「山崎貴監督作の中でもかなり上位、面白い」寄生獣 完結編 菊千代さんの映画レビュー(感想・評価)
山崎貴監督作の中でもかなり上位、面白い
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人気コミック「寄生獣」を実写映画化した2部作の後編(漫画未読)。
前編・後編で作品の骨子が変わっているのだが、2作合わせての出来は山崎貴監督作品でも秀逸な出来。
前編は主にエンターテインメント性に重きが置かれ、完結編ではテーマ性やドラマに重きが置かれている。
物語前編はパラサイトである寄生獣が人間に取り付き、人間を乗っ取っていく恐怖、そして後編ではパラサイトよりも人間の方がより危険な存在であるという展開は見応えがあった。
得意のVFXシーンも良い、少し後に公開された2018公開ヴェノムもパラサイト(こちらはエイリアン)が乗り移る話だが、おそらく比較にならないほどの予算の差があるだろうに殆ど遜色ないほど映画に入り込める。ただし、唯一残念なのは完結編でカーチェイスの際崖から車が落下するシーン。これはCG感がありありでVFX映画は一箇所でも違和感あると全体興ざめしてしまうので妥協せずに作ってくれたらと思うと残念ではある。
ただ脚本の質はヴェノムなんかより格段に面白い。
そして、キャスティングがかなり良かった。
主役の 染谷将太始め、寄生した右手役の声(阿部サダヲ)、大森南朋、余貴美子、北村一輝、國村隼、浅野忠信、橋本愛どれも適役だったが、高校教師に擬態した中ボス田宮良子役の深津絵里はパラサイトでありながらどこか人間との共生をも模索する複雑な役どころを見事に演じていた。
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