ。


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主人公ラッセルと恋人リナの悲しき愛の行方も
主人公ラッセルと恋人リナの悲しき愛の行方も

落ちぶれたカントリー・シンガーの復活を描き、主人公を演じたジェフ・ブリッジスにオスカーをもたらした「クレイジー・ハート」たった1本(しかも監督デビュー作)で、一気に映画ファンの心をつかんだのがクーパー監督。その彼が次にどんな作品を撮るのかは、映画ファンだけではなく、ハリウッドの業界内でも大きな注目を集めていたほどだ。今作では、監督が「真のヒーロー」と明かす「労働者階級のアメリカ人」の姿を通して、正義、報復、勇気が語られる。


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個性派ハレルソンとデフォーの共演も見もの
個性派ハレルソンとデフォーの共演も見もの

何度見ても驚かずにはいられないのが、主演のクリスチャン・ベールを筆頭とした出演陣。そのほとんどがアカデミー賞受賞経験もしくはノミネート経験を持つという、実力派中の実力派が揃ったキャストなのだ。主人公の弟を演じるケイシー・アフレック、叔父役のサム・シェパード、町の実力者役ウィレム・デフォー、ヒロインのゾーイ・サルダナ、警官役のフォレスト・ウィテカー、そして主人公と対じするウッディ・ハレルソンそれぞれが示す存在感に、隙はない。


■家族と恋人を失い、ある夜を境に絶望の闇へと落ちたひとりの男──
 これは、運命を撃ち破ろうとする孤独な戦いを描く“本物”のクライムドラマである

イラク派兵で心を病んだ弟役はC・アフレック
イラク派兵で心を病んだ弟役はC・アフレック
銃を手に、ついに運命を切り開く戦いが始まる
銃を手に、ついに運命を切り開く戦いが始まる

「ファーナス 訣別の朝」は、かつては基幹産業でありながら、現在はもはや衰退していくしかないペンシルベニア州の製鉄業の町を舞台に、それでもなお製鉄に従事するしかなかったひとりの男が、負の連鎖から脱出しようともがく姿を描くドラマだ。

その男、ラッセル(クリスチャン・ベール)は、恋人リナ(ゾーイ・サルダナ)にも支えられ、平凡ながらも穏やかな日々を送っていたが、ある事件をきっかけに投獄されてしまう。ラッセルが服役している間、病を患っていた父はこの世を去り、そしてリナの愛までも失ってしまう。彼には、もはや弟ロドニー(ケイシー・アフレック)の存在しか残されていなかった。だが、製鉄マンとしての人生を拒み軍人となったロドニーは、イラク派兵によって精神がむしばまれており、町の実力者(ウィレム・デフォー)の手引きにより、素手で殴り合うストリートファイトで日銭を稼ぐという状況にあった。さらに大金を得るため、ロドニーはより凶悪なハーラン(ウッディ・ハレルソン)が仕切る試合へと参加するが……。

物語は、愛する者たちのために誠実であろうと、ただ愚直に生きてきた男を、どんどん救いのない絶望へと追いやっていく。愛を失い、そして今また家族を失おうとしているラッセル。怒りと絶望に包まれた彼は、ついに自らが銃を手に取り、暴力がみなぎる世界へと足を踏み入れていく。演技派キャストがそれぞれの持ち味を生かして織り成す張り詰めた緊張感のなかで、閉じられた運命を打ち破る孤独な戦いが描かれる。ラッセルは果たして、自らを覆う絶望と決別することができるのか。本物のクライムドラマが、ここにある。


■評論家・芝山幹郎も強く推薦!
 本作は《映画ファンを確実に満足させるもの》を持つ!

登場する男たちを、「うめく獣」と表した評論家・芝山幹郎氏──本格派だけが揃った製作陣とキャスト、そして深遠なテーマ性という「映画ファンを確実に満足させるもの」に、氏もまた息を呑んだ。

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